【京の夏の旅】龍安寺の仏殿と西の庭の特別公開と境内4つの見どころ

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京都在住のブロガーKyotaroです。

2021年の年末から早春にかけて龍安寺有名な石庭の土塀の改修工事が行われました。

現在は改修工事も終わり、新しくなった土塀が石庭にお目見えしています。

約3ケ月の拝観停止を経てリニューアルした石庭を拝観してきた感想と7年ぶりに仏殿と西の庭が特別公開された様子を紹介します。

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京の夏の旅、龍安寺の仏殿と西の庭が特別公開

2022年夏季に開催されている【京の夏の旅】は北野天満宮(髭切)と大覚寺(膝丸)における源氏の兄弟刀の同時公開が話題を呼んでいますね。

今回は文化財特別公開のひとつ、龍安寺の「仏殿と西の庭」特別公開の紹介です。

拝観料は400円ですが、通常の龍安寺拝観料500円が別途かかりますので通常拝観料500円+文化財特別公開400円の合計900円が必要になるので注意しましょう。

龍安寺は市バス、京福電鉄(嵐電)の公共交通機関が便利ですが、自家用車の場合は1時間以内であれば駐車料金が無料で利用でき、台数も50台程度は停められます。

仏殿

通常拝観の入口から入場、方丈前の石庭を経て方丈西側に仏殿へと続く廻廊があります。

方丈の先、西側のエリアは通常非公開となっており、今回は【京の夏の旅】文化財特別公開で拝観をしてきました。

仏殿へと続く廻廊入口で特別拝観料400円を別途納める必要があります。

現在の仏殿は1981年(昭和56)に再建されたもので1797年(寛政9)の焼失から実に約200年を経た再建で当時は話題となりました。

再建には5年もの歳月を要し、妙心寺に伝わるという古地図に基づき、場所、規模ともに寛政年間の焼失前に近い状態で復元された総檜造りの建物です。

実際に仏殿に入ると檜の香りがしており、柱の色がとても美しく、まるで新築のような佇まいでした。

仏殿の再建に際し当時、日本ではなかなかな大きな規模の檜がなかったため、現在の仏殿は台湾から檜を輸入して建立されました。

堂内は写真撮影が禁止となっており、画像での紹介ができませんが、天井画に日本画家の武藤彰氏による、悟りを象徴する金の玉を前足で掴んだ「下り龍」が描かれております。

仏殿の北側には昭堂が続き、鎌倉後期の慶派作と云われる御本尊・釈迦如来像と勧請開山・日峯宗舜像、創建開山の義天玄承の位牌が安置されています。

西の庭

仏殿の西側には「西の庭」が広がり、室町時代当時の庭を復元した約1000坪の回遊式庭園となっています。

庭園内には龍安寺を創建した細川勝元木像を祀る細川廟が建っており、細川家歴代の完了の位牌とともに安置されています。

自然と調和した庭園で夏場は青もみじが青空に映える景観がとても美しく、必見の価値がある庭園です。

小川のせせらぎが涼を感じさせてくれ、萌えるような青もみじが気持ちを落ち着かせてくれる、特別な時間を演出してくれる、そんな回遊式庭園です。

龍安寺境内4つの見どころ

【京の夏の旅】文化財特別公開とともに必見の龍安寺境内の見どころを紹介しましょう。

龍安寺の見どころは「石庭」「方丈」「蹲踞(つくばい)」、そして鏡容池のある「回遊庭園」の大きく分けて4つのポイントです。

詳しく見ていきましょう。

石庭

龍安寺の代名詞ともいえる方丈の南側に広がる石庭は2021年年末から約3ケ月間もの拝観停止の期間中に庭を囲む土塀の屋根を吹き替える工事が行われました。

2022年3月19日より拝観を再開、現在は新しくなった「こけらぶき」の屋根を拝観することができます。

石庭は東西25m、南北に10mの空間に15個の石を配し、白砂を敷き詰めた枯山水庭園。

龍安寺の石庭には4つの謎がある、と云われており「刻印の謎」「作庭の謎」「遠近の謎」「土塀の謎」は有名な話です。

4つの謎を意識しながら石庭を眺めるとまた違う世界観で庭園が眺められる、というわけです。

刻印の謎

龍安寺の石庭を謎多き庭園に仕立て上げたのは龍安寺を創建した細川勝元という説がありますが、確証は未だありません。

作庭時期は室町時代と推定され、作庭者に至っては未だ不明。

有力な説として相阿弥が作庭した、と長期間にわたり語り継がれていますが、それも未だ不明のまま。

石庭の裏側には「小太郎・口二郎」の刻印があり、作庭者との関りがあるのか?様々な推定が行われてきましたが、いずれも確証はなく、推定の域を出ないため、未だ作者不明というわけです。

4つの謎のなかでも特に永遠のミステリーとなる可能性が高い要素です。

作庭の謎

東西25m、南北に10mという小さな空間に託されたメッセージとは?

