雲龍院、皇室ゆかり御寺泉涌寺別格本山へ、二つの顔を持つ癒しの境内

神社仏閣(観光)
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京都在住のブロガーKyotaroです。

京都市東山区に佇む御寺泉涌寺別院の雲龍院は、歴代天皇の位牌を祀る皇室ゆかりの寺院です。

その静謐な境内は、大きく分けて歴史と格式を感じる本堂エリアと、四季折々の美しさを楽しむ庭園と客殿エリアという、二つの顔を持っています。

今回は、京都駅からひと駅というエリアにある寺院なのにほとんど人がいない、癒し空間の紹介です。

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雲龍院、歴史と格式が息づく本堂エリア

雲龍院の入口に辿り着くと、入口とは別にもうひとつの歴史と皇室との深い繋がりを感じさせる建造物・勅使門が現れます。

御寺泉涌寺別格本山という位置付け、かつ皇室ゆかりで勅使門まである、由緒ある寺院がひっそりと東山に佇んでいます。

まずは歴史と格式が息づく本堂エリアから参拝、拝観しましょう。

勅使門(ちょくしもん)

境内の入口近くに位置する勅使門は、天皇の使者である勅使のみが通ることを許された格式高い門です。

普段は閉じられており、その重厚な佇まいが雲龍院の由緒正しさを物語っています。

この門を前にすると、皇室ゆかりの寺院としての厳かな雰囲気が一層感じられます。

龍華殿(りゅうげでん)

本堂である龍華殿は、後光厳天皇を始めとする歴代天皇の位牌が奉安されている厳かな空間です。

仏教における「龍華樹」に由来するその名前は、龍との関連を暗示します。

堂内では、厳かな雰囲気の中で手を合わせ、写経体験をはじめ、静かに時間を過ごすことができます。

また、龍華殿の傍らには、雲龍院の歴史の深さを物語る高野槙(こうやまき)がそびえ立ちます。

その雄大な姿は、高野山真言宗の聖木としても知られ、この寺院の由緒正しさと、自然との調和を象徴しています。

霊明殿(れいめいでん)

後水尾天皇以降の陵墓が後山にある霊明殿には、後水尾天皇の念持仏であった薬師如来像が祀られています。

後水尾天皇から孝明天皇までの歴代天皇、右側には東福門院・普明照院といった江戸時代の皇子・皇女の御尊牌が祀られています。

ここでは、皇室が深く信仰を寄せていた歴史を感じることができます。

四季の彩りと禅の精神が融合する雲龍院の庭園・客殿エリア

本堂を抜けると、趣の異なる庭園とそれを囲む客殿が現れます。

ここでは、四季折々の自然の美しさと、禅の精神が織りなす空間をじっくりと堪能できます。

立派な客殿から庭園を眺める、平日に訪れれば、それもかなりの高確率で貸切状態、まだまだ京都にはこのような場所があるんですね。

大輪の間(たいりんのま)

「大輪の間」は、四季折々の美しい庭園を眺めることができる広間です。

特に、杉戸に描かれた迫力ある龍の絵は圧巻。

瞑想石を土踏まずで踏みながら庭園を眺める

力強く描かれた龍は、見る者を圧倒し、雲龍院が「雲龍」の名を冠する所以の一つとも言えるでしょう。

庭園の借景と龍の絵が織りなす空間は、まるで一枚の芸術作品のようです。

蓮華の間(れんげのま)と「しきしの景色」

「蓮華の間」は、その名の通り蓮の花が描かれた襖絵が特徴的なお部屋です。

ここから眺めることができる「しきしの景色」は、雲龍院を代表する景観の一つ。

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まるで額縁に収められた絵画のように、「椿」、「灯篭」、「楓」、「松」四つの要素が四季折々の美しい表情を見せてくれます。

春には椿の可憐さ、秋には楓の燃えるような紅葉、冬には雪化粧をまとった松など、訪れるたびに異なる趣を楽しめます。

この景色は、自然の美しさを切り取る日本の美意識を凝縮したものです。

悟りの間(さとりのま)と「悟りの窓」

「悟りの間」は、円形、四角形、三角形、楕円形の四つの窓が特徴的なお部屋です。

これらの窓はそれぞれ「迷い(円)」「戸惑い(四角)」「苦行(三角)」「悟り(楕円)」を表していると言われ、人生の道のりを象徴しています。

それぞれの窓から見える庭園の景色は異なり、見る角度によって様々な表情を見せます。

ここで静かに庭園を眺めることで、心の奥深くと向き合い、禅の精神に触れることができるでしょう。

月窓の間(げっそうのま)

「月窓の間」は、その名の通り月の形をした窓が印象的なお部屋です。

この窓から眺める庭園は、時間帯によって異なる表情を見せ、特に夜には月明かりに照らされた幻想的な景色が広がります。

龍が月や珠と結びつけられる伝説も多いため、この月窓を通して、龍の神秘性を感じ取ることができるかもしれません。

夜間特別拝観では、この月窓からの眺めがより一層際立ちます。

走り大黒天

雲龍院の台所には、珍しい「走り大黒天」が祀られています。※残念ながら撮影禁止のため画像はありません。

一般的な大黒天が座っている姿で描かれることが多いのに対し、走り大黒天はその名の通り走っている姿(助走のポーズ)をしており、素早く福をもたらすと言われています。

商売繁盛や開運招福の御利益があるとされ、訪れる人々に笑顔をもたらしてくれるでしょう。

雲龍院へのアクセスと駐車場について

●雲龍院(御寺泉涌寺別院)
TEL:075-541-3916
〒605-0977 京都市東山区泉涌寺山内町36
◆拝観時間 9:00~17:00
◆拝観料金 一般400円
◆アクセス 東福寺駅から徒歩が便利
・京阪&JR「東福寺駅」下車、徒歩18分
・市バス「京都駅前」より208系統「泉涌寺道」下車、徒歩13分
◆駐車場 泉涌寺駐車場を利用(※無料)


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まとめ

今回は、観光客で大混雑!という京都の印象とは程遠いスポットを紹介させて頂きました。

コロナ明けで、連日報道されているとおり、多くの海外からの観光客が殺到する京都においてまだまだこういうスポットがあるんですね。

玄関入ってすぐいきなり龍の水墨画がお出迎え、しかも左右それぞれの角度から見ると、顔(鼻)の長さが異なる遠近法で描かれた特別な雲龍図なので、お見逃しなく!

雲龍院は、皇室の歴史と深い繋がりを持ちながら、四季折々の美しい自然、そして随所に隠された「龍」の息吹を感じられる、まさに癒やしの空間です。

静かな時間を過ごし、心の奥深くと向き合いたい方には特におすすめの場所です。

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この記事を書いた人
Kyotaro

京都在住、念願の京都に1戸建て住宅を新築購入した既婚の54歳、フツーの会社員からフリーランスに転身。子供は3人で男ー女ー男の“二太郎+一姫”。将来は奥さんと京都でお洒落なカフェを営むことができればいいな、とささやかな夢を持っています。どうぞよろしくお願いします。

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