“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。
京都在住のブロガーKyotaroです。
2月も下旬、京都では梅の花の便りが届き始めています。
今回紹介するのは別名“猫神社”とも呼ばれる「梅宮大社」の紹介です。
安産祈願と御神酒で有名な神社ですが、境内神苑に咲き誇る梅の花の開花状況をシェアします。
2021年は例年より早い開花状況のようです。
梅宮大社が猫神社と呼ばれる理由は?
「梅宮大社」は奈良時代の政治家・橘諸兄(たちばなのもろえ)の母である縣犬養(あがたのいぬかいの)橘三千代が橘氏の氏神として現在の綴喜郡井出町付近に創建したのが始まりと云われています。
現在の場所に移されたのは平安時代初期、嵯峨天皇の皇后・橘嘉智子(壇林皇后)によるものです。
そんな歴史も古く、由緒ある「梅宮大社」は最近、猫神社と呼ばれることも多く、全国の猫好きが一度は訪れてみたいと憧れを抱くほどとか?
その理由について見ていきましょう。
梅宮大社境内にいる猫
「梅宮大社」参拝に訪れると複数匹の猫に遭遇すると思います。
Kyotaroが参拝に訪れた時も境内のどこからか「猫の鳴き声」が聞こえてきました。
気にしながらもご本殿を参拝し、境内を一通りお参りして社務所方向に歩いてると真っ黒な猫、白い猫を発見。
他にももっとたくさんの猫がいるようですが、Kyotaroが参拝に訪れた時は3匹の猫に遭遇しました。
御朱印を授かろうと社務所の窓口へ向かうと・・・
なんでも梅宮大社で保護した野良猫がたくさんの子猫を出産したことがきっかけで現在も10匹以上の猫が境内で暮らしているそうです。
安産祈願のご利益にも縁がある?
猫専用ベッドが社務所横に置いてあり、気持ちよさそうに昼寝してる子もいました。
野良猫がたくさんの子猫を出産したと紹介しましたが、ここ梅宮大社は古来より安産祈願の神様として知られ、どことなくこの猫達と梅宮大社の“縁”を感じますね。
犬や猫の出産は動物の中でも比較的“安産”が多いといわれますが、まさに梅宮大社の安産祈願のご利益という“縁”に導かれてるのかもしれません。
御朱印待ちの参拝者を和ませる役目も
「梅宮大社」の猫は人慣れしていてとても人懐っこく、御朱印を待ってる女性の膝の上に抱かれたりしています。
甘え上手な猫が多く、御朱印待ちの時間も参拝者が和やかに過ごすことができるよう気を使ってくれてるんですかね。
梅宮大社の猫に会いたければ、社務所付近をゆっくり歩いてみましょう。社務所窓口のあたりで寛いでる子がいるはずです。
全国の猫好きが一度は「梅宮大社」を訪ねてみたい、と憧れる理由がわかったような気がします。
梅宮大社神苑に咲き誇る梅の花、見頃はいつ?
梅宮大社の境内は自由参拝ですが、境内を取り囲むように庭園があり、そちらは入苑券(大人600円)が必要です。
梅宮大社の神苑は早春に咲き誇る梅の花が有名ですが、実は早春から初夏にかけての季節の花々、秋には紅葉も楽しめるスポットでもあります。
特に梅に関しては約40種、450本の梅の木が境内にあり、京都でも有数の梅の名所として知られています。
梅宮大社、梅の花見頃はいつ?
