御寺泉涌寺の伽藍拝観と御座所・海会堂の特別拝観に行って来た

神社仏閣(観光)
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京都在住のブロガーKyotaroです。

今回は皇室からも篤く信仰された御寺泉涌寺の紹介です。

4月からコロナウィルス感染拡大防止のため拝観休止が続いておりましたが、5月27日より堂内の拝観が再開されたので久しぶりに行って来ました。

伽藍拝観、特別拝観の違いと境内見どころ、拝観にかかる所要時間についてまとめました。

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御寺泉涌寺の伽藍拝観と特別拝観について

御寺泉涌寺は皇室とも深い関わりのある“御寺”として格式高い寺院で真言宗泉涌寺派の総本山です。

皇室を象徴する菊の御紋が御寺のあちこちに見受けられるだけで拝観時にも背筋に緊張が走ります。

御寺泉涌寺の気になる拝観についてまとめました。

伽藍拝観と特別拝観は拝観料が異なる?

まず、拝観の際に大門入場の際に「伽藍拝観」の拝観料500円(大人)が必要です。

また、「特別拝観」については境内本坊にて拝観料300円(一般)が必要となります。

そう、御寺泉涌寺は大門入口で伽藍拝観料金を払って、さらに特別拝観まで希望する人は境内本坊入口より、御座所と海会堂の拝観ができるようになっています。

「伽藍拝観(大人500円)」と「特別拝観(一般300円)」で合計800円の拝観料が必要となります。※「特別拝観」は皇室行事等により拝観中止の場合がありますので注意。

伽藍拝観と特別拝観の違いとは?


「伽藍拝観」で拝観できるエリアは仏殿、舎利殿、楊貴妃観音像、宝物館心照殿、泉涌水屋形となります。

「伽藍拝観」によって本坊までの境内を自由に拝観できるのですが、霊明殿は非公開のため外観のみ拝観となります。

よって「伽藍拝観」だけでは「特別拝観」エリアの御座所、海会堂の拝観ができませんのでご注意ください。

また「特別拝観」は皇室行事等により拝観が急遽中止になる場合がありますのでお出かけの際には注意しましょう。

御寺泉涌寺拝観の見どころとは?

御寺泉涌寺を拝観する際の見どころは「仏殿と舎利殿」そして「御座所海会堂」です。

「仏殿と舎利殿」は「伽藍拝観」エリア、「御座所海会堂」は「特別拝観」エリアとなります。

伽藍拝観エリア

「伽藍拝観」は大門の受付で拝観料大人500円(小人300円)が必要なエリアとなります。仏殿の御本尊「三尊仏」を拝観することができます。

仏殿


大門から緩やかに下っていく珍しい参道の先に見える大きく重厚な建物が「仏殿」です。

1668年(寛文8)四代将軍徳川家綱によって再建された建物と云われ、寺院でいう本堂にあたります。

見た目は重曹建築のようでも実は一重入母屋造り、本瓦葺きの建物で禅宗様式といわれる唐様建築が特徴の代表作であり、国の重要文化財にもなっています。

堂内には高い須弥壇に阿弥陀(現在)、釈迦(過去)、弥勒(未来)の三尊仏が安置されており、三世にわたって平和と幸福を祈る仏像「三世仏」が祀られています。

天井の「雲龍図」のほかに御本尊背後の「飛天図」、裏壁の「白衣観音」はすべて江戸時代の絵画基調を作り上げた狩野探幽の筆になります。

舎利殿

舎利殿は通常非公開となっており、外観のみ拝観となります。

泉涌寺のお釈迦様の歯「仏牙舎利」を泰安する特別な建物として、御水尾天皇の叡慮により、慶長年間に禁裏から移築された建物となります。

天井には大きな「雲龍図」が描かれ、こちらは17世紀に京都で活躍した京狩野派を代表する絵師狩野山雪による筆で、日光東照宮に対する「西の鳴き龍」として有名です。

泉涌水屋形・浴室

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文字通り「泉涌寺」の名の由来となった清泉を覆う屋形で仏殿同様、1668年(寛文8)に再建された建物です。

屋根は入母屋造り、こけら葺きで正面扉は桟唐戸、屋根には軒唐破風を付けた優雅な意匠の建物になっています。

建物内部には別所如閑筆の「雲龍図」のある鏡天井になっており、京都府指定文化財になっている。

泉涌水屋形の隣には浴室の建物があります。

楊貴妃観音像

大門入ってすぐ左手に進むと「楊貴妃観音像」があります。「なぜ?楊貴妃」と思う人も多いのではないでしょうか?

