京都在住・京都大好きサラリーマン・ブロガーのKyotaroです。
梅雨明けから猛暑日が続く京都、例年であれば夏休みが始まって京都も観光客が多い時期ですが今年は新型コロナの感染が再び拡大傾向にあり、人出はかなり少ないようです。
さて、猛暑日の中、自転車(チャリ)を転がして一年中、鈴虫が鳴いている“鈴虫寺”こと「華厳寺」へ行って来ました。
「鈴虫寺」にはひとつだけ願いを叶えて下さるという草鞋(わらじ)を履いたお地蔵様がいらっしゃるのでKyotaroも自らのお参りをして来ました。
鈴虫寺(華厳寺)拝観4つの魅力について
京都の西部、松尾の山中に佇む鈴虫寺(華厳寺)は周囲を自然に囲まれた静かな地域で境内からは京都市街から東山三十六峰を眺望できる景観が素晴らしい寺院です。
鈴虫寺を拝観する多くの人は、
を目当てに参拝に来られます。
特に最近は若い女性の参拝者が多く「縁結び」のお願い事をしに来る女性が増えた、と住職がおっしゃってました。
鈴虫寺(華厳寺)拝観の4つの魅力について以下まとめました。
ご住職・桂さんによる法話
鈴虫寺(華厳寺)といえば、ご住職によるありがたい法話が拝聴できることで有名です。
テレビでも紹介されているので全国的にも有名になってきましたね。ご住職はKyotaroと同年代でもあり、マスコミやSNSを活用した情報発信もされてます。
法話の内容は世の中の情勢に合わせて仏教(臨済宗)の観点から御仏の教えを交えて柔軟にいろんな話をして下さります。
毎回違う内容のありがたいお話が聞けるので何度も参拝に訪れる方もいらっしゃいます。ちなみに先日、参拝90回目という女性もいらっしゃったようです。
受付で拝観料を払うと鈴虫が鳴く書院へ通されます。そこで鈴虫の鳴き声を聞きながら住職の桂さんによる「説法」を拝聴。
今年は新型コロナが大流行し、外出自粛やリモートワークの普及などかつてより生活スタイルが大きく変わり、人々も新たなストレスを抱える社会になって来ましたね。
そのストレスが「自粛警察」や「マスク警察」となって現れ、我こそ正義と振りかざすのは心の余裕のなさが招くのだと、桂ご住職はおっしゃってました。
まさにその通りですね。
日頃から仏様に向かって感謝の気持ちを忘れず、日々自分と向き合い、笑顔を絶やさない事で気持ちも穏やかになる、その心をわすれるべからず、という内容の法話でした。
禅宗の教えのひとつ「茶礼」に基づき鈴虫寺では法話拝聴時にはお茶とお菓子の接待があります(※現在はコロナの影響でお菓子のみ提供)。
書院で一年中鳴き続ける鈴虫
さて寺院の名前にもなっている鈴虫が「法話」を拝聴する書院に常時、約4,000匹飼育されています。
一年を通じて書院では温度管理をすることで真冬の時期でも鈴虫が鳴き続けています。
通常は夏の終わりから秋にかけて鈴虫はその鳴き声を響かせる“秋の虫”印象です。
鈴虫の音を聴いて開眼なさったという台厳和尚の時代に約28年の歳月をかけて、様々な研究を重ねて一年中鳴く鈴虫を実現させたといいます。
当時としては相当な苦労があったといいます。
子供の頃はよく聴いてましたが、最近殆ど聴くことがない「リィーン、リィーン」と鳴く涼しげな鳴き声に心が癒されました。
鈴虫の声は、周波数の関係から電話では拾えないそうです。とても美しい鳴き声なのですが、電話で拾える周波数の範囲外の可憐な鳴き声を出してるんですね。
尚、鈴虫を飼う時は必ず雄雌同じ匹数を飼うようにしましょう、でないと鈴虫の世界にもドロドロした関係が生まれるそうです。(汗)
草鞋(わらじ)を履いた「幸福地蔵」
鈴虫寺の長い石段を上がった山門の横に「幸福地蔵」が立っておられます。正式には「幸福地蔵菩薩」と言い、仏様なんですね。
右手には錫杖、左手には宝珠をお持ちになり、さらに日本中たくさんのお地蔵様がいらっしゃるなかで鈴虫寺の「幸福地蔵」は唯一ここだけ草鞋(わらじ)を履いておられます。
参拝時にお地蔵様の足元に注目してみて下さい。
“ひとつだけ願いを叶えに来て下さる、お地蔵さん”として有名で、草鞋(わらじ)を履いてるのは、あなたの家までその願いを叶え、救いの手を差し延べに来て下さるからです。
元来、お地蔵さまは“子供たちの守り神”という教えをKyotaroも幼い頃に親から聞いたことがありますが、世の中のすべての人、悪人にも救いの手を差し延べて下さいます。
そう「お地蔵様」とは地獄に落ちた人をも救って下さる大慈悲をお持ちになる、地獄に住しておられる仏様であり、極楽浄土に住する阿弥陀如来様とは正反対の仏様なのです。
