“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。
京都在住のブロガーKyotaroです。
2021年京都の梅雨は恐らく観測史上初の長さ(約2ケ月)だったと思われますが、梅雨明け宣言の初日から京都では早速の猛暑日が続いてます。
今回は涼景を求めて京都府大山崎町に隣接、大阪府島本町にある風鈴と名水で有名な「水無瀬神宮」の紹介。
大阪府と言いながら京都との県境付近、かつ電話の市外局番も“075”で京都と同じということなので“ほぼ京都の観光地”として紹介させて頂きます。
水無瀬神宮の風鈴とかざぐるま
毎年恒例の「招福の風」が2021年も7月1日から9月9日まで開催されます。
また境内のライトアップが8月11~15日を除く土日祝に実施され、8月11~15日は500円拝観料が必要な「風と光と文化財の融合展」開催期間となります。
水無瀬神宮を訪れる際の参考にして下さい。※必ず公式HPで祭事行事スケジュールを確認のうえお出かけください。
水無瀬神宮境内を彩る風鈴とかざぐるま
古来より夏の風物詩として日本で親しまれてきた風鈴は“お祓い”の意味が込められていました。
風に乗ってやってくる“災い”を祓い、健康と多幸を運ぶ音色として古来より親しまれてきた歴史があります。
水無瀬神宮にも7月1日から例年境内本殿前に風鈴棚が登場し、風鈴の間を通り抜けてお参りできる演出がされています。
また風鈴棚の手前、大木の周囲に色鮮やかな“かざぐるま”も設置され、訪れた人に癒しを与えてくれます。
本殿前の境内スペースは“風鈴と風車の広場”となり、そこには日本の原風景を創り上げる懐かしい光景が広がります。
風鈴の短冊に込められた思いに気付き
風鈴棚の風鈴には短冊が付いており、参拝者の思いが綴られていますが、誰かが書いた感謝の気持ちに癒され、気付かされることがあります。
また、自分が書いた感謝の気持ちが誰かを勇気づけることがあるかもしれません。
本殿を参拝した後は風鈴の短冊に込められた思いを眺めながら、気持ちを新たにするのもいいですね。
本殿の脇には境内末社の「春日神社」「柿本神社」「星阪神社」がありますので併せてお参りしましょう。
境内はそこまで広くありませんので参拝のみであれば所要時間は20分もあれば充分です。
水無瀬神宮ゆかりの後鳥羽天皇
水無瀬神宮は鎌倉時代、当時の島流しに遭い、都から遠く離れた「隠岐」「佐渡」「阿波」で隠棲された三天皇の御霊を弔うため後鳥羽天皇ゆかりの「水無瀬」に建立されたのが始まりと云われています。
御祭神には後鳥羽天皇、土御門天皇、順徳天皇の第82代から84代まで三人の天皇が祀られています。
また水無瀬神宮はかつて後鳥羽天皇“水無瀬の離宮跡”であり、“我が故郷”と思召された地でもあり、境内に湧く名水が「離宮の水」と呼ばれるなど境内にその名残があります。
その様子は、後鳥羽天皇が隠岐で過ごされた19年間もお忘れになることがなかったということが「後鳥羽天皇御手印置文」からも伺い知ることができます。
「水無瀬」は木津川、桂川、宇治川の三川合流地点で淀川水系を利用した船の便が発達していた交通の要衝ということ、周辺の山々からの眺望が美しい場所でもありました。
自然に育まれた環境の影響から多くの歌や文学が生まれた地でもあり、特に後鳥羽天皇の命によって編纂されたという勅撰和歌集「新古今和歌集」はとても有名です。
水無瀬神宮のご利益について
気になる御利益は、後鳥羽天皇が多芸多能、文武両道に優れた才覚の持ち主であったことから学問、スポーツの神さまとして崇められています。
また1347年(正平2)5月に足利尊氏の弟である直義が夫人の安産祈願に訪れ無事男児を授かったことから安産祈願でも有名となっています。
御祭神は三人の天皇となっていますが、後鳥羽天皇による「水無瀬」への影響力が強いためか、ご利益についても後鳥羽天皇のゆかりとなるところが強いようです。
水無瀬神宮に湧く名水百選「離宮の水」と祈願玉の手水舎
水無瀬神宮を訪れて涼を感じるのは風鈴と風車だけではありません。
神門入ってすぐ左手にある手水舎の脇に水道水があり、そこには地下水が湧いており、近隣住民の方々が毎朝、ペットボトルを持って汲みに来られるほど。
日課になってるのか、Kyotaroが拝観で訪れた際も入れ替わり立ち替わり結構、来られてました。
そう、水無瀬神宮では名水と手水舎に浮かぶ祈願玉が創り上げる“玉手水”が“涼景”を創り上げ、訪れた人に癒しの光景を与えてくれます。
名水百選のひとつ「離宮の水」
手水舎のすぐそばに水道の蛇口があり、その水は地下水を汲み上げたもので全国名水百選として1985年(昭和60)7月に大阪府下で唯一、環境省から指定されました。
古くから町内外の人々に重宝されてきた名水を後世に継承するための保全活動がなされています。
地元のお年寄りが現在も毎朝、名水を汲みに来られている姿を見るとその歴史を感じることができますね。
名水が今でもこんこんと湧いてる、というだけで充分涼しい気分にさせて貰ったような気がします。
実際に手で水に触れてみましたが、本当にひんやり冷たい地下水でした。
花手水ならぬ“玉手水”
水無瀬神宮の手水舎にも若い女性の参拝客が写真を撮りに来られていました。
てっきり“花手水”でもやってるのかな?と思って見たところ“花”ではなく“玉”が浮かんだ“玉手水”でした。
この玉は“祈願玉”と呼ばれるものでひとつ500円の祈願玉(おもいだま)に思いを込めて御神水である手水舎の「離宮の水」に浮かべて気願成就を願うというもの。
色とりどりの祈願玉が浮かんでおり、手水鉢が色鮮やかになっていたのでこれも“インスタ映え”を狙って写真を撮る人が多いようです。
Kyotaroもバッチリ、撮ってきたのでここでシェアします。
手水鉢わきにある竹筒には“紫陽花”の花が生けてあり、ワンポイントですが“花を添える演出”がされており、センスの良さを感じました。
水無瀬神宮へのアクセスと駐車場について
●水無瀬神宮(大阪府三島郡)
TEL:075-961-0078
〒618-0011 大阪府三島郡島本町広瀬3丁目10-24
■拝観料金 境内自由
※8/11~15のみ拝観料金500円必要
■拝観時間 9:00~16:00(※社務所)
■アクセス 阪急、JR利用が便利
・阪急京都線「水無瀬駅」下車、徒歩10分
・JR京都線「島本駅」下車、徒歩10分
・JR京都線「山崎駅」下車、徒歩15分
※駅からタクシー利用の際はJR「山崎駅」が便利
■駐車場 参拝者専用無料駐車場あり
まとめ
今回は京都との府境に近い大阪府島本町にある「水無瀬神宮」の紹介でした。
梅雨明けの猛暑日に少しでも気持ちの暑さを和らげようと訪ねましたが、風鈴とかざぐるま、そして名水と“玉手水”に“涼”を感じることができました。
小さな神社ですが、由緒ある境内で“ご利益”と“涼”を授かることができ、また京都まですぐ、長岡京市も近いので周辺観光も楽しめるスポットです。
淀川河川敷公園も近く、目の前で木津川、宇治川、桂川が合流して淀川となる三川合流地帯と自然豊かな風光明媚なロケーションも大きなポイントです。
定期的に名水を汲みに訪れたいと思います。
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