醍醐寺の見どころを徹底紹介、三宝院の特別公開と堂塔の並ぶ伽藍

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当ブログ運営者、京都在住のブロガーKyotaroです。

世界文化遺産の総本山醍醐寺に行って来ました。

醍醐寺といえば豊臣秀吉の「醍醐の花見」が有名でしだれ桜の名所として、また秋には紅葉の名所としてたくさんの参拝客が訪れます。

今回はそんな醍醐寺の塔頭寺院「三宝院」の特別公開と五重塔や金堂をはじめ堂塔の並ぶ伽藍など必見の見どころを紹介します。

詳しく見ていきましょう。


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醍醐寺の塔頭寺院「三宝院」の特別公開へ行って来た

醍醐寺の塔頭寺院「三宝院」へ行って来ました。

「三宝院」の見どころは何と言っても美しい池泉式回遊庭園で設計にはあの豊臣秀吉公自らが行い、小堀遠州の弟子にあたる作庭家の賢庭(けんてい)らによって造営されました。

庭園としては京都の素晴らしい庭園を見てきた中でもさすがあの“太閤秀吉”が手掛けたというだけあり、とても贅沢で美しく四季の移ろいを細かく感じられそうな庭園です。

今回は通常非公開の「純浄観(重要文化財)」「奥宸殿(重要文化財)」「本堂(重要文化財)」の“特別拝観”が行われてましたので詳しく紹介したいと思います。

「三宝院」は国宝と重要文化財が複数ある必見の価値ありの境内です。

唐門(国宝)

三宝院の拝観入口の少し先にあり、三宝院庭園内からも見ることができる鮮やかな金箔が目を引くのが国宝の三宝院・唐門です。

三宝院の勅使門にあたり、1599年(慶長4)に三間一戸の平唐門として建立された門で大きな菊と桐の4つの金箔で覆われた紋がひときわ目を引きます。

金箔が鮮やかなのは2010年(平成22)に約1年半かけて創建当時の姿が復元されたからです。

太閤しだれ桜

三宝院境内への入口を入ってすぐ左にある大きなしだれ桜の木こそがあの「太閤しだれ桜」と呼ばれ「醍醐寺」の代名詞にもなった名桜木です。

奥村土牛画伯の代表作である「醍醐」のモデルにもなった桜とも云われています。

直ぐ近くには世界初の開花に成功したという“クローン桜”も植えられており、春には満開の桜が参拝者の目を楽しませてくれます。

玄関(重要文化財)

小玄関、大玄関があり、小玄関正面には「竹の間」が、大玄関正面の部屋には「富嶽の間」があり、大玄関正面隣には「日・月・海の間」という部屋がもうひとつあります。

見事な襖絵は1998年(平成10)の三宝院庭園築庭400年記念して日本画家の浜田泰介画伯が1997年(平成9)に奉納したものです。

玄関前に「特別拝観」の立て看板を見つけたのですぐ追加500円の拝観料を支払って中に入りました。

葵の間・秋草の間・勅使の間

京都三大祭の「葵祭」の風景が描かれた襖絵が「葵の間」であり、入口直ぐの広間です。

下鴨神社から上賀茂神社へと向かう勅使の列が描かれています。

そこから「秋草の間」「勅使の間」と続きます。

このふたつの間にはあの長谷川等伯一派による「秋の七草」「竹林花鳥図」が描かれており、豪華絢爛な当時の様子が思い浮かびます。

表書院(国宝)

