“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。
京都在住のブロガーKyotaroです。
京都西山の善峯寺は西国三十三ケ所の二十番札所にもなっている、山岳寺で京都市内一望の景色でも知られています。
そんな山の中腹まで最寄駅から出ていた路線バス(阪急バス)が2025年5月31日をもって廃止となり、公共交通機関でのアクセスがとても不便になりました。
今回は、Kyotaroがいつも車で訪ねる善峯寺の近況を紹介します。
善峯寺の境内見どころ
京都西山の標高約300メートルに位置する善峯寺は、西国三十三所観音霊場の第二十番札所として知られる古刹です。
広大な境内には、歴史ある堂宇や美しい自然が点在しており、訪れる人々を魅了します。
昨年まで改修工事だった多宝塔も新しくリニューアル、新しい姿を見ることができます。
まず、善峯寺の境内見どころについて紹介していきましょう。
観音堂
善峯寺の中心となるのが、本尊の千手観音菩薩を祀る「観音堂」です。
平安時代、源算上人によって創建された本堂は、長らく観音信仰の中心として多くの参拝者を受け入れてきました。
堂内には、古くから伝わる千手観音像が安置されており、その穏やかな表情は、訪れる人々の心を安らぎで満たしてくれます。
西国三十三所巡りの参拝者が、手を合わせ、祈りを捧げる姿が絶えません。
遊龍の松
山門をくぐり、まず目に飛び込んでくるのが「遊龍の松」です。
樹齢600年を超える五葉松で、国の天然記念物に指定されています。
その名の通り、幹が地面を這うように長く伸びる姿は、まるで龍がうねっているかのよう。
全長50メートル以上にも及び、その圧倒的なスケールと生命力に、多くの人が驚嘆の声をあげます。
多宝塔
境内を少し登ったところにある朱色の「多宝塔」は、国の重要文化財です。
最近まで耐震補強工事が行われていましたが、無事に完了し、より一層美しい姿を見せています。
山々の緑の中に鮮やかに映え、特に紅葉の季節には、赤や黄に染まった木々と相まって、息をのむような美しい景色を作り出します。
歴史を感じさせる重厚な佇まいと、周囲の自然が織りなすコントラストは、写真愛好家にも人気のスポットです。
釈迦堂
観音堂からさらに奥へと進むと「釈迦堂」が姿を現します。
釈迦堂は江戸幕府5代将軍徳川綱吉の生母、桂昌院によって再建されたと伝えられています。
彼女は善峯寺に深く帰依し、寺の再興に多大な貢献をしました。
歴史の重みを感じさせる厳かな雰囲気の中、ご本尊の釈迦如来を祀るこの場所は、訪れる人々に静謐な時間を与えてくれます。
薬師堂(奥之院)
釈迦堂のさらに奥、急な山道、石段を登った先に建つのが「薬師堂(奥之院)」です。
境内でも特に高い場所に位置し、静かで落ち着いた空気が漂います。
ご本尊の薬師如来は、病気平癒や健康にご利益があるとされ、古くから多くの人々の信仰を集めてきました。
ここまで登る道のりは少し大変ですが、辿り着いた先で感じる清々しい空気と、素晴らしい景色は格別です。
桂昌院お手植えの枝垂れ桜
多宝塔のそばには、桂昌院が植えたと伝えられる枝垂れ桜があります。
樹齢300年を超える古木で、春になると見事な薄紅色の花を咲かせ、境内を華やかに彩ります。
その優雅な姿はまるで歴史を見守ってきたかのようで、多くの人々に愛され、春には多くの参拝客が桜を愛でに訪れます。
白山桜あじさい苑
善峯寺は、四季折々の花が楽しめる「白山桜あじさい苑」があることでも有名です。
春には山肌を彩るソメイヨシノやヤマザクラが咲き誇り、境内を華やかに彩ります。
初夏には約8,000株ものアジサイが咲き乱れ、青、紫、ピンクと鮮やかなグラデーションを作り出します。
山間の谷間に咲き誇る、春の枝垂れ桜や初夏の紫陽花は圧巻のひと言です。
善峯寺の絶景ビューポイント
善峯寺の最大の魅力は、京都市街を一望できる圧倒的な眺望です。
広大な境内を散策しながら、様々な場所で心洗われるようなパノラマビューを堪能できます。
