“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。
京都在住のブロガーKyotaroです。
以前から気になっていた四条河原町にある「喫茶ソワレ」に先日、はじめて行って来ました。
なかなか男性ひとりで入るのは勇気がいるお店ですが、かつて創業の頃は、夜遅くまで多くの紳士たちが利用していたらしい。
ずっと気になっていた理由のひとつ、キラキラ系の「ゼリーポンチ」を堪能してきました。
喫茶ソワレの看板メニュー、ゼリーポンチ
Kyotaroがたまたま前を通りがかった13時過ぎ、喫茶ソワレが開店すぐの時間帯でした。
いつもお店の前に数名の待ちのお客さんが並んでいるのが、お馴染みの光景です。
通りがかった時は店前に誰もいないので「今日は定休日かな?」と思いきや、営業中の札が。
しかも「只今、すぐにお席へご案内できます」という主旨の看板が立っていたので、そのまま思い切って店内へ。
念願の初「喫茶ソワレ」です。
看板メニュー「ゼリーポンチ」誕生秘話?
そもそもゼリーを使用したメニューは「喫茶ソワレ」創業の1948年(昭和23)当時は存在していませんでした。
創業当時から店名にもなっている「ソワレ=フランス語で夜会」という意味から、深夜2時までの営業スタイルもあり、男性客が多かったそうです。
1960年代になって2代目オーナーの奥様、元木成子さんが赤一色のゼリーを使用した「ゼリーワイン」「ゼリーミルク」を考案、1975年(昭和50)より「ゼリーポンチ」など5色のゼリーを使用したスタイルになったといいます。
元木さんは当時、“牛乳嫌いな幼い娘さん”のために5色の甘く味付けしたゼリーを牛乳に入れ、ゼリーミルクを考案したのが現在のゼリーポンチの原型といわれ、この頃に神戸産の地サイダーを使用したメニューが誕生しました。
そして現在、3代目オーナーを引き継がれたのが先ほど紹介した“牛乳嫌いな幼い娘さん”だった下山純子さんなのです。
現在はゼリーポンチ750円のほか、以下7種類の定番メニューがあります。
看板メニューのゼリーポンチを堪能
メニューを見ながら、ゼリーポンチフロートに誘惑されましたが、初「喫茶ソワレ」ということでやはり看板メニュー「ゼリーポンチ」を注文しました。
注文して1、2分後にはテーブルにやってきます、正直「はやッ!」て思いました。
でもこれがお店の回転率の良さに繋がっているのかも!?
早速、ソーダから頂きましたが、ゼリーも含めて甘すぎず、淡い印象のドリンク&ゼリー、というのが第一印象。
さらに使用しているソーダは先に紹介の100年以上昔からその製法が変わらないという「神戸産の地サイダー」のため、早めに飲まないとすぐに炭酸が抜けてしまうようです。
トッピングのキウイフルーツやさくらんぼとの相性も良く、甘すぎず、酸っぱすぎずの絶妙バランスの逸品でした。
みためもキラキラしていて店内ブルー系の照明のもとでみるとどことなく妖艶なゼリーポンチのように見えるのはKyotaroだけでしょうか。
美味、ごちそうさまでした。
喫茶ソワレは東郷青児ゆかりの名店、店内2階席へ
「喫茶ソワレ」は画家の東郷青児ゆかりの店として知られています。
続いて喫茶ソワレでも人気の2階席の様子を紹介しましょう。
店内を彩る落ち着いた妖しい青いライト
喫茶ソワレは、一度店に入ると妖しい青色の照明に包まれます。
どことなく落ち着いた雰囲気のなかで、店内には一切BGMもかかっておらず、来店者の囁く声があちこちからザワザワという感じで自然に聞こえてきます。
創業者の元木和夫氏が親交のあった染色研究家の上村六郎氏からの助言で「青は女性を美しく、そして男性を若く見せる」ということから、ずっと青いライトの雰囲気を守り続けておられます。
まさにフランスの夜会を思わせるような、そんな店内の雰囲気を満喫することができます。
東郷青児ゆかりの名店
店内2階には東郷青児氏をはじめ仁科美術展覧会の前身となる、当時の仁科会の画家・佐々木良三氏などの絵も飾られています。
もともと東郷青児氏は、同じ仁科会の佐々木良三氏と一緒に喫茶ソワレを訪れ、大層お店が気に入ったようで、その後も店に通い続け、やがて喫茶ソワレのために絵を描くことになります。
その絵がグラス、カップやコースターなどに描かれており、喫茶ソワレの創業者のこだわりが現在も引き継がれているのがよくわかります。
また、外観、店内にはあちこちにとても珍しいぶどうの彫刻を見ることができます。
こちらは単なる飾りではなく、豊潤、繁栄の象徴ということでちょっとしたゲン担ぎの意味合いがあるのでしょうか。
これは創業者・元木和夫氏の友人でもある池野禎春氏によるもので、池野氏は喫茶ソワレの外装や内装も手掛けており、フランスの地方にある教会をイメージして考えたと云われています。
2階席は窓際の席がおすすめ?
喫茶ソワレの2階席がおすすめの理由、それは窓際にあるふたつのボックス席にあります。
4月の桜が咲く頃、2階から外を眺めると高瀬川沿いに咲く美しい桜を店内から眺めることができます。
ちょうどお店が木屋町通に面した場所にあり、店前すぐのところを高瀬川が流れています。
青い妖しい光に包まれる喫茶ソワレ2階席ですが唯一、木屋町に面したか窓や天窓から光が差し込む場所になっています。
喫茶ソワレの営業時間など詳細、気になる待ち時間は?
喫茶ソワレの気になる待ち時間について紹介します。
喫茶ソワレは13時開店の喫茶店で、開店前に順番待ちのお客さんが店前に数名並ぶことが多いです。
開店後も第一陣が入店したあと、溢れた人はそのまま店外で待つことになるのですが、だいたい10分も待てば、お店に入ることができる事が多いようです。
今回のKyotaroは超ラッキーなケースだったのかもしれませんが、平日であれば、開店後もタイミングさえ合えば、待ち時間なく店内に入ることも叶うのかもしれません。
また食事メニューも少なく、ケーキとトーストくらいであとは全てゼリーポンチをはじめとする炭酸ゼリードリンクを中心としたコーヒー、紅茶、ソフトドリンク、カクテルなど、ドリンクメニューのみとなります。
●喫茶ソワレ
TEL:075-221-0351
〒600-8001 京都府京都市下京区西木屋町通四条上る真町95
■営業時間 13:00~19:00
■定休日 月曜日
■アクセス 阪急「京都河原町駅」下車、徒歩3分
■駐車場 専用駐車場なし ※周辺コインパーク利用
まとめ
今回は、京都を代表する老舗喫茶「喫茶ソワレ」を紹介させて頂きました。
繁華街の商業ビルの合間に建つ、洋風の教会を思わせる建物がその存在感を示しています。
外観は当然、内観も昭和の古き良き時代の建築がそのまま残されており、訪れる人を虜にしています。
看板メニューのゼリーポンチは見た目もキラキラとして映えるので、あなたもどこか懐かしいレトロな店舗で昭和のカラフルなゼリードリンクのラインナップを楽しみませんか。
また食後に訪れてどこか懐かしい時間を過ごしてみたいもんです。
コメント