“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。
京都在住のブロガーKyotaroです。
静かな年明けを迎えた2021年新春の京都、各所の初詣も静かで例年に比べ人出は約8割減というかつてない、静かな正月を迎えました。
そんな中、日本最古といわれる「都七福神めぐり」で京都宇治の「黄檗山萬福寺」をお参りしてきました。
境内の見どころ、拝観料や駐車場の情報についてシェアします。
黄檗山萬福寺「都七福神めぐり」の布袋尊を拝観
「2021年は良い年になりますように!」との思いを込めて、Kyotaroは「都七福神まいり」へ行って来ました。
その時にいちばん印象に残ったのが、京都宇治にある「黄檗山萬福寺」でした。
松ヶ崎大黒天からスタートして黄檗山萬福寺で満願を達成したからかもしれませんが、中国文化の影響を受け、独特の文化を感じたから特に印象に残ったのかもしれません。
寺の玄関・天王殿
古来、中国では寺の玄関口として「天王殿」が設けられるのが一般的です。
黄檗山萬福寺は江戸時代1654年に中国福建省から渡来した隠元禅師によって開創された寺院であることから「天王殿」が設けられています。
中国にある寺院に習い、黄檗山萬福寺にも「天王殿」には弥勒菩薩の化身とされる“布袋尊”と“韋駄天”“四天王”がお祀りされています。
そのことから日本最古「都七福神まいり」“布袋尊”の寺院となっています。
日本最古「都七福神」布袋尊
古来より信仰の篤い七福神は京都が発祥地とされ“都七福神まいり”は古くから巡拝されてきました。
黄檗山萬福寺の天王殿には“黄金の布袋さま”が祀られており、オーラを感じます。
七福神の神々の力をもって福運を授かろうとするもので特に新春に巡拝することで七難即滅、七福即成極まりなしといわれ、功徳が大きいことで篤く信仰されています。
七福神のうち“ゑびす神”のみが唯一、日本の神様であり、“弁財天”のインドをはじめ、あと五神は中国由来の神様となっています。
“布袋尊”は弥勒菩薩の化身であり、ぽっちゃりした愛嬌のある体型で笑顔を絶やさない神様で大きな袋には宝物がいっぱい入っていて信仰篤き人に与えられたといいます。
笑福来福、夫婦円満、子宝の神様として知られます。
黄檗山萬福寺の布袋尊で「七福神」満願成就
今回Kyotaroは、黄檗山萬福寺で「都七福神まいり」満願成就となりました。
萬福寺は「都七福神」のなかで御朱印を授かるのに唯一拝観料が必要な寺院でもあります。
「天王殿」の背後にはさらに大きな伽藍「大雄宝殿」があり、その右手に続く廻廊の先に「ご朱印所」があり、そこで「都七福神」のご朱印も授かれます。
黄檗山萬福寺は“都七福神”のなかでは東寺と並んで見応えがあり、個人的にはこの「黄檗山萬福寺」で満願成就できて良かった、と感じております。
まさに満願するにふさわしい寺院、「都七福神」の締め括りとなりました。
黄檗山萬福寺の見どころ、拝観料と駐車場について
「都七福神まいり」で訪れた黄檗山萬福寺の境内の魅力と見どころ、拝観料、駐車場はあるのか?駐車場は無料?有料?などについてまとめました。
「都七福神」以外でもご朱印めぐりの寺院として人気があり、京都宇治にあるので周辺には京都伏見や平等院鳳凰堂、醍醐寺など有名観光スポットや寺院があります。
黄檗山萬福寺の見どころ
黄檗山萬福寺の魅力と見どころについて「都七福神」以外の観点から紹介します。
総門
黄檗山萬福寺の入口ですが、日本の寺院とは明らかに異なる総門で左右に広がる屋根の上、中央屋根が高く乗っかってる、中国門特有の牌楼という様式を取り入れた漢門。
中央上部裏面に模られる円相は「白虎鏡」で風水的なモチーフのひとつとなっています。
額の「第一義」は第5代高泉の書。
三門
知恩院や南禅寺の三門に比べると規模は小さいですが、威風堂々といった印象の門です。
三間三戸、重曹の楼門造りで左右に裳階(もこし)と山廊が、大棟中央に火焰付宝珠がある。
額の「黄檗山」「萬福寺」は開創の隠元禅師の書でここから先は脱俗の清浄域となります。
ここで拝観料(大人500円)を納めていよいよ境内へ。
大雄宝殿
黄檗山萬福寺の本堂にあたる伽藍で境内最大の建物です。日本では唯一最大のチーク材を使用した歴史的建造物としてとても重要で貴重な伽藍です。
御本尊は釈迦牟尼仏で両脇には迦葉、阿難の二尊者を安置、さらに両側には十八羅漢が安置されており、堂内には厳格な雰囲気が漂います。
また正面入口には魔除けとされる“桃の実の彫刻”を施した「桃戸」、左右の円窓など中国の建築様式を随所に感じることができます。
拝観しながら日本の寺院にはない異文化を感じることができるのも魅力のひとつです。
斎堂
高脚飯台と腰掛がある本山僧衆の食堂で「禅悦堂」ともいい、堂内には緊那羅王菩薩が祀られています。
