八坂神社の青龍伝説、本殿の下にある龍穴とは?神仏習合の名残に迫る

神社仏閣(観光)
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京都在住のブロガーKyotaroです。

今回は八坂神社の本殿特別公開の紹介です。

そもそも八坂神社には青龍伝説の言い伝えがあり、Kyotaroも四神相応の地、京都の五社めぐりをしたことがあり、八坂神社は“東の青龍”として御朱印を授かったこともあります。

実は八坂神社本殿の地下には「龍穴」とよばれる池があり、そこに青龍が棲むという言い伝えがあるとか。

今回の八坂神社本殿の特別拝観(第49回京の夏の旅2024/文化財特別公開)で何かわかるかも?と思い、訪ねてきた時の様子をシェアします。

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八坂神社に伝わる青龍伝説、本殿下の龍穴について

八坂神社の本殿の下には、「龍穴」と呼ばれる池があると言われ、古来より青龍伝説が残ります。

ここでは八坂神社に伝わる青龍伝説に迫ります。

四神相応の地、京都に伝わる風水が起源?

四神相応とは、風水の一種で四方(東西南北)の方角を守る四神(四聖獣)が居るとされています。

古代中国で誕生した思想で、東の青龍、南の朱雀、西の白虎、北の玄武と呼ばれ、それぞれ天の四方を守っている聖獣と言われています。?

四神相応の土地は、四神の存在にふさわしい地形をしており、風水では最良の地とされています。

四神相応の土地では邪気が遮断され、幸せを呼び込み、健康運もよく、とても縁起が良い地という事になります。

京都では平安遷都の際に、中国から伝わった四神が守護する「四神相応の地」として造られました。

京都の四神相応の土地には、次のような特徴があります。

・東の青龍は八坂神社を守護し、賀茂川が青龍の住処と言われる
・西の白虎は松尾大社を守護し、山陰道が白虎の住処と言われる
・南の朱雀は城南宮を守護し、巨掠池が朱雀の住処と言われる
・北の玄武は上賀茂神社(賀茂別雷神社)を守護し、舟岡山が玄武の住処と言われる

この四神相応の東の青龍が八坂神社を指し、龍穴に棲む青龍伝説が残る、というわけです。

本殿の下にある龍穴

「龍穴」は平安時代から底無し井戸と伝えられており、大和の「気」が貯まる場所としても有名です。

龍穴には青龍が棲んでいるとも言われ、開運に効果があると言い伝えが残ります。

今回、本殿の特別公開で訪ねて本殿内部を拝観出来ましたが、残念ながら龍穴まで拝観することは出来ません。

そもそも本殿の地下にあるので、本殿内部を特別に拝観できても見ることはできません。

現在、池は現在漆喰で固められており、そもそも見ることすらできないとのこと。

また、境内各所には龍穴を水源とする地下水が湧き出ており、境内末社「大神宮社」では大神様のお力をいただける清らかな水として「祇園御神水」として、同じく境内末社「美御前社」は祇園の芸妓さん、舞妓さんから崇敬され、近くに「美容水」が湧出しています。?

このように境内に湧く水源の豊富さから、本殿の地下に龍穴があるのも頷けますね。

八坂神社の本殿特別拝観で感じた神仏習合の名残

八坂神社は古来より地域の人々から「祇園さん」と親しみを込めて呼ばれてきた歴史があります。

これは八坂神社が1868年(明治元)まで「祇園社」もしくは「祇園感神院(かんしんいん)」と称したことに由来しています。

八坂神社本殿で感じる神仏習合の名残とは?

日本では江戸時代まで神社とお寺はより近い関係にありました。

その証拠として八坂神社境内には社僧と呼ばれる僧形が奉仕し、境内には薬師堂や鐘楼などの堂宇も存在していました。

しかし、明治維新後の新政府による神仏分離政策を受けて、仏像などは近隣の寺に預けられ、摂末社に至るまで仏教的な名称が改められ、今日見るような神社とお寺を明確に分けた境内景観が形成されるきっかけとなりました。

事実、八坂神社の本殿には「感神院」と書かれた扁額が残されており、今回の特別公開で拝観することが出来ます。

また、本堂内には十一面観音も安置されているなど、神仏習合の名残を今回の特別公開では拝観することが出来ます。※十一面観音は、ご開帳されていませんでしたので直接観ることは出来ませんでした。

