京都在住のブロガーKyotaroです。
京都にはアスリートの聖地と呼ぶにふさわしい有名選手が数多く参拝に訪れる“スポーツの守護神”を祀る神社があります。
Kyotaroもサッカーをやってる長男と次男、ソフトテニスをやってる娘の3人を連れて初詣に行ったことが何度もあります。
境内には有名アスリートが奉納した絵馬やボールなどが数多く展示されており、参拝に訪れた人達もその武運にあやかろうと熱心にお参りしておられます。
全国的にも珍しいスポーツの守護神を祀る「白峯神宮」の紹介です。
白峯神宮はスポーツの守護神として蹴鞠で有名な神社
京都の白峯神宮はスポーツの守護神として4月の春季例大祭と7月の精大明神例祭「七夕祭」で蹴鞠奉納が行われることでも有名な神社です。
でも白峯神宮の御由緒を見て驚く人も多いかもしれません。「崇徳天皇」と「淳仁天皇」の二座と書かれているからです。
白峯神宮と蹴鞠のゆかりとは?
白峯神宮が「蹴鞠」で有名なのは、宮地がもともと和歌・蹴鞠の公卿宗家であった「飛鳥井家」の邸宅跡に鎮座することにあります。
「飛鳥井家」が代々守護神として邸内にお祀りしてきた「まり」の守護神「精大明神」を祭祀として「白峯神宮」創建の際に受け継いでいることによります。
現代において「まりの神様」として崇敬され、日本サッカー協会をはじめ各種スポーツ団体より、公式球が奉納され、スポーツ・習い事の上達を願う参拝者が多く訪れます。
ボールを落とさず繋ぐ「蹴鞠」は“落ちないこと”にあやかり勉学の神である「白峯天神」のご利益が“学力を落とさない”“試験に落ちない”事にも繋がっています。
この「精大明神」こそ“蹴鞠の守護人=サッカーの守護神”すなわち“スポーツの守護神”として崇拝されているのです。
白峯神宮の御祭神について
「崇徳天皇」は平安末期の第75代天皇ですが、怨霊のイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?
「崇徳天皇」は「日本三大怨霊」や「日本三大妖怪」に数えられるなど極めて負のオーラが強力な御祭神である。
ちなみに三大怨霊には平将門、菅原道真、三大妖怪は酒呑童子、白面金毛九尾の狐こと玉藻前と並んで数えられるほどの怨霊、妖怪なのです。
「淳仁天皇」は奈良時代中期の第47代天皇で「崇徳天皇」より約400年前の天皇で明治時代まで歴史上から抹消された「廃帝」の扱いを受けた不遇の天皇でした。
ただ天武天皇と天智天皇の血筋を受け継ぐ天皇家としては申し分ない血統であったがこの家系が仇となって最後は淡路島に流罪、病死した。
「崇徳天皇」「淳仁天皇」に共通してるのは天皇でありながら“島流し”にあっているという点で非業の死を遂げた二神が御祭神になっているのです。
白峯神宮の御由緒について
幕末に第121代の孝明天皇が保元の乱で悲運の運命を辿り、怨霊となった「崇徳天皇」を慰めるため、四国坂出の「白峰山稜」から京都にお迎えし祀るよう御下命も崩御。
その後、明治天皇がそのご遺志を継承、心願成就されて宮地を和歌・蹴鞠の公卿宗家である「飛鳥井家」の邸宅跡地に社殿を造営、奉迎鎮座されました。
続き明治6年には「淳仁天皇」の御神霊を淡路島の御陵より京都へ移して幣祀し、二座の御祭神となります。
明治時代新制度によって官幣中社となり、のち1975年(昭和50)に官幣大社に昇格して「白峯神宮」となり、今日に至る。
白峯神宮の悪縁を絶ち良縁を結ぶご利益とは?
白峯神宮を参拝することで授かるご利益に“縁切り”“縁結び”があるといいますが、本当のところどうなのでしょうか?