斎堂の表には鬼界の衆生に施す飯を乗せる台「生飯台(さばだい)」があり、入り口前には「開版」と「雲版」があります。
開版(かいぱん)
斎堂前にある魚板で木魚の原形になったものとして有名です。
萬福寺では時を報ずるものとして現在も使用されています。
法堂
禅寺において説法を行う場所としてとても重要な主要伽藍のひとつ。
内部には須弥壇しか置かれておらず、上堂や住持の晋山式などに使用されます。
須弥壇上にある「法堂」の額は隠元禅師による黄檗山唯一の楷書による大書と云われています。
巡照板と勾欄
巡照板は黄檗山の一日の始まりと終わりを知らせるものとして今でも使用されています。
修行僧が正覚を目指して精進を誓い、自覚を促すために巡照板を打ち鳴らして閣僚舎を回るためのもの。
また、開山堂と法堂正面にある勾欄は卍および卍崩しの模様になっているのでぜひ、あなたも参拝した時に探してみましょう。
東方丈
法堂の東側に位置し、堂内中央には寺院の式礼時に住職が就く寿位があります。
襖や壁には池大雅による五百羅漢の図や虎渓三笑の図、西湖の図などすべて重要文化財に指定されていますが、現在は京都博物館に出陣されています。
東方丈の奥には住職が居住する甘露堂がある。
西方丈
法堂の西側に位置する建造物で総門とともに最初に建てられた建造物であり、この奥には徳川歴代将軍を祀る威徳殿があります。
威徳殿の場所に昔は雙鶴亭があったとも云われています。
禅堂
「禅堂」は斎堂、浴場とともに三黙道場といわれており、ここは“坐禅”するところです。
中央にある観世音菩薩像は開山禅師が母からの手紙を張り込めて作らせたものという言い伝えが残っています。
阻師堂
「祖師堂」の中央には達磨大師像が安置されており、左右には黄檗山萬福寺の歴代住職の位牌が安置されています。
達磨大師は中国に渡って禅の教えを広めた禅宗の初祖として有名です。
鼓楼
「鼓楼」の階上には、その名の通り大きな太鼓があります。
儀式の際には向い側の梵鐘と「鼓楼」の太鼓を交互に打ち鳴らし、一趣荘厳な雰囲気が境内を包み込みます。
開山堂・松隠堂・寿塔・石碑亭・祈りの鐘
三門を入ってすぐ左手にある「通玄門」という朱色の門をくぐると白砂に氷裂文の石畳、そして正面に白壁と勾欄の伽藍「開山堂」があります。
その名の通り、黄檗山萬福寺開創の隠元禅師がお祀りされています。
また周辺には唐破風屋根のある松隠堂の他、反対側には寿塔、石碑亭、祈りの鐘などがある庭園が広がります。
場所があまり目立たず、意外に見落としがちなのでしっかり拝観しましょう。
萬福寺で感じる中国文化の魅力
黄檗山萬福寺を拝観していると京都にある他の寺院と違って中国文化を肌で感じることができます。
具体的には総門や大雄宝殿など境内伽藍の建築様式であったり、都七福神の布袋尊だったり、随所に日本文化とことなる何かを感じることができます。
なにより総門から三門へ行き、そこから境内へ入場した際に感じるのは、龍の背の鱗をモチーフにした菱形の石條がすらっと三門から続く光景です。
中国では龍文は天子・皇帝の位を表し、黄檗山萬福寺では大力量の禅僧を龍像にたとえることから、この菱形の石の上に立てるのは住持のみといわれています。
黄檗山萬福寺の拝観料は?
黄檗山萬福寺の拝観料は大人500円、学生は大学・高校生が同じく500円で小学生・中学生が300円となります。
三門から先は拝観料が必要となり、「都七福神まいり」をはじめ各種ご朱印を授かるには拝観料を納めなくてはいけません。
黄檗山萬福寺の駐車場は有料?
黄檗山萬福寺には参拝者専用駐車場があります。
有料?無料?でいうと“有料”となります。
場所は萬福寺南側にある黄檗市民プール裏に位置する大駐車場が萬福寺参拝者専用の駐車場となります。
駐車料金は最初の90分が普通乗用車500円、以後は30分毎に200円が加算されていきます。
黄檗山萬福寺へのアクセスと駐車場について
●黄檗山萬福寺
TEL:0774-32-3900
〒611-0011 京都府宇治市五ケ庄三番割34
■拝観料金
・大人 500円
・大学高校生 500円
・小・中学生 500円
■拝観時間 9:00~17:00(受付16:30まで)
■アクセス JR&京阪の黄檗駅からすぐ
・JR奈良線「黄檗駅」下車、徒歩4分
・京阪宇治線「黄檗駅」下車、徒歩3分
■駐車場 あり(有料)
まとめ
黄檗山萬福寺の紹介でしたがいかがでしたでしょうか?
中国文化が融合した寺院で境内伽藍を拝観しながら随所で異文化を体感することができる新鮮な寺院でした。
今回は「都七福神まいり」で訪ねましたが、ここは秋には紅葉も素晴らしいスポットなので次回はもみじを見に訪れたいと思います。
アクセスも便利で周辺には醍醐寺や平等院、三室戸寺など京都を代表する有名寺院もたくさんあり、必見のスポットとなっています。
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