神社の本殿で仏様を拝観できるとは思ってもみませんでした。

八坂神社と比叡山延暦寺の関係

詳細は不明ですが、八坂神社は比叡山延暦寺の末寺となっている時期が史実として残されています。

実際に2024年に祇園祭開催期間中の7月20日、八坂神社において比叡山延暦寺との合同の神仏習合の儀式「八坂礼拝講」が執り行われています。

古来より興福寺、後に比叡山延暦寺の末寺(祇園社)となった八坂神社は、1571年(元亀2)織田信長による比叡山焼き討ちをきっかけに比叡山の支配から離れる歴史を辿る事となったのです。

以来、独自の祇園信仰を続けながら明治期の神仏分離を経て、今日の八坂神社となったのです。

八坂神社に感じる神仏習合はこういった歴史背景にある、ということなんですね。

八坂神社の見どころ

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八坂神社境内の見どころを合わせて紹介しておきましょう。

八坂神社は通常、交通アクセスの関係上、西楼門から入門するケースが多いと思います。

よくガイドブックなどで写真紹介されているのも西楼門の様子が多いですね。

境内は本殿の他、舞殿、能舞殿、御朱印などを授かる社務所などがあり、あとはたくさんの摂末社が本殿を囲むようにして鎮座しています。

有名なところでは近年、コロナ禍で「茅の輪くぐり」が話題となり、注目を集めた「疫神社」があります。

話題と言えば、コロナ禍に山鉾巡行が中止となった「祇園祭」は八坂神社の祭礼であり、もともとは平安時代より疫病退散を祈願して始まったことで知られています。

皮肉にもコロナ禍においては感染拡大を防ぐために「祇園祭」最大の行事のひとつである「宵山」「山鉾巡行」が中止になる異例の事態となったのは記憶に新しいところですね。

境内にある絵馬堂に八坂神社の祭礼「祇園祭郭巨山」の衣装新調が奉納された巨大な絵馬が掲げられています。

他にも先ほど紹介の湧水がわく「大神宮者」や「美御前社」のほか、刃物発祥地として有名な「刃物社」や白うさぎで知られる「大国主社」、祇園えべっさんとして親しまれる「北向蛭子社」のほか猿田彦神、天鈿女命を祀る「太田社」、素戔嗚尊の剣から生まれた市杵島比売命を祀る「厳島社」などがあります。

本殿のお参りと合わせてぜひ参拝してご利益を授かりたい摂末社ばかりですね。

八坂神社の詳細、アクセスと駐車場について

●八坂神社
TEL:075-561-6155
〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側625
■参拝時間 24時間
・社務所  9:00~17:00※祈祷は16時まで
■拝観料金 境内自由参拝
・第49回京の夏の旅文化財特別公開/八坂神社本殿 大人800円 小学生400円
■アクセス
・京阪電車「祇園四条駅」下車、徒歩約8分
・阪急電鉄「京都河原町駅」下車、徒歩約12分
・京都駅より市バス100・206系統「祇園」下車すぐ
■駐車場  なし ※近隣有料パーキング利用


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まとめ

今回は京都の繁華街、祇園にある「八坂神社」の紹介でした。

八坂神社本殿の地下にある「龍穴」と呼ばれる池には青龍が棲む、という青龍伝説に思いを馳せ、そして神仏習合の名残を感じる本殿特別拝観となりました。

本殿内部と言っても表舞台側は入ることができず、今回拝観できたのは舞台裏にあたる本殿後方にあたる場所のみで、そこに「感神院」の扁額や十一面観音が安置されていました。

舞台裏のスペースを特別展示用に開放した、そんな感じの特別拝観でしたので「龍穴」は到底みることは叶いませんでしたが、神仏習合の名残を感じることは充分にできました。

八坂神社の辿ってきた神仏分離の歴史に興味があるあなたにおすすめの文化財特別公開だと思います。

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この記事を書いた人
Kyotaro

京都在住、念願の京都に1戸建て住宅を新築購入した既婚の53歳、フツーの会社員。子供は3人で男ー女ー男の“二太郎+一姫”。将来は奥さんと京都でお洒落なカフェを営むことができればいいな、とささやかな夢を持っています。どうぞよろしくお願いします。

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