京都在住のブロガーKyotaroです。
今回は2021年最後の桜情報です。
京都大原地区の桜は京都市街地よりも開花がやや遅いことで知られており、秋に次いで観光客が多い時期となります。
京都駅からバス利用で1時間程度はかかりますが、大原の里には三千院、寂光院、実光院、来迎院、宝泉寺、勝林寺など名刹がたくさんあり、一日滞在でも充分楽しめます。
今回も中川駐車場さんに車を停めたので三千院まで最短ルートで行けましたが、道中に咲くしだれ桜やヤマザクラが満開でついつい寄り道をしてしまいました。汗)
大原三千院の春は桜とシャクナゲが咲き誇る庭園が美しい
大原三千院は天台宗の五門跡寺院のひとつに数えられる、皇室ともゆかりのある門跡寺院で三千院門跡とも呼ばれる名刹です。
初夏のあじさい、秋の紅葉シーズンが特に有名ですが、4月になると山門(御殿門)前のしだれ桜や金色不動堂横のしだれ桜が咲き、春ならではの美しい景観を楽しめます。
京都市内の桜は散り始めの観光地が多かったのですが、大原の里は桜が満開でした。
今回は桜のお花見メインで三千院を訪れたので境内の様子をシェアします。
御殿門に咲くしだれ桜
「三千院門跡の御殿門」という通り、威厳のある雰囲気の山門です。
御殿門石段下の両脇にはしだれ桜が咲いてましたが、やや散り始めたかな?という感じでしたね。
例年、三千院の桜は4月中旬頃でも充分楽しめる印象ですが、2021年は4月8日時点で御殿門のしだれ桜にちらほら緑の葉が見えてました。
聚碧園のシャクナゲ
御殿門をくぐると桜がお出迎えしてくれます。
受付から境内へあがり客殿前に広がる自然に囲まれた池泉観賞式庭園「聚碧園」にはシャクナゲがすでに咲いていました。
庭園前はお茶席となっており、600円で抹茶の提供が受けられます。
新芽の季節だからか、庭師の方が手入れをされてました。
宸殿から眺めた有清園
大原三千院といえばこの風景、というくらい四季折々の景観が素晴らしい場所です。
今回は春のシャクナゲの光景となります。
この界隈に桜はありませんが美しい池泉観賞式庭園「有清園」が広がり、宸殿から杉木立の間に往生極楽院を眺める風景が全国的に有名です。
初夏にかけての新緑、秋に向けた紅葉シーズン、そして真っ白な銀世界となる冬景色など四季に応じた風景はどれも美しく綺麗な場所です。
たまたま訪ねた4月8日はお釈迦様ご生誕の日ということで宸殿で「甘茶」と「マリーゴールドの種」が配られていたので頂いてきました。
往生極楽院
天台浄土教の大成者として名高い「恵心僧都源信」が父母の菩提のため姉である安養尼
と建立したお堂です。
お堂よりも大きな阿弥陀三尊像(国宝)が収めるために天井が船底型に折り上げられてるのが最大の特徴で拝観時にぜひご覧いただきたいポイントです。
確かに外から普通にお堂を見ると中央の阿弥陀如来像の顔が隠れて見えません。
天井に極彩色で描かれているという極楽浄土に舞う天女、諸菩薩のお姿は現在、肉眼では分かりづらいのですが、境内「円融蔵」展示室に復元模写版をご覧頂くことができます。
金色不動堂と観音堂周辺の桜
境内の紫陽花苑の上に位置するの金色不動堂には智証大師の作と伝わる秘仏金色不動明王が安置されており、1989年(平成元)建立の比較的新しい建物です。
金色不動堂横にはこの時期しだれ桜が満開を迎えると“お堂と桜”という日本の春ならではの光景が広がり、境内でも随一の桜スポットとなっています。
金色不動堂から石段を上った先にあるのが身長3mを誇る観音立像を祀る“観音堂”と補陀落浄土再現の庭“慈眼の庭”があります。
金色不動堂の横を進むと“ここより振り返り、桜をご覧ください”という看板があるので振り返ってみると青空にピンクが映えるしだれ桜を眺めることができます。
朱雀門と円融蔵
大原三千院は律川と呂川に挟まれた自然の中に広がる境内がとても美しい寺院となっており、何度でも訪れたい寺院です。
朱雀門前を通過すると出口手前には重要文化財収蔵施設「円融蔵(えんにゅうぞう)」があり、見学することができます。
