京都在住のサラリーマン・ブロガーKyotaroです。
京都は新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言が大阪、兵庫とともに解除されました。油断せずに一日も早い事態の収束といつもの日常が戻る事を願うばかりです。
さて今回は「季節を感じながら京都を歩くモデルコース」の嵐山編をお届けします。
嵐山は嵯峨野とセットで観光する人も多いと思うのですが、嵐山だけでも見どころは充分にあります。
地元在住の人間的な嵐山の散策ルートの紹介です。
大悲閣千光寺で千手観音参拝と絶景を満喫
嵐山のシンボル「渡月橋」を起点としたモデルコースとなります。
最初に訪れるのは「大悲閣千光寺」です。ここは渡月橋から大堰川西側(上流に向かって左岸)の遊歩道を上流に歩くこと約15分の場所にあります。
渡月橋上流は自然が残る静かな“奥嵐山”
渡月橋から上流は自然が沢山残り、観光客も少ないとても静かなエリアです。Kyotaroは勝手にこのエリアを“奥嵐山”と呼んでいます。
遊歩道を歩いてると途中にぶっきらぼうな「絶景」とか「Great View」とか書いた看板が目に入って来ます。
渡月橋から歩くこと15分、遊歩道の突き当りはあの星野リゾート「星のや京都」で宿泊客は渡月小橋付近の乗船場から専用船でチェックインとなる贅沢なおもてなし。
「星のや京都」の隣に「大悲閣千光寺」の参道が見えて来ます。
参道を上がること約5分で山門から境内へ。ここは本当に素朴な寺院で拝観料は大人のみ400円が必要です。学生からはお金は取らない?そうです。
本堂参拝と東山三十六峰眺望の絶景
到着したらまず、本堂を参拝。千手観音像と角倉了以像が安置されているので参拝。
境内は非常に狭いのですが、山の中にあるので春は桜、初夏は新緑が映える“青もみじ”、秋は美しい紅葉を楽しむこともできます。
もうひとつの見どころは先ほどの看板にあった「絶景」。
客殿は靴を脱いで自由に上がることができ、参拝客に開放されています。十畳間くらいの一室で写経したり、参拝者が記録するノートが置いてあってメッセージを書いたりできます。
この客殿からの眺めは最高で遠くに京都市街と「東山三十六峰」が一望でき、眼下には大堰川の清流を望むことができます。
正面には嵐山公園亀山地区の展望台や大河内山荘庭園の展望台が見えますし、耳を澄ますと嵯峨野トロッコ列車が走る音も聞こえてきます。
<渡月橋から大悲閣千光寺へのルート>
嵐山観光で大本山天龍寺の雲龍図と庭園は必見
さて、千光寺を後にして来た道を戻り、再び渡月橋を目指します。渡月橋を渡って5分程行くと嵐電「嵐山駅」のある嵐山のメインストリートに出ます。
嵐電「嵐山駅」の斜め向かい側に「大本山天龍寺」の山門が見えて来ます。
大本山天龍寺の法堂「雲龍図」
山門から参道を真っ直ぐ進めると正面に諸堂と庭園の入場受付「庫裡」が見えて来ます。
その手前左手にもうひとつ大きな建物が見えてくるのが「法堂」です。
ここの見どころは何と言っても天井に描かれた「雲龍図」で別名「八方睨みの龍」ともいわれ、法堂のどこから「雲龍図」を眺めても龍と目が合うよう描かれています。
あなたもぜひ、訪れて試してみて下さい。但し、法堂「雲龍図」は公開期間が限定されているので訪れる際は公開日時をホームページで確認しましょう。
現在の雲龍図は法堂移築100周年と夢窓国師650年遠諱記念事業で加山又造画伯が描いたもの。
諸堂参拝と広大な庭園
天龍寺に来たら必ず見て欲しいのが諸堂(大方丈、書院、多宝殿)と広大な曹源池庭園です。
庫裡の玄関には大きな「達磨絵図」がお出迎えしてくれます。庫裡にて入場受付をしてまず諸堂参拝へ。
諸堂は大きく分けて大方丈、書院(小方丈)、通路を少し歩いて行く多宝殿があります。
大方丈から眺める曹源池庭園は背後の嵐山を借景にしたとても広大な池泉回遊式庭園。
諸堂参拝最大のハイライトはここですね。
曹源池庭園は散策してナンボ?
