“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。
京都在住のブロガーKyotaroです。
2008年から続いてきた清水寺の“平成の大修理”については当ブログでも紹介させて頂きました。
“清水の舞台”の入場制限が続いてましたが、こちらも2020年12月3日より一般開放が始まり、ついに大改修ともいうべき本堂の改修工事がすべて終了しました。
そして迎えた2021年“平成の大改修”後、初めての桜シーズンの現地情報をシェアします。
清水寺の平成大改修完了後初めての桜シーズン
2008年から約13年にわたって行われてきた清水寺本堂の“平成の大修理”がついに2020年12月3日に完了しました。
2020年5月に紹介したときは、本堂の檜皮屋根葺き替え工事は完了してましたが、舞台の改修工事がまだ続いており、足場が組まれてる状態でした。
13年ぶりにお目見えした“清水の舞台”と桜が美しい清水寺の最新情報、そして清水寺本堂の裏手に鎮座する「地主神社」の“御車返しの桜”もお花見してきました。
清水寺に向かう途中、法観寺の様子も写真に収めてきたので併せてご覧ください。
祇園から東山界隈はいつ来ても四季折々の景観が楽しめるからいいですね。
法観寺五重塔を八坂通りから見上げる
清水寺へ向かう際、Kyotaroはいつも東山通から八坂通、三年坂を経由して清水参道に出るルートをいつも利用します。
理由は八坂の塔こと法観寺五重塔を見上げながら歩くのが大好きだから。
同じ理由でこのルートを利用する人も多いのではないでしょうか?
途中“くくり猿”で有名な八坂庚申堂や石畳の街並みに並ぶお洒落なカフェやお土産品店などこの界隈は退屈させない街並みが続きます。
そして三年坂へと向かう坂の途中で振り返ると“しだれ桜”の向こう側に立つ法観寺五重塔がとても美しい景観を作り出しています。
ここからの景観は海外からの観光客の間でも人気があり、ここでカメラを構えてる人やブライダルモデルの撮影が多いスポットとしても有名です。
清水寺の桜が美しいスポット
清水寺に到着して思ったのは2020年4月とは観光客の多さが全く異なり、2021年4月は活気が戻ってました。
まだまだかつての桜シーズンにはほど遠いと思いますが、閑散としたシャッター街になっていた2020年の様子とは全く異なってました。
ここでは境内の見どころを桜スポット中心に紹介します。
西門・三重塔
到着後、西門から京都市街を眺望します。
西門越しに愛宕山(嵐山)方向を眺めたり、眼下に満開の桜を眺めながら京都タワー(京都駅)方向を眺めたり、と京都市街地が一望できます。
清水寺のシンボルで大日如来像を祀る“三重塔”も鮮やかな朱塗りで見応えがあります。
経堂方向から三重塔を眺めた桜の風景も見どころのひとつなのでぜひ、こちらでも記念写真を撮りましょう。
轟門から国宝の本堂へ
受付で拝観料を納めて、いよいよここから国宝の清水寺本堂など境内有料ゾーンへ。
轟門の手前にも満開の桜が咲いてましたので写真に収めました。
でもここの桜は帰りの道中、舞台下の通路から見上げるように撮影すると青空と桜のピンクがマッチした美しい景観が楽しめますのでおすすめです。
音羽の滝、舞台下を通過したらぜひ、あなたも意識してみて下さい。
本堂から奥之院方向を眺めると音羽山に咲き誇る満開のヤマザクラを一望することができます。
新緑の山肌に一筋のピンクの線が連なる光景が市街地からも見えるのですが、本堂からだともっとはっきり見えます。
山肌に横一線、規則正しく並ぶ桜はとても珍しいですね。
阿弥陀堂や地蔵堂と桜
本堂を過ぎると納経所があり、その脇の地蔵堂、阿弥陀堂など諸堂と桜のコントラストがあちこちで楽しめます。
