東福寺法堂の天井画、蒼龍図は堂本印象がわずか17日で描き上げた力作

神社仏閣(観光)
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“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。

京都在住のブロガーKyotaroです。

先日、かねてより気になっていた「東福寺至宝めぐり」へ行って来ました。

通常非公開の禅堂、蒼龍図天井画がある法堂(仏殿)、そして光明宝殿(宝物館)の3ケ所をガイド付きで拝観できる希少体験ツアーです。

おひとり5,000円の拝観料に京料理「高澤」のお箱弁当(2,700円)の昼食を付けた半日コース。

はたしてその値打ちは?

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東福寺法堂の内部で拝観する天井画、蒼龍図と釈迦三尊像

東福寺法堂の天井には蒼龍図の画が200畳分と云われるスペースに躍動感あふれる姿で描かれています。

通常、法堂の内部に入ることができないため、普段は法堂南側にある格子窓から御本尊の釈迦三尊像へお参りした際に天井を見上げると蒼龍図を見ることができます。

但し、角度的にかなり厳しいアングルのため、その迫力、躍動感を体感できるのはやはり法堂内部に入って真下から見上げた時に限られます。

法堂内部に入るためには定期的に開催される法堂の一般公開時、もしくは東福寺が主催している「至宝めぐり」いずれかの機会しかなく、通常非公開のため内部に入ることはできません。

東福寺法堂の歴史

実は、東福寺の法堂は1881年(明治14)の火災で方丈、庫裏とともに全焼、焼失してしまった歴史があり、現在の法堂は1934年(昭和9)に再建されたものなのです。

法堂内部には大きなお釈迦様の左手が安置されているのですが、これは1881年(明治14)の火災で全焼した釈迦仏像(高さ15m)の唯一残された体の一部というわけです。

当時は数十人がかりで焼け果てた仏殿から必死の思いで運び出し、仏像の再興のために現在も保存されています。

手の大きさが分かれば、時間はかかりますが、いずれ全体像もほぼ再現できるそうです。

現在の法堂は東福寺の本堂であり仏殿の役割もはたしており、御本尊は釈迦三尊像がお祀りされています。

堂本印象がわずか17日で描き上げた蒼龍図

御本尊をお参りしてそのまま真上を見上げると鋭い眼光、そして龍玉を右手にしっかり握った蒼龍図を拝観することができます。

蒼龍図の天井画は、京都市出身の日本画家、堂本印象がわずか17日間で描き上げたという画で天井画の大きさは200畳、ホテルの200名前後入る宴会場や学校にある25mプール程度の広さがあります。

その規模の画をわずか2週間強の期間で描き上げ完成させてしまったというから堂本印象は相当な熱意、技術力をもって臨んだことが伺い知ることができ、堂本印象が自身納得の作品にのみ記すという「恒世 印象」の文字が入っています。

蒼龍を眺めながらその場で手を叩くと鳴き龍の如く、ビンビンと響く音が鳴るのがよくわかりますのでぜひ、あなたもチャレンジしてみて下さい。

ちなみに法堂(仏殿)の南側屋根瓦は通常は獅子が多いのですが、よく見ると龍の彫刻像になっており、これは甲辰の南東の方角を意味し、龍の瓦になっているのです。

このような豆知識や発見はガイドツアーならではの魅力の一つですね。

東福寺の至宝めぐり、参加方法は?光明宝殿と禅堂の見どころ

東福寺至宝めぐりとは、大本山東福寺が主催する通常非公開の至宝、寺宝をガイド付きで案内するツアーのことで所要時間1時間40分をかけて光明宝殿、法堂(仏殿)、禅堂の内部を公開、案内して貰えます。

募集は1日5組限定となっており、金額はひとり5,000円となかなかの拝観料ですが、参加者には光明宝殿の特別御朱印が拝観記念として授かることもできます。

開始時刻は9:00~、10:30~、12:00~、13:30~から選ぶことができ、1日5組限定となっています。

通年開催とのことですが、秋のシーズン(毎年10月25日から12月10日)は東福寺至宝めぐりが休止になるので事前に確認してから申し込むようにしましょう。

至宝めぐりの参加方法は?

