大雲院・祇園閣は東山随一の高さから絶景眺望、大倉喜八郎の別荘跡地

神社仏閣(観光)
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“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。

京都在住のブロガーKyotaroです。

今回は京都東山にある通常非公開寺院の紹介です。

例年特別公開時期しか拝観できませんが、特別に許可を得て拝観してきました。

京都にある「金閣寺」「銀閣寺」と並ぶ、幻の「銅閣寺」との呼び声の高い「祇園閣」も内覧してきたのでシェアさせて頂きます。


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大雲院・祇園閣は東山随一の高さを誇る青銅屋根の建造物

大雲院・祇園閣は八坂神社・円山公園・円山音楽堂から高台寺へと向かう「ねねの道」の入口手前にある、青銅屋根の上に鶴が羽ばたく像が象徴的な建物です。

前を通るとわかるのですが、普段は非公開の寺院で拝観することができません。

Kyotaroもよく八坂神社、円山公園、長楽寺、高台寺周辺を散策するのでずっと気になっていた寺院のひとつです。

毎年、京都市観光協会主催の「特別公開」の時しか拝観できないのですが、今回特別に拝観する機会がり、許可を得て撮影してきたのでその時の様子をシェアさせて頂きます。

まずは「大雲院」の歴史から見ていきましょう。

大雲院の歴史

大雲院は1587年(天正15)に正親町天皇の勅命により、織田信長・信忠親子の菩提を弔うために現在の烏丸二条南あたりに開創されました。

寺名は織田信忠公の法名である「大雲院殿三品羽林仙巌大居士」に因んで「大雲院」と名付けられ、織田信長・信忠父子の碑が建てられ、追善供養したと云われています。

その後、豊臣秀吉によって1590年(天正18)に寺町四条に移され、当時は伽藍を擁していたと云われています。

昭和に入り1970年代に四条河原町にあった高島屋の駐車場建設計画に伴い、1973年(昭和48)に現在の場所に移転、本堂が落成しました。

通称「銅閣寺」と呼ばれる祇園閣

「大雲院」がある現在の土地にはもともと大倉財閥(大成建設、帝国ホテル、ホテルオークラ)の創始者である大倉喜八郎男爵の京都別荘地「真葛荘(まくずそう)」がありました。

大倉喜八郎男爵は祇園祭の壮観を常に披露したいという思いから、山鉾の形を模した「祇園閣」を建てたのです。

設計は昭和初期の建築家・伊東忠太氏によるものです。

この土地を所有していた「高島屋」が当時、自社の駐車場を増築するにあたり、百貨店裏側にあたる寺町四条にあった「大雲院」の土地と交換する提案をして今日に至ります。

大倉喜八郎男爵は祇園祭の壮観を常に披露したいという思いから、山鉾の形を模した「祇園閣」を建てたのです。

「銅閣寺」の呼び名は、大倉喜八郎による「京都にある金閣寺、銀閣寺に並ぶ、“銅閣寺”を作る」との思いから、いずれ一般公開して京都の名所にしようという思いから来ているのです。

ちなみに“銅閣寺”という名称は「大雲院」としては一切、使用しておられませんのでご注意ください。

東山随一の高さを誇る360度の大パノラマ

「祇園閣」は鉄筋コンクリート造り三階建で高さ36mあり、京都東山界隈でひときわ目立った建造物になっています。

鉾先と呼ばれる頭頂部には“金鶴”が設置されており、青銅の屋根が異彩を放つように堂々と建っています。

「祇園閣」の楼上は一周できる展望台のようになっており、北は比叡山、平安神宮大鳥居、東は東大谷廟、知恩院、西は愛宕山、嵐山、西山連山、南には京都タワーが遠望できます。

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また天候が良ければ南方向に生駒山、大阪梅田の高層ビル群、そして「あべのハルカス」まで見渡すことができるそうです。※現在は楼上からの撮影は一切禁止、今回は特別許可を頂いて撮影しています。

「祇園閣」の楼上までは階段をあがるしかないのですが、内部は写真撮影禁止ですが、見事な壁画が描かれています。

1988年(昭和63)秋の開創400年を記念し、中国の葛新民の筆による「敦煌壁画」の模写が完成、「大雲院・祇園閣」に奉納された壁画です。

「観無量寿経変想図」「釈迦説法図」「千手観音図」等などが内部壁面に描かれており、1階入り口には阿弥陀如来が祀られています。

写真撮影禁止のため画像がなく紹介できないのが残念です。

大雲寺の境内見どころと大倉喜八郎の京都別荘跡地

今回は大雲院のご住職にもお会いすることができ、特別公開時も立入禁止区域の書院にて面会をして頂きました。

当時の別荘跡地の面影が残る建造物と庭園はとても素晴らしい景観として現在も残されています。

書院(登録有形文化財)と庫裏

かつて大倉喜八郎の別荘であったという建物ですが、現在は一部鉄筋コンクリート造で他は当時の面影を残す部分もあるが、

「祇園閣」と同様、書院も伊東忠太氏による設計でKyotaroが通された八角形の応接室が特徴的な建物で伊東忠太氏による粋を感じさせます。

庫裏は寺院でいう台所、現在もこちらで寺院関係者の食・住を担っており、一切立入禁止となっていて拝観はできません。

総門と南門

総門は東京から移築された旧宮家の門と云われています。

南側の門は四条寺町から移築された門で、特別公開時はこの南門から入場することになります。

立派な門構えだけに通常非公開となるとつい拝観してみたくなりますよね。

本堂

本堂も近代的な鉄筋コンクリート造の立派な建物です。

平安・鎌倉の折衷様式二階建本瓦葺の建物で本堂1階が寺務所で2階中央に御本尊である「阿弥陀如来坐像」が安置されています。

また御本尊内部には別に大雲院創建時の本尊であった「阿弥陀如来像」が収められており、室町から桃山時代にかけての作であると云われています。

鐘楼

「大雲院」の鐘楼は、豊臣秀頼が北野神社に寄進した鐘楼、祇園感神院(現在の八坂神社)にあった室町時代1490年(延徳2)在銘の梵鐘の組み合わせ。

明治維新に伴う神仏分離に伴い、両社で無用となったものを1870年(明治3)に宮崎県の島津家が佐土原藩士の菩提を弔うために「大雲院」に寄進しました。

総門脇に建っており、その規模から境外からもその雄姿を眺めることができます。

大雲院へのアクセスと駐車場について

●龍池山大雲院
TEL:075-531-5018
〒605-0074 京都府京都市東山区祇園町南側594-1
■拝観料金 ※通常非公開
■拝観時間 ※通常非公開
■アクセス 「東山安井」バス停から徒歩
・市バス206系統「東山安井」下車、徒歩5分
・京阪電車「祇園四条駅」下車、徒歩13分
・阪急電車「京都河原町駅」下車、徒歩16分
■駐車場  なし※周辺コインパーク利用


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まとめ

今回は通常非公開寺院、京都東山にある「大雲院」の紹介でした。

仕事の打ち合わせでお伺いし、併せて境内を親切に案内して下さいました。

なんとご住職は御年83歳という高齢ながら「祇園閣」の最上階まで案内をして下さり、感謝しています。

境内には楓の樹々が植えられており、初夏の青もみじ、秋の紅葉がとても綺麗なことが簡単に想像できます。

通常は紅葉に合わせた11月などに特別公開が行われることが多いようですが、詳細は京都市観光協会のホームページなどでご確認下さい。

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