本堂から出てすぐの桜の先に見える阿弥陀堂の風景がおすすめのシャッターポイントです。
寺院の堂宇と桜って不思議なくらい本当にマッチして写真映えするので素人が撮っても綺麗に写るのが嬉しいですね。
奥之院より眺める本堂と桜の景観
先ほどは本堂から見た景観を紹介しましたが、次は奥之院から“平成の大修理”から全て完成した本堂の景観。
周辺に咲く満開の桜がまさに“華を添える”光景が目の前に広がります。
檜皮屋根葺き替え工事が完了した本堂屋根の曲線美はとても眩しく、本当に美しい姿に感銘を受けました。
奥之院から振り返ると本堂の右手に地主神社の鳥居(入口)が見えます。
地主神社がどこにあるか?わからない?という人はこの写真をご覧ください。
子安塔・音羽の滝
奥之院を過ぎるとあとは順路に従って進んでいきます。
清水寺の境内は順路が決まった一方通行となってますのであとは舞台下にある音羽の滝方向へ進んでいきます。
途中に子安塔へと続く道がある(※結構、気づかずに通り過ぎる人が多い)のでそちらにも行って来ました。
子安塔があるのですが、子安塔前からは清水寺の全景が眺められる展望台のようになっています。
近くに泰産寺がありますが、子安塔付近は人も少なく本当に静かな場所で耳をすませば、鶯の鳴き声が山間に響き渡ります。
音羽の滝から清水の舞台を見上げると新しくなった舞台を下から見ることができます。
新しくなって明らかに色がそこだけ違うので一目瞭然で修理していた箇所がわかります。
十一重石層塔前の池
清水寺の拝観は一方通行に順路を進んでいき、最終地点が十一重石層塔のあるエリア。
十一重石層塔の前に池があるのですが、この界隈は秋には紅葉が美しく、三重塔下に位置してるため、写真スポットとしても人気があります。
当然、春になるとソメイヨシノが満開の花を咲かせる時期は桜の樹々に三重塔が浮かんでるような景観が広がり、春ならではのショットが収められます。
清水寺の締めくくりに見ごたえのある桜の景観がここではご覧いただけます。
地主神社で御車返しの桜お花見
地主神社は“縁結び”の神様として京都でも有名な神社で境内はいつも女性参拝者で溢れかえってる印象です。
古来より名高い“願掛けの石”が境内にあり、別名「恋占いの石」と呼ばれ、一対の石からもう一対の石まで目を閉じたまま歩き、無事辿り着けたら恋が叶う、といいます。
この“願掛けの石”が縄文時代のものである、という説を米国の原子物理学者・ホースと博士が唱えています。
確かに「地主神社」の創建年代は日本国ができるはるか昔の神代の時代といわれてるのであながち根拠のある説なのかもしれません。
いずれにせよ、神代の時代から伝わる願掛けが残る神社ってロマンチックな話ではありませんか。
地主神社境内に咲き誇る地主桜
境内にある拝殿に西隣、総門との間に1本桜の木が立っています。
八重と一重の花が同時に咲く珍種とされ、日本で唯一地主神社にのみ現存する、まさに希少な桜こそがこの「地主桜」です。
811年の嵯峨天皇行幸の際にあまりの美しさに三度も御車を返された故事から“御車返しの桜”とも呼ばれています。
謡曲をはじめ文楽、歌舞伎、長唄、小唄等にしばしば登場し、芭蕉の師匠である北村季吟の俳句にも詠みこまれた“名桜”でもあります。
境内の見どころ
地主神社の境内にある社殿、末社について紹介します。
地主神社には大国主命を主祭神として両親にあたる夫婦神、さらに母方の両親にあたる夫婦神と三代続きの神々をお祀りしています。
境内石段を上ったところには大国主命と兎の像が祀られており、「因幡の白兎伝説」に由来する出会いと縁の素晴らしさが秘められているのです。
本殿
地主神社の本殿は外陣、内陣ともに山形天井となっており、神社本殿として珍しい造りとなっており、円柱にはそれぞれ異なった金蘭巻文様(きんらんまきもんよう)が描かれてます。
