北野天満宮の梅苑に雪月花の三庭苑のひとつ「花の庭」が再興

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“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。

京都在住のブロガーKyotaroです。

京都に春を告げる北野天満宮の梅の花は例年2月上旬から咲き始めて3月下旬まで楽しむことができます。

北野天満宮といえば学問の神様こと菅原道真公をお祀りし、京都を守護する地主社でもあり、春には多くの受験生が合格祈願に訪れます。

まさに春を感じることができる境内の梅苑に明治以降途絶えていた「花の庭」が再興したとのことで早速行ってきました。


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北野天満宮の梅苑に再興した花の庭とは?

北野天満宮は菅原道真公をお祀りする、いわずと知れた“学問の神様”であり、新春には全国から多くの受験生が合格祈願に訪れます。

境内は2月上旬ころより早咲きの梅から順次咲き始めて3月下旬までの約2ケ月間、春を彩る風物詩として境内に花を添えます。

本殿前の飛梅が有名ですが、毎年2月中旬頃より境内にある「梅苑」には大勢の観光客が菅原道真公ゆかりの梅をひと目見ようとお花見に訪れます。

令和4年1月28日より雪月花の三庭苑のひとつに数えられる「花の庭」が再興され、話題になっています。

詳しく見ていきましょう。

梅苑「花の庭」が明治以来の再興

北野天満宮の梅苑はとても広く、入場口から入って太閤秀吉が築いたという史跡「御土居」沿いから梅苑までの広範囲に約50品種、1,500本の梅の木が植えられています。

「花の庭」が再興されたのは御土居沿いの紙屋川から順路を進んだ先にある梅苑の敷地内。

京都にある雪月花の三庭苑で唯一、現存していなかった「花の庭」が明治以来の再興となり“令和再興”として話題を呼んでいます。

梅苑には紅白梅の樹々が建ち並び、満開を迎える3月上旬には幻想的な世界を演出、特に枝垂れ梅が可憐に咲き誇る様子は京都随一の梅の景観として有名です。

苑内には梅苑全体を上から見渡せる特設舞台や枯山水庭園など美しい光景を写真に収めるシャッターポイントがたくさんあります。

京都洛中の名庭「雪月花の三庭苑」について

京都洛中の名庭として名高い「雪月花の三庭苑」は江戸時代の歌人であり、連歌を学んだあとに俳諧の祖となり新しい分野を開拓した松永貞徳によって作庭されたと云われています。

「雪月花の三庭苑」とは寺町二条の妙満寺(現左京区岩倉)の「雪の庭」、清水寺の「月の庭」、そして北野天満宮の「花の庭」のことを指します。

雪月花という言葉が日本に根付くようになったのは中国の「白居易」の漢詩「寄殷協律」の一節に詠われた「雪月花時最憶君」に由来します。

我が国では万葉集の中で大伴家持が「雪月花」の和歌を詠んだのをはじめ、古くより日本の美意識の代名詞となってきたのです。

このように「白居易」は日本文学に大きな影響を与え、菅原道真公もその影響を受けたと云われています。

今回、北野天満宮「花の庭」の再興により、妙満寺の「雪の庭」、清水寺の「月の庭」とともに令和の「雪月花の三庭苑」再興として注目を集めています。

北野天満宮・梅苑の見どころを紹介

北野天満宮の梅の見ごろは梅の品種によって異なるため、早咲きの梅は1月年明けから咲き始めますが、白加賀など中咲きといわれる通常の梅は3月上旬~中旬に見頃を迎えます。

桜のように一斉に咲いて一斉に散るわけではなく、品種によって開花時期、見頃が大きく異なるため、1月正月明けから約3ケ月間は梅の見頃が楽しめるというわけです。

ここでは境内と梅苑に咲き誇る各種梅の様子についてシェアします。

花手水

北野天満宮が話題なのは“学問の神様”と“梅”だけではありません。

2021年6月より表参道の楼門入ってすぐ右手の手水舎に花が生けられるようになり“花手水”を楽しむことができます。

“花手水”といえば長岡京市の柳谷観音楊谷寺が先駆けとなって今や全国に波及しており、京都では他に東福寺塔頭の勝林寺が有名です。

“北野の花手水”と銘打って季節の花々が生けられており、梅の開花期ということで今回は梅の花手水でした。

“北野の花手水”は普通の花手水とは違い、どこか生け花のような飾りつけをした独特の個性豊かな花手水でその心は菅原道真公の「和魂漢才」の意味が込められています。

参道と三光門の梅

北野天満宮は梅の名所というだけあり、梅苑以外ではおもに参道沿いと三光門周辺で梅の花が咲き誇るのを見ることができます。

特に楼門を入った宝物館近くにある寝牛像前の梅が華やかで多くの人が写真撮影をしています。

また三光門周辺にも梅の花が咲いており、梅の花と三光門のコントラストを楽しむこともできます。

菅原道真公がこよなく愛したという梅の花を見ながら参道を歩くことで菅公を感じることができます。

本殿前の飛梅

北野天満宮の本殿前にある飛梅は、菅原道真公が九州の大宰府へ左遷の際、あるじを慕うあまり京都にある屋敷から一晩のうちに大宰府まで飛んで行ったという伝説の梅です。

本殿前のこの飛梅は菅原道真邸の梅に由来する唯一希少な品種であり、江戸時代に接ぎ木され400年の歳月を経て守られてきた品種であることが調査で判明しています。

2022年3月4日のニュースでこの飛梅のクローンが初めて開花したそうで、梅の花が組織培養で開花したのは世界初とのことです。

梅苑公開

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北野天満宮の梅苑は2022年1月28日より公開が始まり、早咲きの梅から見頃を迎えて順次咲いていき、3月下旬まで楽しむことができます。

