今回は京都最強の呼び声が高い、絶景リフレクションが楽しめるスポット嵐山祐斎亭の紹介です。
SNSで映える窓際や水鏡に並ぶ「水玉」が気になり、避暑を兼ねて久しぶりに訪れてきました。
行くたびに新しい感動がある、そんなスポットが京都嵐山にはあります。
オーバーツーリズムの最たるスポットとして紹介される嵐山にこんな静寂に包まれるスポットがあるとは?
詳しく見ていきましょう。
嵐山祐斎亭がおすすめの季節と時間帯、その理由
2021年から一般公開されている嵐山祐斎亭ですが、おすすめの季節、そして訪れる時間帯をよく聞かれます。
ほとんどの場合、紅葉時期に行きたいという要望を聞くことが多いのですが、実際はどうなのか?
人によって好みの季節が色々あると思うので一概に言えないところもあると思います。
嵐山の隠れ家的な場所にあるので、Kyotaroは“祐斎亭ならではの楽しみ方”ができる季節を個人的にはおすすめしています。
紅葉時は予約必須、祐斎亭のオーバーツーリズム
嵐山祐斎亭のおすすめ時期、だいたいの方は紅葉の季節とか秋とかがいいですか?おっしゃる方が多いです。
こういう質問の場合、Kyotaroはそれは人気がある季節ですね、とお伝えしています。
そもそも嵐山祐斎亭は予約制での見学が基本となっていますが、紅葉シーズンは予約が始まるとすぐに枠が埋まってしまうほどの人気ぶり。
よってゆっくり観光することすら不可能なのです。
写真を撮るデーブルのて前で順番待ちで列に並ばされてやっと順番が来たと思えば、すぐにその場から立ち去らないといけません。
すぐ隣には次の人がいてデーブルの前に数人が肩を寄せ合うようにひたすら写真を撮る、そんな感じです。
風情も何もあったものではない、撮った写真を家でゆっくりあとで見るのがせいぜいの楽しみです。
まさにオーバーツーリズムの典型ですね。
青もみじが映える景観を独り占めできる季節と時間帯
嵐山祐斎亭を訪れるなら青もみじが鮮やかで綺麗な初夏から夏がおすすめです。
理由は鮮やかに映える新緑が美しいのと、春や秋に比べると比較的人が少ないから。
時間帯は午後がおすすめでこれは嵐山祐斎亭の立地景観が関係しています。
目の前を流れる大堰川の翡翠色、そして青もみじにあたる太陽の角度がちょうど午後2時から午後4時にかけてがより鮮やかな景観を演出してくれるから。
特に平日はさらに人も少なく、絶景リフレクションの景観を楽しむだけでなく、静かな空間をゆっくり堪能できます。
実はKyotaroが初めて嵐山祐斎亭を訪れたのが、2021年6月の午後、青もみじがとても鮮やかな時期、時間帯でした。
当時はコロナ禍の影響で嵐山に誰も人が歩いていない、そんな時期だったこともありますが、本当に静かな景観を楽しめる場所だな、と感激したのを覚えています。
訪れる度に楽しませてくれる祐斎亭の見どころ
嵐山祐斎亭は染色作家の奥田祐斎さんの染色工房であり、2021年から川端康成の部屋、丸窓の部屋にテーブルを設置した絶景リフレクションを魅せる施設として観光客受け入れを始められました。
もともと平安時代の離宮跡があった場所で、明治期には芸妓舞妓の憧れの地と言われた料理旅館「千鳥」だった建物を改装した由緒ある場所、建物なのです。
嵐山祐斎亭の見どころについて紹介しましょう。
川端康成の部屋
入口入ってすぐ左手の部屋が川端康成が滞在して「山の音」を執筆した事で有名です。
2021年6月に訪れた際にはテーブルが2卓設置されていたのみでしたが、2023年には庭園に染色カーテンが、2024年には水玉が窓際に設置されてますます美しい景観を楽しめるようになっていました。
さすが染色作家が作りあげる空間、といってしまえばそこまでですが、自らの作品を作り上げるかのように年々進化、遊び心すら感じさせる演出に毎回感激させられます。
水玉の向こうに映える青もみじが太陽の光によって益々映える、そんな空間になっていました。
個人的には嵐山祐斎亭の代名詞にもなっている、丸窓の窓より個人的に大好きな空間です。
丸窓の部屋