参加方法は電話予約(075-561-0087)となっており、支払いは当日現金のみとなっています。

また受付時間は当日の13:30までの受付となっており、当日の申し込み、参加もできる、となっていますが、間際に申し込みの際は事前に電話で確認をしてから行くようにしたほうが良いでしょう。

集合場所は東福寺の方から指示がありますので開始時刻の5分前までにトイレを済ませてから集合しましょう。

ちなみにKyotaroは境内西側にある日下門から入った正面、法堂前に集合でした。

光明宝殿(重要文化財)

光明宝殿はいわゆる宝物館のことで寺宝を安置している場所です。

禅宗寺院としては非常に珍しい重要文化財の数々を「東福寺至宝めぐり」で公開しています。

建物自体はそう大きくないのですが、展示されてる寺宝は必見の価値ありのものばかり、しかも間近で拝観できるのがとても嬉しいポイントですね。

本来、禅宗寺院ではお釈迦様以外の偶像を信仰しないのが習わしですが、東福寺にはお釈迦様以外にも密教寺院由来の仏像が複数伝わってきています。

いずれも重要文化財の「阿弥陀如来坐像」「朱漆塗牡丹唐草文透彫卓」「金剛力士立像」「二天王立像」「地蔵菩薩坐像」など平安期から鎌倉期にかけてのものばかりです。

これら一般非公開の重要文化財をしっかり空調管理して大切に保管されてます。

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禅堂(重要文化財)

日本最古の道場とも云われる「禅堂」は室町時代1347年(貞和3)に完成のものです。

桁下七間、梁間四間、一重もこし付き、切妻造、本瓦葺の構造形式となっており、内部は荘厳な雰囲気が漂います。

入口の扁額にある通り「選佛場」とも呼ばれ、宋国經経山万寿寺の無準師範(佛鑑禅師)の筆と云われています。

今回は特別に御本尊も御開帳して拝観することができました。

ずらっと並ぶ座布団、様々な血と汗と傷跡が残された大きな柱がその歴史を物語っています。

東福寺では坐禅体験を早朝6時30分からこの禅堂行っており、参加すれば実際にこの場所で坐禅体験ができます。

東福寺至宝めぐりは本坊庭園、通天橋の入場もセット?

東福寺至宝めぐりでは拝観料5,000円を支払うと本坊庭園と通天橋の見学もセットになっています。

通常、本坊庭園と通天橋の共通券は1,000円で販売されていますので東福寺至宝めぐりもできて5,000円はやはり魅力です。

本坊庭園では昭和の作庭家である重森三玲による庭園を方丈を囲む四方で楽しむことができ、特に方丈前庭園、方丈北庭の日本の伝統的な意匠でもある市松模様を苔と石で表現した庭園、方丈東側の北斗七星を表した構成など界観を楽しむことができます。

今回は東福寺至宝めぐりで昼食も付けたので書院で食事をさせて頂くにあたり、隠れた「裏北斗七星」の様子や書院奥にある水を用いた枯山水庭園など非公開箇所を見ることができました。

また通天橋は紅葉名所としても有名ですが、回廊沿いに進むと開山堂、普門院まで拝観することができます。

洗玉澗を挟んで広がる庭園は東福寺を代表する紅葉名所ですが、この時期は逆に人が少なくてのんびり過ごせるエリアになっています。

※本坊庭園と通天橋は至宝めぐりガイドツアーのあと各自で自由に見学となります。

東福寺へのアクセスと駐車場について

●大本山東福寺
TEL:075-561-0087
〒605-0981 京都府京都市東山区本町15-778
■拝観料金
東福寺至宝めぐり 5,000円
通天橋・開山堂 大人600円 小人300円
東福寺本坊庭園 大人500円 小人300円
※通天橋・開山堂+本坊庭園共通拝観券あり
大人1,000円 小人500円、但し11月10?30日設定なし
■拝観時間
4月から10月末まで 9:00~16:00
11月~12月第一日曜まで 8:30~16:00
12月第一日曜?3月まで 9:00~15:00
■アクセス 東福寺駅から徒歩が便利
・京阪&JR「東福寺駅」下車、徒歩10分
・市バス「京都駅前」より208系統「東福寺」下車、徒歩4分
・市バス「四条河原町」より207系統「東福寺」下車、徒歩4分
■駐車場 境内駐車場を利用(※参拝者無料)
※10月25日?12月10日まで駐車場は閉鎖・注意!


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まとめ

今回は京都五山のひとつ、東福寺至宝めぐりの紹介でした。

普段見ることができない3ケ所「法堂」「光明宝殿」「禅堂」の内部をガイド付きで拝観してきました。

料金は5,000円ですが、東福寺職員から丁寧な説明付きで、今まで知らない東福寺の裏側まで知ることができたので金額に見合う値打ちは充分あったと思います。

秋のシーズン以外は通年開催とのことなので興味があるあなたはぜひ訪ねてみては如何でしょうか。

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