最後は出口手前にある客殿の前に咲き誇るシャクナゲと桜を眺めながら三千院を後にしました。
寂光院の山桜お花見と建礼門院ゆかりの地を探訪
寂光院は聖徳太子が創建、建礼門院ゆかりの御寺であり、平家物語にも登場する“尼寺”としても有名です。
寂光院の正式名称は山号を清香山、寺号を玉泉寺といいます。
初代住職の玉照姫(聖徳太子の御乳人)以来、代々女性が法灯を守り続けてきた歴史があり、その中には平清盛の息女であった建礼門院も含まれます。
境内には建礼門院御庵室跡があり、出家後の終生をこの地で過ごしたという建礼門院ゆかりの尼寺としても知られているのです。
遅咲き“みぎわの桜”
平家物語にも登場するという尼寺「寂光院」境内にある“みぎわの桜”は後白河法皇に歌で詠まれたほどの名木です。
境内には“みぎわの桜”以外に複数の桜の木があるわけではありませんが、それゆえに“みぎわの桜”の半端ない存在感が春は際立ちます。
「汀の池」ほとりに立つ桜の木で、見頃を過ぎると儚く池に桜が舞い散る様子も風情があり人気を呼んでいます。
建礼門院大原西陵下のしだれ桜
寂光院入口の手前には長い石段がありますが、この石段の上には「建礼門院大原西陵」があり、宮内庁の管轄となっています。
その石段下には綺麗に咲き誇る見事な一本のしだれ桜があり、訪ねた時にちょうど見頃を迎えていました。
寂光院境内の“みぎわの桜”と開花時期が一緒なので併せて楽しみたい桜です。
寂光院の境内見どころ
今回は寂光院のお花見が目的でしたが、境内の見どころについても紹介します。
境内は三千院に比べてかなりコンパクトなので拝観所要時間は30分あれば充分の寺院となっています。
山門
長い石段の上に立つ山門はそう大きくはありませんが、皇室とゆかりの深いことを示す菊の御紋が記された垂れ幕が印象的です。
正面に見えるお堂が本堂、手前には“みぎわの桜”が見えます。
本堂
2000年(平成12)の火災で焼失しましたが、現在の本堂は焼け残った木組みや部材を徹底調査して材木なども吟味した結果、5年の歳月をかけ2005年6月2日に落慶。
檜造りで木柿葺屋根で正面3間奥行3間、正面左右2間、側面1間は跳ね上げ式の蔀戸で内側が障子戸となっています。
御本尊の六万体地蔵菩薩立像は2000年(平成元)の火災で焼損するも奇跡的に立ったままの状態で収容され、文化庁指導の下、財団法人美術院によって修復されたものです。
書院
本堂の手前、山門入ってすぐ右手にある建物。
内部には入場出来ませんが、窓辺から茶室孤雲の庭園を見下ろすことができます。
「孤雲」の由来は後白河法皇が粗末な御庵室の障子に貼られた色紙の中の歌にあると云われています。
汀の池と千年姫小松
寂光院境内にある池でほとりには「みぎわの桜」と「千年姫小松」があります。
汀の池に桜の花が散る様子が後白河法皇の和歌にも詠まれており、往時を偲ぶことができる場所でもあります。
建礼門院御庵室跡
建礼門院が隠棲していたという庵跡で現在は石碑が建つのみとなっています。
本堂のある境内から西門を経由した先の敷地内にあり、周囲は山に囲まれた本当に静かな場所となっています。
御庵室跡の右手には建礼門院が使用していたという井戸の跡が残されています。
諸行無常の鐘
境内、汀の池のほとりにある鐘楼には「諸行無常の鐘」と呼ばれる梵鐘が懸かっています。
鐘身に黄檗宗16世の百癡元拙撰文になる1752年(宝暦2)の鋳出鐘銘の文字が記されており、江戸時代に建立されたものであることがわかる。
鳳智松殿
2006年(平成18)の本堂復興を記念して建てられた平家物語ゆかりの文化財等を展示している宝物殿。
建礼門院大原西陵
建礼門院の墓所と伝わり、寂光院の東の背後、高台にあり、そこまで続く長い石畳の陵墓径が印象に残ります。
大原西陵という名称は、三千院の北側にある後鳥羽天皇と順徳天皇の大原陵に対するもので石造りの五輪塔が祀られている。
石畳の陵墓径入口にはしだれ桜があり、春になると満開の花を咲かせて参拝する人を楽しませてくれます。
大原三千院から寂光院まで歩いて何分?