三宝院庭園前に建つ大きな書院造りの建物でここから三宝院庭園を一望できます。

中は下段(27畳)、中段(18畳)、上段(15畳)の間があり、下段の間は「揚舞台の間」とも呼ばれ、畳をあげて能舞台としても活用されます。

また上段の間には三宝院本堂に祀られていた「阿弥陀如来坐像」が安置されています。とても小さな坐像ですが、見過ごさぬよう参拝しましょう。

中段の間、上段の間の襖絵は長谷川等伯一派が手掛けた「四季の柳」や「山野の風景」が描かれ、下段の間の襖絵は石田幽汀が手掛けた「孔雀と蘇鉄」が描かれています。

豊国大明神

三宝院庭園の池を挟んだ対岸にある社で木陰に佇み、少し分かり辛いかもしれません。

「豊国大明神」とは亡き秀吉に後陽成天皇が贈られた神号です。

醍醐寺復興に尽力したという秀吉の恩に報いるために義演准后が1600年(慶長5)正月18日の秀吉命日に豊国神社から分霊を迎えお祀りした社です。

三宝院庭園


表書院、純浄観の前まで広がる広大な池泉式回遊庭園で池には亀島、鶴島があり、亀島から対岸へと繋がる石橋の先に藤戸石がある。

池も大きく錦鯉が飼われており、人馴れしているのか近づくと水面で口をパクパクさせてとても可愛らしいですよ。

亀島・鶴島

亀島は表書院から見て左側の大きな島で樹齢500年以上といわれる五葉松が島全体を覆っています。

表書院より左側には亀頭石、島の真ん中に山形の亀甲石、島の右側には亀の尻尾を意味する亀尾石が据えられています。

亀島の右側にある島が鶴島で島の中央にある羽石という三角形の板石を立て左側の石橋を鶴の首に見立てた構図になっています。

渉れば壊れてしまいそうな石橋が「鶴の躍動感」を表しているのだとか…。

藤戸石

「藤戸石」とは“天下を治める者が所有する石”として室町時代から歴代権力者によって引き継がれてきたものであり「天下の名石」として名高い石です。

「醍醐の花見」の後に秀吉の命によって聚楽第より運ばせたもので「主人石」として庭園の中心、表書院の対岸正面に据えられています。

阿弥陀三尊を表す「三尊組」となっており、左右には低い景石が置かれている。

賀茂の三石

庭園の池前にある枯山水に並べられた3つの石。

この3つの石にも意味があり、それぞれ異なった形状をしています。

表書院から向かって左側が賀茂川の「流れの速さ」真ん中が「淀んだ川の流れ」そして右側が「川の水が砕け飛び散る」様子をそれぞれ表しています。

通常非公開の特別拝観エリア

ここからは特別拝観で見学で来た3つの堂舎を紹介します。通常非公開のエリアでいずれも国の重要文化財に指定されています。

純浄観

秀吉が「醍醐の花見」で使用した建物を槍山から移築したもので表書院よりも高い位置に建っており、違った目線で三宝院庭園を楽しむことができます。

内部の襖絵には浜田泰介画伯によって桜と紅葉が描かれており、庭園の四季を彩る表情豊かさを連想させます。

奥宸殿

「奥宸殿」は表書院、純浄観の北側の奥まったところにある建物で「二畳台」や「武者隠し」がある江戸初期の建築物です。

二畳台後方にある違い棚は「醍醐棚」と呼ばれ、修学院離宮の「霞棚」と桂離宮の「桂棚」とならび「天下の三大名棚」と呼ばれるくらい有名です。

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本堂

三宝院本堂の御本尊は弥勒菩薩をお祀りし、左右には開祖理源大師と宗祖弘法大師を安置しています。

弥勒菩薩像をお祀りしてる事から三宝院では“弥勒堂”と呼ばれることもあります。

御本尊の弥勒菩薩は1192年(建久3)に当時の醍醐寺座主であった勝賢が後白河上皇追善の為に造ったものと云われています。

醍醐寺の堂塔が並ぶ必見のエリア伽藍

三宝院入口前から真っ直ぐ進んだ正面に建つのが仁王門(西大門)です。

春になると仁王門までの参道沿いにも桜が咲き誇ります。

仁王門をくぐると暫く続く参道の先に堂塔が並ぶ伽藍が広がり、広大な敷地内に金堂、五重塔、不動堂、阻師堂、日月門、観音堂、弁天堂が続きます。


観音堂は西国三十三ケ所霊場巡りの第十一番札所となっています。

狭い境内に所狭しと堂塔が並ぶ寺院と違って堂塔間にもゆとりがあり、ゆっくり歩きながら移動しなければならず、参拝には30から40分程度の時間を要します。

西大門(仁王門)

豊臣秀頼が1605年(慶長10)に再建したもので二体の仁王像は重要文化財に指定されています。

この仁王像は平安後期1134年(長承3)に仏師の勢増と仁増によって造立された尊像でもとは南大門に祀られていたと云い、体内には南大門から移された経緯を記す墨書、納札が遺されています。

金堂(国宝)