一般的には「虎の子渡しの庭」とも「七五三の庭」とも呼ばれています。

庭のどの位置から眺めても15個の石は必ず1個は他の石に隠れてしまう、という仕掛けが施されており、禅宗ならではの公案ではないか?と見る説があります。

そうなると石庭は禅僧によって作庭された、と考えることもできますが、先ほど紹介の通り、作庭者は未だ不明のまま。

遠近の謎

石庭は長方形をした一見、水平な庭園にみられがちですが、実は東南角(勅使門側)に向かって低くなっているのを御存じでしょうか?

これは石庭の排水を考慮した意図的な設計です。

また西側の土塀は北から南に向かって低く設計されており、目の錯覚を利用した見る人に奥行きを感じさせるという高度な設計が施されています。

このように石庭には見る人の目を楽しませる、より高度な設計と演出が施されていることが伺えます。

土塀の謎

石庭という独特の空間を囲む、土塀は高さ180センチの油土塀。

実はこの油土塀には白砂からの照り返し防止、長期にわたる風雪や環境変化に耐えるための堅牢な施しがされているのです。

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15個の石と白砂のみというどちらかといえばモノトーンな空間を囲む、画でいうフレームのような役割を果たしているのです。

方丈

龍安寺の方丈は1499年(明応8)に建立されますが今回、特別公開されている仏殿と同じく1797年(寛政9)の火災で焼失してしまいます。

現在の方丈は龍安寺境内にある塔頭寺院の西源院の方丈を移築したものです。

方丈には立派な襖絵があるのですが、2022年の龍安寺創建・細川勝元の550年忌を記念して、5月に奉納された元総理大臣の細川護熙氏による「雲龍図」を見ることができます。

蹲踞(つくばい)

龍安寺は石庭を目当てに訪れる人が多いのですが、方丈裏側にある“蹲踞(つくばい)”を見るために訪れる人も後を絶ちません。

龍安寺にある蹲踞(つくばい)は水戸光圀公の寄進によるものと云われています。

一見、銭形のような感じがしますが、蹲踞(つくばい)の中心にある“口”を共用して時計回りに文字を読むと“吾唯足知”という禅の格言になります。

「ワレタダタルヲシル」と読み、「たとえ金持ちでも満足できない人もいれば、貧乏でも感謝の気持ちを持つことで満足できる人もいる」という意味。

禅の格言を謎解きのように図案化した無言の悟道であり、茶道の精神でもあるんですね。

回遊庭園

龍安寺の石庭を拝観したあとは自然に囲まれた鏡容池の周囲、回遊庭園の散策を楽しむことができます。

散策しながら池越しに龍安寺境内の堂宇や背後に迫る衣笠山や妙見岳など京都北山に包まれた大自然との調和がとても素晴らしい景観を創り上げています。

春になると辨天島や伏虎島に桜が咲き乱れ、美しい自然の景観に花を添えます。

境内の西源院には龍安寺名物の「湯どうふ屋」や散策道沿いに休憩所もあり、ここでゆったり自然を感じるのもいいですね。

池にある水分石の上で大きな亀がのんびり甲羅干しをしてたり、鴨が泳いでたりとまさに龍安寺は自然の中にある寺院という印象ですね。

龍安寺へのアクセスと駐車場について

●大雲山龍安寺
TEL:075-463-2216
〒616-8001 京都府京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13
■拝観時間 8:00~17:00
※12~2月は8:30~16:30
■拝観料金 大人500円 小中学生300円
■特別拝観 大人400円 小学生200円
■アクセス 京福電鉄またはバスが便利
・京福電鉄(嵐電)/「龍安寺」下車、徒歩約7分
・市バス、JRバス/「竜安寺前」下車徒歩すぐ
■駐車場 ※駐車場は石庭拝観者に限り1時間無料


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まとめ

「京の夏の旅」文化財特別公開の龍安寺「仏殿と西の庭」特別公開の紹介でした。

龍安寺の代名詞・石庭と西の庭、ふたつの庭園を同時に拝観することができました。

石を配した敷地に白砂を敷き詰めたシンプルな庭園と自然に囲まれた青もみじが眩しい回遊式庭園、対照的なふたつの庭園に何かを感じる、そんな時間でした。

自然豊かな境内で京都ならでは、というよりは禅寺としてのちょっと変わった一面のある個性豊かな寺院として魅力のある境内だと思います。

特に新しくなった石庭、そして方丈北側にある蹲踞(つくばい)は見る人の心を落ち着かせてくれる何かがあるのでまた定期的に訪れようと思います。

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