ここではKyotaroが大原三千院から寂光院まで歩いた際の道のりの光景を紹介します。
距離にして約1.7㎞、所要時間がKyotaroの場合で約30分となっています。
ひたすら30分歩くというものでもなく、三千院から大原の里まで土産店や飲食店がある参道やのどかな大原の風景を眺めながらの散策なのでそこまで距離は気になりませんでした。
途中には菜の花が咲いてるエリアがあったり、田園風景を眺めながら歩いたりと本当に静かな景観の中をのんびり散歩する感覚なので心もリフレッシュできます。
寂光院に向かう途中には建礼門院が自らの姿を写したという「朧の清水」という史跡も道すがら見学できます。
寂光院に近づくにつれて本当に観光客も少なくてのんびりマイペースで観光できますよ。
寂光院手前には大原温泉があり、旅館や民宿があり、ちょっとした山里にある温泉街のような感じになっています。
大原三千院、寂光院へのアクセスと駐車場
●大原三千院
TEL:075-744-2531
〒601-1242 京都市左京区大原来迎院町540
■拝観時間 9:00~17:00 ※季節により異なる
※11月 8:30~17:00、12月~2月 9:00~16:30
■拝観料金 一般 700円、中高校生 400円、小学生 150円
■アクセス 京都駅から京都バスで約60分の距離
・地下鉄国際会館駅・バス乗換→京都バス19系統乗車約22分で大原バス停
・京阪出町柳駅・バス乗換→京都バス17系統乗車約30分で大原バス停
・叡電八瀬比叡口駅・バス乗換→京都バス19系統乗車15分で大原バス停
・JR京都駅・バス乗換→京都バス17系統乗車約60分で大原バス停
■駐車場 専用駐車場なし ※近隣の有料駐車場を利用
●寂光院
TEL:075-744-3341
〒601-1242 京都市左京区大原草生町676
■拝観時間 9:00~17:00 ※季節により異なる
※12月~2月 9:00~16:30
※1月1~3日 10:00~16:00
■拝観料金 一般 600円、中学生 350円、小学生 100円
■アクセス 京都駅から京都バスで約60分の距離
・地下鉄国際会館駅・バス乗換→京都バス19系統乗車約22分で大原バス停
・京阪出町柳駅・バス乗換→京都バス17系統乗車約30分で大原バス停
・叡電八瀬比叡口駅・バス乗換→京都バス19系統乗車15分で大原バス停
・JR京都駅・バス乗換→京都バス17系統乗車約60分で大原バス停
■駐車場 専用駐車場なし ※近隣の有料駐車場を利用
まとめ
大原の里で春を満喫する半日コースを紹介しました。
今回は大原三千院から寂光院までいちばん端から端のスポットまで移動距離、移動時間を含めた紹介です。
大原三千院と寂光院の2ケ所拝観と大原の里散策でしたので所要時間は約3時間の観光時間でした。
Kyotaroが毎回利用する駐車場は大原三千院まで真っすぐ直進300mの距離にある「中川駐車場」さんを利用しました。※京都方面からいちばん大津側にある駐車場
ここの駐車場は三千院や実光院にいちばん近くて人通りも少ないルートでアクセスできる駐車場かつ迷うこともないのでおすすめです。
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