Kyotaroも定期的に訪れて薬師堂前にある「けいしょう殿」で1時間程度、京都の街並み、比叡山から比良山系、遠くは山城平野(京都府南部)を眺めて心を整えています。
ポイント1.経堂前
本堂から少し登ったところにある「経堂」の前は、壮大なパノラマビューが広がる絶好のビューポイントです。
ここからは、京都盆地全体が眼下に広がり、天気の良い日には遠く大阪のビル群まで見渡すことができます。
昼間は広大な街並みを、夕方には美しい夕焼けを、そして夜間拝観の際には煌めく夜景を楽しむことができます。
特に紅葉シーズンには、色とりどりの木々が街並みに彩りを添え、息をのむような絶景を作り出します。
ポイント2.鐘楼
観音堂から経堂へと続く参道途中にある「鐘楼」付近も、素晴らしい景色が広がります。
ここからは、京都市街を背景に、朱色の多宝塔を望むことができ、風情ある景色を楽しめます。
鐘楼の静かな佇まいと、眼下に広がる街並みのコントラストは、見る人に深い感動を与えます。
ポイント3.釈迦堂前
「釈迦堂」の前からも京都市街を一望でき、ベンチも設置してあり、ここでものんびり過ごせます。
境内を囲む緑豊かな山々と、眼下に広がる街並みのコントラストは、見る人に深い感動を与えます。
新緑の季節や紅葉の季節には、色彩豊かな景色とともに、壮大な景色を楽しむことができますが、春は枝垂れ桜越しに京都の街並みを眺めることができます。
ポイント4.けいしょう殿
釈迦堂からさらに境内奥へ進んだところにある「けいしょう殿」の前からは、壮大なパノラマビューが広がる絶好のビューポイント。
ここからは、京都の街並みはもちろん、遠く京都府南部の山城平野(宇治・城陽)まで見渡すことができます。
特に、夜間拝観の際には、煌めく京都市街の夜景を楽しむことができます。
ポイント5.薬師堂(奥之院)前
さらに山を登り、「薬師堂(奥之院)」まで辿り着くと、一段と素晴らしい景色が待っています。
境内の中でも特に標高が高いため、より壮大な景色を望むことができます。
空気の澄んだ日には、はるか遠くまで見渡せ、まるで天空にいるかのような気分を味わえます。
善峯寺へのアクセスと駐車場について
●西山善峯寺
TEL:075-331-0020
〒610-1133 京都府京都市西京区大原野小塩町1372
◆拝観料金 大人500円 高校生300円 小中学生200円
◆拝観時間 ※週末は拝観開始が30分早い
平 日:8:30~17:00(受付終了16:45)
土日祝:8:00~17:00(受付終了16:45)
◆アクセス ※2025年5月31日阪急バス66系統が路線廃止
<電車・バス>
・JR向日町駅下車(JR京都線)、阪急東向日駅下車(阪急京都線)
阪急バス63系統(南春日町行/2時間に1本程度運行)「灰方」下車(片道290円)、徒歩3.4km 約43分。
・JR桂川駅下車(JR京都線)、阪急洛西口駅下車(阪急京都線)
市バス西9号系統(南春日町行/2時間に1本程度運行)「大原野小学校前」下車(片道340円)、徒歩3.6km 約45分。
<タクシー>JR向日町駅・阪急東向日駅・阪急長岡天神駅からタクシーで約15~20分。
<自家用車>京都縦貫道大原野ICから約15分。
◆駐車場 あり(約150台、普通車1日500円) ※山門近くに駐車場があるので、車でのアクセスが便利です。
まとめ
京都の市街地から少し離れた西山の山中に位置する善峯寺は、喧騒から離れて静寂な時間を過ごしたい方におすすめの場所。
広大な境内を巡り、歴史を感じる建造物や美しい自然に触れ、そして何よりも心洗われるような絶景を眺めることで、心身ともにリフレッシュできること間違いなし。
特に桜や紅葉の季節は多くの人で賑わいますが、それでも比較的参拝客が少ない寺院でのんびり過ごすことができます。
早朝や夕方に訪れると、また違った表情の善峯寺に出会えるかもしれません。
京都観光の際には、少し足を延ばして善峯寺を訪れてみてはいかがでしょうか。
きっと忘れられない思い出になるはずです。
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