本殿内外には極彩色が施され、装飾金具には金箔が用いられており、鮮やかな宝尽くしの模様が特徴的なご本殿です。
拝殿
舞台造りの拝殿で平板を並べた、拝殿としては珍しい「鏡天井」となっており、天井には狩野元信筆の“にらみ龍”が描かれています。
夜ごとに天井を抜け出し、音羽の滝の水を飲んでいたことを恐れられて目に釘を打ち付けられたと云い伝えられています。
どこから見ても目が合って睨まれてるように見えることから「八方睨みの龍」と呼ばれています。
栗光稲荷社
商売繁盛、家内安全、開運招福の守り神として厚い信仰を集める稲荷大神。
手水所
ご本殿参拝前に心身を清める手水所(手水舎)。栗光稲荷社の手前にあります。
良縁大国
ふくよかな笑顔が印象に残る、幸せを授けてくださる良縁大国さま。
その名の通り良縁大国さまに“契り糸”を結びつけた縁結び祈願で有名。
撫で大国
大国さまを撫でる箇所によって、良縁、受験必勝、安産、商売繁盛、勝運、交通安全などのご利益を授かることができます。
祓戸社
心の中の不浄、罪穢れ、落ち込んだ気持ちを祓い清めて、清らかで活力のある従来の姿へと導いて下さる神さま。
紙の人形(ひとがた)に息を吹きかけ、お祓いしたい内容を書いて水に溶かす「人形祓い」で厄除けできるお祈りが有名です。
幸福祈願所
三度打つ心地よい響きが神さまに伝わり、良縁を授かるという銅鑼が有名。
水かけ地蔵
長年にわたり地主神社で修行をされたという徳の高いお地蔵さまで水を掛けて祈願することでご利益を授かることができることから、いつしか「水かけ地蔵」と呼ばれるようになりました。
おかげ明神
どんな願い事もひとつだけ必ず「おかげ(=ご利益)」がいただける、一願成就の守り神。
守り神として特に女性から厚い信仰を集めています。
総門
簡素な造りの門ですが、境外から見た正面には柱が鳥居の形をしています。
菊模様が上部に見られることから、古来より天皇と関りがあったことがわかります。
清水寺へのアクセスと駐車場について
●音羽山清水寺
TEL:075-551-1234
〒605-0862 京都府京都市東山区清水294
■拝観時間 6:00~18:00 ※7・8月は18:30まで
■拝観料金 高校生以上400円 小中学生200円
■アクセス 最寄駅の「清水五条駅」から徒歩25分
・京阪京都線「清水五条駅」下車、徒歩25分
・市バス「京都駅」発206系統「五条坂」下車、徒歩10分
・四条河原町から207系統「清水道」下車、徒歩10分
■駐車場 なし※市営駐車場、コインパーク利用
●地主神社(清水寺境内)
TEL:075-541-2097
〒605-0862 京都府京都市東山区清水一丁目317
■拝観時間 9:00~17:00
■拝観料金 境内自由※清水寺拝観料が必要
※清水寺:大人中高生400円 小学生200円
■アクセス
・市バス/JR京都駅より100、206系統「五条坂」下車、徒歩10分
・京阪祇園四条駅又は阪急河原町駅より207系統「清水道」下車、徒歩10分
■駐車場 専用駐車場なし
まとめ
今回は春に清水寺、地主神社へお花見を行ってきた際の現地情報をシェアさせて頂きました。
特に地主神社の場所がわからない?というあなたの参考になれば幸いです。
清水寺は期間限定でのライトアップも行われ、桜の名所として有名ですが、地主神社にも日本で唯一ここにしか咲かないという珍種の名桜「地主桜」が咲きます。
音羽山の豊かな自然に囲まれた環境に咲く美しい桜に堂宇が溶けこむかのような素晴らしい景観がこの季節は堪能でき、秋とは違う良さがあります。
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