諸堂参拝の後、庭園散策のため、大方丈の正面玄関口から曹源池庭園へ進んでいきます。
大方丈から眺めた曹源池の背後に実は遊歩道が整備されており、小高い丘の上には「望京の丘」と呼ばれる高台があります。
この「望京の丘」の先から書院や多宝殿を見降ろすことができるのですが、ここに枝垂れ桜の巨木が数本立っており、桜のシーズンは“インスタ映え”スポットにもなってます。
遊歩道を進めて丘を越えて庭園の反対側へ降りて行った先には「百花苑」が広がります。
多宝殿から北門へと続く路に整備された庭園で自然が多く残る苑内には季節の花々が植えられており、四季折々の風景を楽しむことができます。
諸堂参拝と庭園の写真スポットは?
諸堂参拝と庭園で写真撮影を行うスポットといえば、大きく分けて3つあります。
この3つのポイントはしっかり押さえておきたいですね。
大本山天龍寺を拝観後、最後のポイントは北門から天龍寺を後にする、という事です。
天龍寺には嵐山駅側の正門と竹林の小径側の北門、2つの入場口があります。今回のルートは正門から入って北門から退出するルートとなります。
北門は百花苑のいちばん奥側に見えて来ます。
<大悲閣千光寺から天龍寺へのルート>
竹林の小径の先になる大河内山荘庭園
天龍寺の北門を出るとそこは竹林の小径。野宮神社の角を曲がって入った先が天龍寺の北門になります。
天龍寺北門を出て左手に進んだ突き当りが大河内山荘庭園の入口となります。歩いて5分程度の距離です。
“昭和の映画俳優”大河内傅次郎氏の別荘地
大河内山荘庭園は嵐山の亀山地区にある昭和初期の映画俳優、大河内傅次郎氏が別荘として造営した“回遊式日本庭園”。
庭園造営に自らあたり「いつまでも美しい景観を残したい」という想いで設計され、贅沢で美しい景観を誇ります。
広大な敷地に庭園が広がり、大乗閣や持仏堂など傅次郎氏ゆかりの建造物が園内には残されている。
見どころは「滴水庵」と「月香亭」
さて、大河内山荘庭園の見どころですが、庭園そのものは美しく、京都の寺院にある石庭などとは違った景観が広がります。
寺院の庭園はどうしても限られた空間の中に美しい庭園がある、というイメージですが大河内山荘庭園は雄大な大自然の中に庭園がある、といった印象を受けました。
見どころは「滴水庵」という茶室とその前庭の景観と「月香亭」から広がる京都市街眺望の開放的なパノラマです。
「滴水庵」は登録有形文化財に指定、二つの広間がある茶室と土間のある水屋の数寄屋造りが園内屈指の景観を作り上げています。
「月香亭」からの眺めの良さは抜群であり、傅次郎氏の贅沢なこだわりを伺い知ることができます。
嵐峡展望台から千光寺と保津峡眺望
大河内山荘庭園散策中に差し掛かる「嵐峡展望台」からは“奥嵐山”が正面に広がり、その山複にある「大悲閣千光寺」の客殿が見えます。
先ほど紹介の東山三十六峰を眺めることができる千光寺客殿を反対側から眺めることになります。眼下には保津峡が広がり、天候が良ければ“保津川下り”の舟を見ることもできます。
嵐山一日観光はお抹茶と茶菓子で締め括り
実は大河内山荘庭園の入場料は割高でひとり1,000円となっています。通常の京都の寺院拝観料は300~600円前後で平均500円前後が主流。
その理由は入場者にはすべて庭園散策後に大乗閣近くの茶室での“お抹茶茶菓子の振舞”がセットになっているから。
嵐山観光の締め括りに贅沢気分を味わいましょう。
<天龍寺から大河内山荘庭園へのルート>
まとめ
今回は「季節を感じながら京都を歩くモデルコース」の嵐山編についてまとめました。
最初の「大悲閣千光寺」へ10時ちょうどに到着、嵐山メインストリート界隈でやや早めの昼食後(約1時間)、「大本山天龍寺」と「大河内山荘庭園」を拝観、15時30分頃に渡月橋付近へ戻ってくるモデルコースです。
拝観観光料は大人一人当たり2,700円が必要となります。※昼食代は別途。
このモデルコースで行くと最後の大河内山荘庭園で嵐山観光の〆に入場セットの「お抹茶と茶菓子」を贅沢に堪能して終わることができます。
残った時間はお買い物や周辺散策を楽しんでちょうど一日を嵐山でゆっくり過ごすというモデルコースとなります。
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