テーブルに映り込む四季折々の景観が美しい事で知られる、嵐山祐斎亭の代名詞にもなっている部屋です。
事実、紅葉シーズンは海外、日本全国から観光客が丸窓の先に映る紅葉を写真におさめようと押し寄せるため、人だらけの空間となり、ゆっくり滞在することも許されません。
でも新緑、青もみじの季節は人が少ないので自分のペースで撮影ができ、しばらく部屋に滞在してのんびりすることもできます。
丸窓の部屋手前の控えの前には、源氏物語に登場する明石の君を意識して十二単が展示されています。
嵐山から大堰川上流にあたるこのエリアは明石の君ゆかりの地として言い伝えが残ります。
染色アートギャラリー
奥田祐斎さんが探求して来られた伝統的染色技法「夢こうろ染」が複数展示販売されているギャラリー。
「夢こうろ染」とは奥田祐斎さんが1990年に京都太秦の広隆寺に保管されていた歴代天皇の「黄櫨染御袍」を國學院大学の協力のもと調査、世界に類例のない特徴を発見したことに始まります。
その特徴こそが太陽の光で色が変化し、燃えるような赤色が現れるというもの。
染色アートギャラリーでもその光による染色物の色の変化を体験することができます。
絶景テラスと水鏡
染色アートギャラリー、染色工房の外には「絶景テラス」と呼ばれるテラス席、そこから階段を降りた先に「水鏡」があります。
こちらは2022年に完成した施設で、絶景テラスではお抹茶(※別料金必要)を飲みながらのんびり大堰川をいく船や眼前の嵐山、青もみじを堪能することができます。
また「水鏡」は完全に奥田祐斎さんの遊び心が反映された幻想的な仕掛けで絶景リフレクションを写真におさめることができるスポット。
設置されている筆で水面を揺らせば、美しい波紋が広がる様子も写真や動画におさめる事ができ、女性に人気があるスポットとなっています。
水琴と苔の庭
最後、嵐山祐斎亭を後にする前に忘れずに訪れたいのが、「水琴と苔の庭」と呼ばれる空間。
場所は川端康成の部屋の前を通り抜けた先にある屋外スペースで2023年に完成、2024年に訪ねた際には水琴の数が増えていました。
水琴窟は普通、ひとつあって静寂の中でその音を聴くのがいいのですが、祐斎亭には複数の水琴窟が設置されています。
あの神秘的な音がハーモニーを奏でる、そんな空間にバージョンアップしていました、これも奥田祐斎先生の芸術的発想から造られた世界ですね。
特に初夏から夏にかけては涼を感じることができるコンテンツとしてお楽しみ頂けます。
祐斎亭へのアクセスと駐車場について
●祐斎亭(ゆうさいてい)
TEL:075-881-2331
〒616-8386 京都府京都市右京区嵯峨亀ノ尾町6
■見学時間 10:00?17:00
■見学料金 一般2,000円
※10歳以上より入場見学可
※事前予約制(夏季は予約なしでも見学可)
■アクセス 各線「嵐山駅」より徒歩
・阪急嵐山線「嵐山駅」より徒歩12分
・京福電鉄(嵐電)「嵐山駅」より徒歩8分
・JR山陰本線「嵯峨嵐山駅」より徒歩15分
■駐車場 なし
まとめ
今回は嵐山祐斎亭を訪れるおすすめの時期、時間帯と2024年の見どころについて紹介させて頂きました。
個人的にも初めて訪れた2021年6月がまだコロナ禍で外出自粛制限の時期であったこともあり、静寂な環境で嵐山祐斎亭を楽しめたのが最初でした。
それ以来、お気に入りの場所として来ましたが、やはり素晴らしい景観がSNSで拡散されたこともあり、一気に人がやってくるようになりました。
が、梅雨時期の6月から7月、猛暑の8月は比較的、嵐山の観光客が減ることもあり、嵐山祐斎亭を訪れる人が少ないのです。
本来、訪れる際は事前予約が基本になっていますが、初夏から夏場の時期は予約なしでも訪れる人が少なくいのでまず大丈夫です。
初夏から夏の嵐山祐斎亭は素晴らしい絶景リフレクションと静寂に包まれた自分を感じる、このふたつがセットという贅沢が体験できる場所です。
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