京都在住のブロガーKyotaroです。
先日、次男のサッカー選抜チームの試合があり、下鳥羽へ行ったついでに京都伏見を大手筋から中書島方向へ歩いてみました。
道中に伏見の酒蔵、坂本龍馬に関する史跡があり結構、散策してて退屈しないくらい色々な発見があるんだな、と気付かされました。
年末という事もあり、清酒の販売をしてる酒屋さんもあり、酒処伏見ならではの光景も見ることができました。
詳しく見て行きましょう。
坂本龍馬ゆかりの京都伏見、大手筋通りを歩く
京都の新堀川通から大手筋へ入ると「酒蔵と菜の花」の名所として有名な「新高瀬川」沿いに建つ松本酒造が見えてきます。
ここから何か、酒処伏見を期待させる景観が始まり、どこかわくわくさせられます。
景観重要建造物に指定される松本酒造
川沿いに建つ酒蔵がとても風情のある景観ですが、春先3月になると菜の花が新高瀬川沿いに咲き誇り、菜の花街道に浮かぶ酒蔵の幻想的な光景を見ることができます。
松本酒造の建物はその景観から文化庁より「登録有形文化財」、経済産業省より「近代化産業遺産」に指定されており、特に煉瓦煙突のある風景が歴史を感じさせます。
また、地元・京都市からも松本酒造の酒蔵は「景観重要建造物」「歴史的意匠建造物」「歴史的風致形成建造物」に指定されるほど歴史的価値があるんですね。
坂本龍馬、避難の材木小屋跡
少し歴史の話になりますが、薩長同盟を見事締結させた坂本龍馬が1866年(慶應2)1月24日未明、寺田屋で伏見奉行配下の役人に取り囲まれた「寺田屋事件」。
寺田屋の風呂場にいたおりょうが龍馬に危険を告げて、一緒に潜んでいた長州藩の三吉慎蔵とともに戦った歴史上有名な事件です。
龍馬はピストルで応戦、三吉慎蔵は槍の名手だったので見事な槍さばきで戦いましたが、多勢に無勢の乱闘となり、龍馬は両手首を切られてしまうのです。
負傷した龍馬を肩に担ぎ、川端の材木屋に忍び込み避難させ、三吉は豪川沿い上流にあった伏見薩摩藩邸に駆け込み、救援を求めました。
伏見薩摩藩邸には三吉の前にすでにおりょうが知らせていたため、藩邸留守居役の大山彦八によって無事、龍馬は救出されたのです。
この時、龍馬が伏見奉行配下の役人達から密かに身を隠してした材木屋が現在石碑がある場所より南東約50mの対岸、豪川左岸の南方にあったと云われています。
年の瀬、伏見ならでは原酒の量り売り
坂本龍馬、避難の材木小屋跡の石碑から橋を渡った対岸、南側にあるのが「おきな屋」という伏見北川本家蔵元“富翁(とみお)”直営店の酒屋さんで米も扱っておられます。
新米、新酒のしぼりたての時期に純米大吟醸・原酒の量り売り、酒処伏見の冬の風物詩とでもいいましょうか、伏見ならではの光景がそこにはありました。
清酒・富翁の醸造元である北川本家が隣接しており、伏見の酒蔵はここ大手筋から南側のエリアに点在しています。
史蹟・寺田屋と龍馬通り商店街
大手筋をさらに東に進んでいき、竹田街道を南下していくと京阪中書島駅があります。
中書島駅手前を流れる三十石船で有名な宇治川派流沿いにあるのが船宿として有名な「寺田屋」です。
実際に寺田屋から通りを挟んだ向い側には宇治川派流と舟次場があり、船宿としての当時の面影が再現されています。
史蹟・寺田屋
現在は史蹟資料館として残っており、参観料400円で寺田屋を見学することができます。
また、隣接する庭には寺田屋第六代女将「お登勢」や「坂本龍馬」に関する史跡も残されていて、ここは自由に見学することができます。
お登勢を祀っているお登勢明神は良縁成就の御利益があると云われ、今でも訪れる人々から崇敬されています。
他にも坂本龍馬の碑やお登勢と寺田屋の由来碑、維新当時の井戸、いちばん奥には寺田屋騒動記念碑と坂本龍馬像が安置されています。
「寺田屋」は鳥羽伏見の戦いで全焼したといわれており、現在の建物は再建されたものです。
寺田屋内部は忠実に再現されていますが、おりょうが入っていたというお風呂は再建されたものですが、刀傷や弾痕は全焼した寺田屋の遺構として展示されています。
龍馬通り商店街
坂本龍馬が定宿にしていた伏見の寺田屋のすぐそばには商店街があります。
まさしく龍馬が日本の夜明けを夢見て駆け抜けた京都・伏見の街にある商店街だから、そのまま龍馬にあやかって「龍馬通り」と名付けられました。
商店街全体で幕末の雰囲気を醸し出し、シャッターに寺田屋事件の由来が書かれてあったり、龍馬とゆかりのある土佐藩の面々が紹介されていたり、ユニークな商店街です。
商店街通りにあるお店は、昔からある喫茶店から最近できたお洒落なカフェ、坂本龍馬の名前から来てるのでしょうか?Bar Sakamotoというバーがあったり、甘酒ハウスなど個性豊かな店舗が建ち並びます。
ぜひ、寺田屋へお越しの際に併せて訪れて頂きたいスポットですね。
電気鉄道事業発祥の地
京都伏見は日本における電気鉄道発祥の地でもあり、その石碑が龍馬通と交差する油掛通を西に進んだところにある練羊羹と和菓子の老舗“伏見駿河屋”の前に建っています。
京都伏見は江戸時代に伏見港が交通の要衝として栄えてきた歴史があり、明治になってから第一銀行が京都支店に続き、中油掛町に伏見支店を開設した地でもあります。
1895年(明治28)には下油掛から京都駅までわが国最初の電気鉄道(後の市電)が営業を開始し“電気鉄道事業発祥の地”となったわけです。
歩いてると見過ごしてしまいそうですが、注意してゆっくり歩いてみるともっといろんなあなただけの発見があると思いますよ。
寺田屋へのアクセスと駐車場について
■寺田屋
TEL:075-622-0243
〒612-8245 京都府京都市伏見区南浜町263
参観料金 一般400円、大高中学生300円、小人200円
参観時間 10:00~16:00(15:40受付終了)
アクセス
・京阪「中書島駅」下車、徒歩5分
・京阪&近鉄「桃山御陵駅」下車、徒歩15分
駐車場 なし(※周辺コインパークを利用)
まとめ
今回は京都伏見をぶらり散策した時の紹介でした。
大手筋から寺田屋、龍馬通りを散策した紹介ですが、京阪中書島駅と桃山御陵駅の間は伏見の酒蔵が集中しているエリアでもあります。
寺田屋を目的地として中書島駅で下車して桃山御陵方面へ散策するルートもおすすめです。
今回、Kyotaroは次男坊のサッカーで訪れた下鳥羽公園から大手筋まで徒歩移動しての散策でしたのでご注意ください。
コメント