桜のように華やかに満開の状態で咲くことはなく、7分咲き=満開といわれるくらい控えめに咲くことで知られています。

苑内には約50品種の梅の木が植えられており、開花時期もばらばらなため、3月末までの約2ケ月間は梅の花を楽しむことができます。

梅苑は有料ゾーンとなっており大人1,000円、小人500円となっています。

御土居

御土居は梅苑内に残る豊臣秀吉にゆかりのある史跡です。

豊臣秀吉公が天下統一を成し遂げたあとまず着手したのが戦乱で荒れ果てた京都の町並みの整備でした。

御土居とは京都の都市改造の一環として外敵来週に備えた防塁、鴨川氾濫から市街地を守る堤防として1591年(天正19)に多くのお金と労力をかけて築いた土塁のことです。

台形の土塁と堀からなる御土居は京都洛中を取り囲む約22.5㎞にもおよび、北は鷹ケ峯、東は鴨川、西は紙屋川、南は九条あたりに沿って築かれました。

現在、北野天満宮の梅苑内にその史跡を見ることができます。

紙屋川

御土居に並走する形で北野天満宮の西側を流れる堀変わりの川。

秋には紅葉名勝としても有名です。

紙屋川には鶯橋がかかり、御土居の上からは梅林と紙屋川を眺望することができます。

御土居の下に咲く梅は遅咲きの梅でまだ満開にはなっておらず一部、蕾の状態の木がまだたくさんありました。

梅苑「花の庭」

「花の庭」のハイライトは特設舞台からの眺望と枯山水庭園です。

梅苑内には散策路がありますのでゆっくり梅の花を鑑賞することができます。

楼門前にある看板には開花・見頃の看板がありましたが、まだ蕾の樹々も結構あり、3月下旬まで充分に梅の花が楽しめそうです。

通常の庭園とは違って梅林の中に後付けで庭園を造ったという印象は否めませんが、梅苑自体はとても美しく、見応えがあります。

ほうじ茶振舞いと茶菓子「菅公梅」

北野天満宮の梅苑で受付すると入場券と引き換えに老舗和菓子店・老松の「菅公梅」が貰えます。

また梅苑内にはお茶の接待をしてくれる場所があり、ほうじ茶の無料サービスもあります。

天候が良ければ梅林を眺めながらお茶とお茶菓子を楽しむことができます。

太閤秀吉が命名した長五郎餅

北野天満宮の東門入った左手で3月25日までの土日祝限定で「北野名物・長五郎餅」が出店しています。

Kyotaroが訪ねたのが土曜日でしたので気になって行ってきました。

長五郎餅は1587年(天正15)の豊臣秀吉北野大茶会のときに北野天満宮の境内に茶店を出していた河内屋長五郎が秀吉に餅を献上したのがきっかけ。

河内屋長五郎に餅を振舞われた秀吉は大層気に入ってその餅を“長五郎餅”と名乗るよう命名したのが始まりとされています。

東門で出店中の「長五郎餅」はお土産の販売の他に茶店もあり、結構、小さな休憩処があります。

長五郎餅2ケと煎茶(400円)を今回は頂きましたが、他にも長五郎餅2ケと抹茶(570円)もあります。

北野天満宮・梅苑へのアクセスと駐車場について

●北野天満宮・梅苑
TEL:075-461-0005
〒602-8386 京都府京都市上京区馬喰町
■拝観時間 ※梅苑公開期間
2022年1月28日~3月下旬 9:00~16:00(15:40受付終了)
梅苑ライトアップの期間 日没~20:00(閉苑)
※梅苑ライトアップは2022年2月25日~3月13日の金土日のみ
■拝観料金 境内自由
※梅苑公開は有料大人1,000円、小人500円
■アクセス 最寄駅は京福電鉄「北野白梅町駅」
・JR京都駅より市バス50・101系統「北野天満宮前」下車
・阪急西院駅より市バス203系統「北野天満宮前」下車
・京阪出町柳駅より市バス102・203系統「北野天満宮前」下車
・京阪三条駅より市バス10系統「北野天満宮前」下車
・京福電鉄「北野白梅町駅」下車、徒歩5分
■駐車場  参拝者専用あり(普段は無料)
※毎月25日縁日、初詣時期、ライトアップ時期は非常に混雑するため公共交通機関を利用しましょう。


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まとめ

今回は京都に春を告げる北野天満宮の梅苑に明治以来の再興を遂げた「花の庭」の紹介でした。

菅原道真がこよなく愛した梅の花が梅苑以外にも植えられていますのでこの時期は境内の至る所で梅の花を観賞することができます。

個人的には可憐に咲く枝垂れ梅が好みなのですが、北野天満宮の梅苑にも枝垂れ梅の樹々が植えられており、比較的遅咲きのものが多いので3月中旬にかけてお花見が楽しめそうです。

松永貞徳によって作庭された「雪月花の三庭苑」は他に妙満寺「雪の庭」が改修工事が終わる3月18日から本来の姿を見ることができ、清水寺「月の庭」はGW期間中に公開予定となっています。

よって「花の庭」を見たあとは「雪の庭」「月の庭」と順次公開がされますのでぜひこの機会に訪ねてみようと思います。

以前は駐車場も有料でしたが、2021年、2022年と駐車場は90分以内の利用という縛り付きで無料で開放されています。

平日に行かれる場合はぜひ自家用車で行かれると効率的に観光ができますよ。

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