白峯神宮の境内末社「潜龍社」潜龍井に注目
ズバリ!“悪縁を絶ち良縁を結ぶご利益”があるのは境内末社の「潜龍社(せんりゅうしゃ)」です。
「潜龍社」の脇にある“潜龍井”の水を飲むことで“悪縁を絶ち良縁を結ぶご利益”を授かることができるといわれています。
「潜龍社」のご利益は家系にまつわる悪縁を絶ち、盗難災難除、病気平癒、事業隆昌に霊験あらたかな神として崇敬されています。
崇徳・淳仁天皇から授かる悪縁切りのご利益
白峯神宮二座の御祭神「崇徳天皇」「淳仁天皇」はともに非業の死を遂げ、怨霊と化した御祭神と言っても過言ではありません。
怨霊による御霊を慰めるために「白峯神宮」の御祭神として祀られているのですが、この二神から授かるご利益こそ「祟り除け」であり「悪縁切り」なのです。
白峯神宮のご利益において「良縁結び」より「悪縁切り」の方が強調される傾向にあるのは二座の御祭神による怨霊としての部分が色濃く残っているのです。
白峯神宮の境内見どころについて
平安時代に飛鳥井家邸宅跡に創建されたという白峯神宮は、京都の堀川今出川交差点を東に入ってすぐの場所に鎮座。
今出川通沿いに大きな鳥居と楼門が建っています。個人的には息子たちのサッカーの神様というイメージしかなかったのですが、歴史的観点から見どころはたくさんあります。
手水舎「飛鳥井」
「飛鳥井」は平安時代に白峯神宮が創建された頃から有名です。
清少納言が「枕草子」168段で九つの名水をあげてるなかで唯一、現存するのはこの「飛鳥井」だけで、清少納言も楽しんだ名水として知られます。
撫子桜
楼門より境内に入ると紫宸殿前庭に「左近の桜・右近の橘」が植樹されています。
左近の桜は「撫子桜」とも呼ばれ、これは国風文化が盛んになる中で、「桜」が日本の季節感、美意識を表す花として象徴されることを表しています。
ラグビー日本代表のエンブレムは「桜」でユニフォームは“桜のジャージ”、サッカー女子日本代表が“なでしこジャパン”と呼ばれることにも繋がっているのです。
蹴鞠の碑
地主社を参拝したあと、この蹴鞠の碑にある「玉」の部分を1回まわすことで上達のご利益が頂けるそうです。
我が家の子達も自ら玉を回してお祈りさせて貰いましたが、かなりのご利益を頂戴しました。本人たちの努力も大きかったと思います。
長男はサッカー少年団の時に主将を務めさせて貰い、次男は少年団でのカップ戦優勝や、中学では市の選抜チームに選ばれました。
また長女も中学のソフトテニス部の主将に選ばれ、大会ではシード選手になるなど、上位に食い込んで活躍してくれました。
小賀玉(オガタマ)
白峯神宮境内にある“オガタマノキ”は樹齢数百年と考えらえており、飛鳥井家の邸宅があった頃に植えられたものと云われます。
このオガタマノキは京都市内最大で1985年(昭和60)に京都市指定天然記念物に指定されました。
社寺の境内によく植えられることから、その名は招霊(おきたま/神霊を招く)がなまってオガタマになったという説もあります。
地主社
地主社に祀られている精大明神は、平安末期の蹴鞠の宗家であった飛鳥井家の邸宅内に祀られていたのですが、飛鳥井家の邸宅跡に白峯神宮が創建後に地主社となりました。
あらゆるスポーツの守護神としてここでは「闘魂守」を授かることができます。
崇徳天皇欽迎之碑
保元の乱によって四国に流され、悲運の運命を辿られた崇徳天皇。孝明天皇はその御霊を慰めるため四国坂出の「白峰山陵」から京都にお迎えしようとされるがその前に崩御。
後に明治天皇が孝明天皇の御遺志を継承して心願成就、崇徳天皇の御霊を欽迎されたことをあらわす石碑です。
伴緒社
保元の乱で崇徳上皇方に参加した武将、源為義公、源為朝公を祀る境内末社。
あの有名な源義経の祖父、叔父にあたる人物でともに“弓の名手”として保元の乱でも活躍したと云われます。
潜龍社
愛らしい“笑い龍”で有名な潜龍井は潜龍大明神の御神体とされています。
飛鳥井からほんの50mほど離れているだけですが、同じ境内でも深さが違うと、全く違った水脈源になり、水温も異なっています。
鞠庭
本殿横にある正方形の「鞠庭」で毎年7月7日の奉納蹴鞠が行われる場所。
蹴鞠は大和朝廷時代に中国から伝えられたといわれ、相手に受け取りやすく打ち返しやすい配球をする上手さを競う勝敗のない球技として日本でも広まりました。
現代でいうとサッカー選手が行うリフティングをしながらパスを繋ぐ上手さを競う皆で楽しむ球技といったところですね。
拝殿・本殿
拝殿にはJリーグ所属チームの提灯がずらり並び、正面には男女サッカー日本代表を応援する垂れ幕が一年を通して掲げられている。FCバルセロナの提灯には驚きましたが。
本殿にはサッカーボール、バスケ、バレーボール、野球など各種球技のボールが奉納されており、なかには有名選手の絵馬も奉納されている。
最近ではフィギュアスケートの宮原知子選手もこの地を訪れて、その後の五輪での好成績を報告された手紙も紹介されています。
白峯神宮へのアクセスと駐車場について
■白峯神宮
TEL:075-441-3810
〒602-0054 京都府京都市上京区飛鳥井町261
拝観料金 無料・境内自由
拝観時間 8:00~17:00※授与所は16:30迄
アクセス
市営地下鉄烏丸線/今出川駅下車、徒歩8分
市バス/堀川今出川下車、すぐ
駐車場 あり(※4台が限界)
まとめ
今回は全国的にも珍しい?スポーツ全般の神様として「蹴鞠」で有名な「白峯神宮」の紹介でした。
特に有名なのは「蹴鞠」つながりでサッカーの神様という印象でしたが、サッカー以外の有名アスリートも結構、白峯神宮を参拝に訪れておられることに驚かされました。
うちの子達もご利益を授かり、それぞれ活躍をし、大きな勉強をさせて貰ったので人生における宝物を授かることができ、親として感謝しています。
単に優勝する、勝つことだけでなく、3人それぞれが選手として学ぶべき大切なことを学ぶことができたのではないかと思っています。
改めてスポーツの守護神に感謝。
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