梅宮大社の梅は極早咲き、早咲き、標準、遅咲き、極遅咲きと約40品種の梅が植えられているため、例年2月中旬頃から3月中旬頃まで約1ケ月楽しむことができます。
見頃となるのは早咲きの「寒紅梅」が2月下旬頃から見頃を迎え、例年3月中旬頃に紅白の咲き分け品種で遅咲きの「春日野」が見頃を迎えます。
2021年は遅咲きの紅白咲き分け品種「春日野」がすでに2月19日時点で咲き始めてましたので2021年は全体的に各品種とも開花が10日程度早いようです。
近年は3月上旬にピークを迎えることが多く、標準咲きの梅が満開を迎えると境内、神苑全体が華やかな景観に包まれます。
「芦のまろ屋」こと池に浮かぶ茶席「池中亭」
「梅宮大社」神苑には「咲耶池」という池があり、池の中央に浮かぶ島に茶席のような建物が見えます。
橋で繋がってるので渡ることができますが、こちらの建物は「芦のまろ屋」とも呼ばれた「池中亭」という茶席です。
秋になるとこの周辺の木々が紅葉するので「池中亭」とのコントラストが見事な光景を生み出します。
「咲耶池」を泳ぐ鯉たちも餌付けされてるため、とても人慣れしており、橋を渡ると口をパクパクさせて寄ってくる姿が何とも愛らしいです。
ちなみに社務所に「鯉の餌」が100円で売っていました。
神苑に咲き誇る季節の花々について
京都でも指折りの梅の名所に数えられる「梅宮大社」ですが、境内の神苑は早春から初夏にかけて季節の花々が咲き誇る、まさに花の宝庫でもあります。
早春の梅が終わると桜や八重桜が咲き誇り、つつじ、かきつばたと続きます。
また初夏には神苑「勾玉池」周辺に花菖蒲、紫陽花の花が見頃を迎えます。
そして秋になると紅葉や椿まで楽しむことができ、特に紅葉は「池中亭」のある「咲耶池」周辺の景観がとても見ごたえがあります。
梅宮大社の御祭神と境内見どころ
「梅宮大社」の歴史は古く、創建は奈良時代にまで遡り、現在の地に移されたのが平安初期と云われています。
ここでは梅宮大社の由緒と境内の見どころについて紹介します。
梅宮大社の御祭神
「梅宮大社」の御祭神は以下四座がご本殿に祀られています。
ご本殿は唐破風造の建物が特徴的な拝所、その奥に京都府登録文化財に指定されてる本殿からなります。
楼門と酒樽
「梅宮大社」は安産祈願の他に御神酒、「造酒の神」としても有名ですが、その由来について見ていきましょう。
梅宮大社を訪ねると楼門の上や境内手水舎横にある酒樽が気になります。
これは梅宮大社に遷座する四座の御祭神と関係があります。
酒説子神と大若子神は一夜の契りで小若子神が誕生したことに歓喜、狭名田(さなた)の稲をとって天甜酒(あめのうまざけ)を造って飲んだという神話に基づきます。
このことから古来より“造酒の神”として篤く崇拝されており、御神酒でも知られる神社というわけなんですね。
またげ石
京都の梅宮大社。本殿横の”またげ石”は、跨げば子が授かる、子授けの石として信仰されています。また酒解神をお祀りすこるとから酒造の神としても信仰されています。 この時期、神苑の勾玉池の周りには花菖蒲と紫陽花が同時に見頃を迎えています pic.twitter.com/3m9dVKks6Y
— アルファー (@alpha_oosaka) June 11, 2015
酒解子神こと木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)は一夜で懐妊し出産したという伝説にちなみ、子授けと安産のご利益があると云われます。
そのことから境内にある「またげ石」は壇林皇后(嵯峨天皇皇后・仁明天皇母)が皇子を授かることを祈願し跨いだ玉石であるとされています。
以来、梅宮大社では夫婦でご祈祷を受けた後、この玉石を跨ぐことで子を授かることができるという言い伝えがあります。
磐座(いわくら)
磐座とは御祭神を社殿を建てないで石で祀るものであり、大きな石が祀られていることが多いです。
梅宮大社の磐座はそう大きくないのですが、楼門より境内に入ってすぐ右手側にある五葉松の背後の壁沿いに祀られています。
御祭神は天の宇受売の命(女神)と猿田彦の神(男神)の二神を祀ります。
摂社・末社について
「梅宮大社」には2つの摂社、2つの末社、さらに境外末社8社(幸神社、天皇社、愛宕社、薬師社、住吉社、厳嶋社、春日社、天満宮)を合祀した末社社殿があります。
摂社についてはご本殿向かって右側に橘諸兄を祀る「若宮社」、左側に橘氏公、橘逸勢を祀る「護王社」が鎮座。
末社についてはいずれも境外から遷座した稲荷社、西梅津神明社があります。8社合祀社については上記の通りですが、護王社並びの瑞垣の中に鎮座しています。
梅宮大社へのアクセスと駐車場について
●梅宮大社(うめのみやたいしゃ)
TEL:075-861-2730
〒615-0921 京都府京都市右京区梅津フケノ川町30
■拝観料金 境内自由(神苑:大人600円小人400円)
■拝観時間 9:00~17:30(受付16:30迄)
■アクセス 松尾大社駅から松尾橋を渡る
・阪急嵐山線「松尾大社駅」下車、徒歩10分
・市バス「京都駅烏丸中央口」より28系統乗車「梅宮大社前」下車、徒歩3分
・市バス「京都駅八条口」より71系統乗車「梅宮大社前」下車、徒歩3分
■駐車場 無料駐車場あり
まとめ
今回は梅の名所としての「梅宮大社(うめのみやたいしゃ)」の紹介でした。
2021年は例年より10日程度早く早咲きの梅が開花し、例年3月に咲く紅白咲き分け品種「春日野」も咲き始めています。
例年より見頃のピークが早くやってきそうなので2月下旬、3月上旬頃には境内で梅の花がピークを迎えそうです。
普段から参拝者がそこまで多くないのでゆったり参拝、梅の花も楽しむことができるスポットとしておすすめです。
また境内にたくさんいる猫にも癒されるスポットでもあり、今回は3匹にしか会えなかったので近々会いに訪れたいと思います。
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