ポイントは欲張らず「今どうしても叶えておきたいお願い」をひとつだけするようにしましょう。
幸福御守とお札
よくお寺に行くと授かることができるお守りやお札は“仏様の化身”と云われます。
鈴虫寺で授かることのできるお守りやお札にも「幸福地蔵」の化身、お地蔵様のお姿が中に入っておられます。
法話を聴いたあとに「幸福御守」を購入して、帰りに山門を出た脇にいらっしゃるお地蔵様に「住所と名前、願い事ひとつ」を心の中で唱えましょう。
お守りは写真にありますとおり、幸福地蔵の文字の「幸」の部分が仏様の頭にあたるので手を合わせるときはこの部分は両手からはみ出るようにしましょう。
また、お守りは持っている人を守って下さるものなので常に肌身離さず持ち歩いて身につけることを心がけましょう。
よく家に大事にしまってる人や仏壇の傍らに置いてる人がいますが、それでは意味がありません。いちばんいいのは財布などに一緒に入れて常に持ち歩くようにしましょう。
鈴虫寺(華厳寺)の由来とお参りの作法について
秋だけでなく、一年を通じて鈴虫の鳴き声が聴くことが出来る“鈴虫寺”。
年中、鈴虫が鳴くようになるまでは実に28年の歳月がかかったといいます。
そんな“鈴虫寺”の由来とお参りの仕方についてまとめました。
鈴虫寺(華厳寺)の由来
“鈴虫寺”の正式名称は「妙徳山華厳寺」といい、江戸時代中期にあたる1723年(享保8)に華厳宗再興のため鳳潭上人(ほうたんじょうにん)によって開かれました。
現在は臨済宗の禅寺として今日に至ります。
鈴虫寺と呼ばれるようになったのは、鈴虫の妙音を聴いて開眼したという台厳和尚が、参拝者にもその鳴き声を聴いてほしいという思いから28年もの歳月をかけて研究を重ね、一年中鈴虫の鳴き声を聞いて貰えるようになったことから。
御本尊は大日如来ですが「幸福地蔵菩薩」もお祀りしています。
ご住職のありがたい法話と「幸福地蔵」に願い事を叶えてもらうために全国から一年を通じて多くの参拝者が訪れます。
鈴虫寺(華厳寺)の参拝作法について
鈴虫寺(華厳寺)は通常の寺院のように拝観料を払って自由に境内を参拝する寺院とは異なり、参拝者は9時~16時15分まで毎時00分(最終16時15分)から始まる法話を拝聴します。
よって拝観する際の入場は毎時00分からとなり、その時間になるまで山門前にて並んで待つことになり、随時入場できる寺院ではないので注意しましょう。
今回は15寺からの班で入場して拝観料500円を払って書院へ通されます。通常170名まで入れる書院ですが、今はコロナの影響で80名までに抑えているとのことでした。
書院にて鈴虫の鳴き声を聴きながらご住職の桂さんの法話を拝聴すると「幸福地蔵」と「幸福御守」「お札」の説明が参拝作法まで含めて丁寧に説明があります。
法話が終わったら書院の入口付近の数か所にて「幸福御守」「お札」を購入できます。
書院を出たら庭園を散策出来ますので、くるっと散策してから本堂の大日如来をお参りして山門脇にいらっしゃる「幸福地蔵」に願い事をひとつお願いしましょう。
庭園は春には桜やつつじ、初夏には“青もみじ”、秋には紅葉が楽しめ、境内が松尾の山中高台にあるので京都市街と東山三十六峰から比叡山まで眺望することができます。
鈴虫寺(華厳寺)へのアクセスと駐車場について
■鈴虫寺(妙徳山華厳寺)
TEL:075-381-3830
〒615-8295 京都府京都市西京区松室地家町31
拝観料金 大人500円 中学生以下300円
※拝観料には茶・菓子が付いてます。
拝観時間 9:00~17:00(入山16:30まで)
アクセス
阪急嵐山線/上桂駅下車、徒歩15分
※もしくは松尾大社駅下車、徒歩13分
京都バス/京都駅C6乗り場より73系統乗車
※「鈴虫寺」行き、終点下車
駐車場 あり(500円/20台程度)
※付近にコインパークもあり
まとめ
京都の松尾山中にある“鈴虫寺”は小さな寺院ですが、単に拝観するだけの寺院ではなく、ご住職のありがたい法話を聴いてしっかり「幸福地蔵菩薩」にお願い事をする寺院です。
庭園も素晴らしく、京都市街から東山三十六峰を眺める景観も素晴らしいのですが、本来の寺院拝観の在り方についてもご住職は法話の中で話しておられました。
単なる観光地としての寺院ではなく、仏様にお参りして日頃の感謝の気持ちを大事にして自らの心も豊かにする、そのために日々自分と向き合う時間を作ることの大切さを学ぶことができました。
ありがとう、桂さん(ご住職)。
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