醍醐寺の本堂にあたる国宝の「金堂」は秀吉の命により和歌山から移築された建物です。

御本尊は薬師如来像をお祀りし、万病を癒し、苦しみを取り除いてくれる仏様として両脇には日光・月光菩薩立像とともに重要文化財に指定されています。

清瀧宮

醍醐寺の総鎮守である清瀧権現(せいりゅうごんげん)を祀る境内鎮守社で1097年(永長2)に上醍醐より分身を移し祀ったもの。

その頃より社殿の前で桜会(さくらえ)が行われるようになりましたが、文明の兵火によって焼失します。

現在の社殿は1517年(永世14)に再建、1599年(慶長4)には当時の座主義演僧正によって拝殿が施されました。

五重塔(国宝)

醍醐寺のシンボルともいえる五重塔は醍醐天皇の菩提を弔うため朱雀天皇が起工し、村上天皇の代951年(天暦5)に完成した京都最古の木造建築物として知られます。

雰囲気がどことなく八坂の塔こと「法観寺」の五重塔に似ており、木造建築の様子が1,000年以上の歴史を感じさせます。

不動堂・護摩道場

「不動堂」はその名の通り、堂内には不動明王を中心とした五体の明王を奉安しています。

堂前には護摩道場があり、当山派修験道の柴燈護摩が焚かれ、世界平和など様々な祈願を行う場として活用されています。

祖師堂

毎年6月15日に弘法大師の降誕会が行われる「祖師堂」には弘法大師空海と醍醐寺を開創した理源大師聖宝が祀られています。

1605年(慶長10)に座主義演准后(ぎえんじゅごう)によって建立されました。

様々な法要が行われる場所でもあり、お経を読み上げる声が堂内から響き渡っています。

観音堂

醍醐寺の「観音堂」は西国三十三ケ所霊場巡りの第十一番札所の他にも近畿三十六不動尊霊場の第二十三番札所、西国薬師四十九霊場の第三十九番札所にもなっています。

「観音堂」を中心に広がる林泉、弁天堂、鐘楼、伝法学院等を総称して「大伝法院」と呼び、醍醐天皇の御忌1000年を記念して1930年(昭和5)に寄進造築されたものです。

弁天堂

「弁天堂」の名の通り、堂内には音楽など学芸や知識の女神である七福神の弁財天が祀られており、池の畔に樹々に囲まれるように建っている姿はまるで中国の水墨画の世界。

秋には周囲のカエデやイチョウが色づき、紅葉の名所として人気が高く、お堂の朱と紅葉が織りなす景観は圧巻のひと言です。

醍醐寺へのアクセスと駐車場について

■総本山醍醐寺
TEL:075-571-0002
〒607-8456 京都府京都市伏見区醍醐東大路町22
拝観料金 通常期(三宝院・霊宝館・伽藍)
大人800円 中高生600円 小学生以下無料
拝観料金 春期・秋期
大人1,500円 中高生1,000円 小学生以下無料
※春期3/20~5/15、秋期10/15~12/10
拝観時間 9:00~17:00(※16:30受付終了)
※12月第1日曜日翌日~2月は16:30閉門
※開催期間、拝観料金は都度HPで要確認
アクセス
・京都駅よりJR琵琶湖線、湖西線で山科駅乗換、
地下鉄東西線「醍醐駅」下車、徒歩10分
・京都駅よりJR奈良線で六地蔵駅乗換、
地下鉄東西線「醍醐駅」下車、徒歩10分
・山科駅、六地蔵駅からは京阪バスも運行、
「醍醐寺前」下車、徒歩すぐ。
・京都駅より京都醍醐寺ライン(京阪バス)
「醍醐寺」下車、徒歩すぐ。
駐車場  有料あり(※普通車100台)

まとめ

醍醐寺(下醍醐)についての紹介でしたが如何でしたでしょうか?

豊臣秀吉の「醍醐の花見」は有名ですが、他にも西国三十三ケ所霊場第十一番札所として年間大勢の参拝客が訪れる寺院です。

三宝院の庭園は見事な池泉式回遊庭園で今回は表書院のさらに奥にあたる通常非公開の奥宸殿、純浄観、本堂まで拝観することができました。

堂塔の並ぶ伽藍は醍醐寺を象徴する堂塔があり、五重塔、金堂、観音堂は上醍醐の麓にあるので“下醍醐”とも呼ばれます。

あちこちにしだれ桜の樹々があるので春の桜シーズン、秋の紅葉シーズンにはそれぞれ四季折々の景観を楽しむことができる寺院です。


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