堂内の六羅漢像の中央に安置されるのが聖観音(揚抑観音)で、この観音像は湛海律師が1230年(寛喜2)に南宋から請来した木像と云われています。

観音像の余りにも美しさから、玄宗皇帝が亡き楊貴妃の面影を写させて造像したのでは?との伝承から江戸初期頃より「楊貴妃観音」と呼ばれ信仰されるようになりました。

現在は多くの女性から美人祈願の観音様として信仰されています。

心照殿(宝物館)

泉涌寺に伝わる開山大師の墨跡をはじめ、歴代天皇の御尊影・御遺品のほか、仏画・経典・古文書など未公開資料を多く収蔵している宝物館。

あまり目に触れることのない収蔵資料などを年四回開催する企画展によって公開しています。

特別拝観エリア

「特別拝観」は境内本坊受付で拝観料300円(大小同額)が必要なエリアで皇室と関わりの深い「御座所」と「海会堂」を拝観できる泉涌寺に来たら必見のエリアです。

御座所と庭園

皇族の御陵、霊明殿への御参拝に際し、御休息される場所としての御座所。

現在の建物は霊明殿再建にあわせて明治天皇の思し召しによって旧「皇后御里御殿」を移築したものとなります。

建物内は六室に分かれており、南側に「侍従の間」「勅使の間」「玉座の間」、北側には「女官の間」「門跡の間」「皇族の間」があり、華やかな宮廷生活の一端が偲ばれます。

また御座所前には美しい庭園があり、春の萌える新緑と錦秋の鮮やかな紅葉はとても素晴らしい景観として隠れた人気があります。

御座所の縁側に座ってのんびり庭園を眺めるのがおすすめ、昭和天皇もこよなく愛された庭園でもあります。

海会堂

海会堂の内陣には宮中から搬出された歴代天皇、皇后、皇族方の御念持仏30数体が祀られており、御本尊は阿弥陀如来坐像「開山俊荷律師像(京都府指定)」です。

海会堂はもともと泉涌寺における最大の本堂でしたが、1871年(明治4)宮中の神仏分離策として、京都御所の御仏間(御黒戸)が搬出、恭明宮が成立、1873年(明治6)に移築した建物となります。

堂内はとても暗く、オーラを感じる空間となっており、泉涌寺で公開されている箇所のなかで特に神聖な場所といえるでしょう。

御寺泉涌寺の拝観に必要な時間はどれくらい?

御寺泉涌寺の拝観に必要な時間は「伽藍拝観」に約40分、「特別拝観」に約30分で約1時間、秋の紅葉時期はさらにプラス10分程度は必要です。

「伽藍拝観」には「楊貴妃観音」と「心照殿」の拝観時間も含めています。

「伽藍拝観」と「特別拝観」の両方をじっくり拝観して60分強といったところで秋の行楽シーズンは御座所庭園の紅葉もあるので90分弱は必要ではないでしょうか?

境内が非常に広大なため、「特別拝観」の本坊から大門に戻るのに徒歩で5分くらいかけて緩やかな登坂を上がるなど結構、歩く箇所が多いですね。(※急な階段等はありません)。

東福寺駅からも月輪山方面に歩いて15分強はかかるので、時間に余裕をもって拝観に訪れたいですね。

御寺泉涌寺へのアクセスと駐車場について

■御寺泉涌寺
TEL:075-561-1551
〒605-0977 京都市東山区泉涌寺山内町27
拝観時間 9:00~17:00(※冬季は16:30まで)
伽藍拝観 大人500円 小人300円
特別拝観 大人300円 小人300円
アクセス 東福寺駅から徒歩が便利
・京阪&JR「東福寺駅」下車、徒歩15分
・市バス「京都駅前」より208系統「泉涌寺道」下車、徒歩10分
駐車場 泉涌寺駐車場を利用(※無料)

まとめ


今回は皇室とも関わりの深い「御寺泉涌寺」の紹介でした。

周辺観光地では「東福寺」がとても有名で紅葉シーズンは駅から東福寺までが参拝者で大渋滞するほどの混雑ですが、「泉涌寺」はそこまで混雑はありません。

Kyotaroも紅葉時期に「東福寺通天橋」はぜひ行きたいと思うのですが、あまりの人の多さからここ数年は「泉涌寺」の御座所庭園の紅葉を見に行ってます。

泉涌寺御座所庭園の方が幾分、ゆっくり見学できるので気に入ってます。

またここは欧米人参拝客も多く、隠れた紅葉名勝として人気があるようです。

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