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京都在住のブロガーKyotaroです。
2024年秋の紅葉シーズン、京都も例外なく色付きが遅れており、例年より1週間から10日は遅い見頃となりそうで京都市内ほとんどのエリアは12月上旬に見頃を迎えるスポットが結構、続出しそうな予感がしています。
そのなかでも比較的紅葉が見頃を迎えるのが早い事でも有名な南禅寺塔頭寺院の「天授庵」へ先日行って来ました。
かつては隠れた紅葉名勝として人気でしたが、隠れ紅葉スポットの今を紹介します。
南禅寺天授庵でふたつの庭園を彩る絶景紅葉
南禅寺の塔頭寺院こと「天授庵」は、かの有名な南禅寺三門の真南にあり、境内の方丈庭園から三門を眺めることができるロケーションにあります。
天授庵の山門から正面に見える建物は書院、左手入口から入場した先にあるお堂が本堂でそれぞれ目の前には庭園が広がり、境内でふたつの趣が異なる庭園を楽しむことができます。
書院南庭が池泉回遊式庭園、本堂東庭が枯山水庭園と全く趣が異なり、秋の紅葉シーズンにはもみじが彩る、京都ならではの絶景庭園となり、色鮮やかな紅と松や苔の緑とのコントラストが際立つ景観が見どころです。
書院と南庭
天授庵の絶景紅葉で有名なのが書院から南庭を眺める光景です。
書院は通常非公開で内部に入ることはできないのですが、玄関が解放されており、そこから奥にある書院の窓越しに見える紅葉がなんとも幻想的で隠れた紅葉スポットとしても有名です。
玄関越しに遠望する形になるのですが、暗闇の向こう側に広がる青葉、黄葉、紅葉のグラデーションがとても眩しく輝き、まるで額縁のような景観を楽しむことができます。
また、本堂前を通過して奥に拝観順路を進むと書院南庭へ行くことができ、池を取り囲むように紅葉が楽しめる、自然豊かな景観が広がります。
書院南庭は池泉回遊庭園となっており、池にはたくさんの人馴れした錦鯉たちがお出迎えしてくれます。
池は周囲を一周できるようになっており、様々なアングルから紅葉の色付きを写真に収めることができます。
池のほとりには個性豊かな灯籠が2つ安置されており、日本庭園の美しさを演出しています。
書院南庭は書院からの景観、実際に池の周囲を歩いて眺める景観と様々なアングルから紅葉を満喫することができるのが嬉しいですね。
本堂と東庭
書院の東側に建つ立派な建物が天授庵の本堂で目の前には見事な白砂青松の枯山水庭園が広がります。
正門から本堂に至るまでの幾何学的な石畳を軸として配する石と白砂、そして緑苔のコントラストがもともと美しい見事な庭園なのですが、秋になると庭園周囲に植えられた楓が色鮮やかな真紅に染まり、絶景庭園へと変貌します。
本堂の真北には南禅寺の巨大な三門を眺めることができ、南側から本堂前庭(東庭)越しに見る紅葉、松の緑、そして三門が広がる光景は「そうだ京都、行こう。」キャンペーンのポスターにも選ばれたアングルとして有名です。
残念ながらSNSの拡散で現在は多くの外国人観光客も訪れるようになり、多くの人がそう広くない天授庵の境内に押し寄せているため、写真撮影もやや制限がかかる傾向にあります。
かつては本堂と庭園、そして紅葉を一気に写真に収めることができたのですが、今は残念ながらたくさんの人が軒先に座って屯するため、いいアングルでの写真撮影もできず、ざわついているので風情すらありません。
南禅寺天授庵、例年の紅葉見頃はいつ?
南禅寺天授庵の紅葉見頃について紹介します。
例年の見頃は11月10日を過ぎた頃から11月23日祝日にかけてが見頃となります。
京都市内のここ数年の平均見頃が11月23日頃から12月上旬にかけてでしたので、天授庵の紅葉は京都市内の紅葉平均見頃より10日から2週間程度色付きが早いスポットとなります。
但し、2024年は夏の猛暑、残暑が10月上旬ころまで続いた影響からか、11月22日時点でもまだこれから月末にかけて見頃を迎えそうな状況でした。
このペースだと他の京都市内にある紅葉名所は2024年は12月上旬頃まで紅葉を充分楽しめそうです。
南禅寺天授庵の拝観所要時間と御朱印について
続いて南禅寺天授庵の拝観所要時間と御朱印について紹介します。
拝観の所要時間
南禅寺といえば京都五山の別格にあたり(五山のさらに上)、広大な敷地の寺院という印象が強く、南禅寺の塔頭寺院である「天授庵」も比較的敷地が広いのかと思いきや、そうではなく、拝観に必要な時間は30分程度です。
本堂や書院は非公開となっており、庭園散策、紅葉時期は本堂や書院から様々なアングルで写真撮影を楽しむことができますが、ゆったり楽しんでも40分もあれば充分な敷地面積です。
そこまで狭いということはないのですが、庭園の通路がとても狭く、人の離合は結構、気を遣う必要があります。
特に書院南庭へ行く通路で池の上を通る箇所はスリル満点なので必ず立ち止まって相手を先に通した方が無難なくらい離合に気をつけましょう。
御朱印はないの?
南禅寺天授庵には御朱印がありません。
京都の寺院として珍しいのですが、入口受付にも「御朱印はありません」の貼り紙がしてありました。
南禅寺天授庵へのアクセスと駐車場について
●南禅寺天授庵
TEL:075-771-0744
〒606-0017 京都府京都市左京区南禅寺福地町86-8
■拝観時間 9:00~17:00※冬季は早く閉まることあり
■拝観料金 大人500円 高校生400円 小中300円
■アクセス 市バス又は地下鉄を利用
・京都駅、四条河原町より市バス5系統「南禅寺・永観堂道」下車、徒歩約10分
・市営地下鉄「蹴上駅」徒歩約10分
■駐車場 南禅会館前の駐車場利用(2時間以内1,000円)
まとめ
今回は京都紅葉名所のひとつ、南禅寺の塔頭寺院「天授庵」の紹介でした。
京都市内の主要紅葉名所、近隣の永観堂、南禅寺水路閣、無鄰菴、平安神宮などと比べると10日から2週間は色付き見頃を迎えるのが早いスポットで、かつては隠れた紅葉名勝として落ち着いた境内がとても人気だったのですが、SNS拡散により紅葉シーズンは特に外国人だらけになってました。
でも美しい紅葉に変わりはなく、例年であればいろんなところが見頃を迎え始める時期ですが、2024年はまだまだ紅葉見頃には程遠いスポットが多い中、ようやく真っ赤な紅葉を見ることができる、との情報を得て久しぶりに訪れました。
紅葉シーズンに訪れたのは初めてでしたのですが、人の多さに圧倒されましたが、青もみじの時期とは違う美しい絶景庭園を楽しむことができました。
あなたも京都の紅葉といえば「天授庵」を思い出して貰ってぜひ訪ねてみて下さい。
朝は9時から拝観できるので開門直後、もしくは閉門30分前くらいが人も少なくてゆっくり拝観できる穴場の時間です。
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