【南禅寺塔頭寺院】天授庵の見どころは枯山水と池泉回遊式2つの庭園

神社仏閣(観光)
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京都在住・京都大好きサラリーマンブロガーのKyotaroです。

8月も後半、京都も心なしか朝晩は徐々に過ごしやすくなってきました。

まだまだ日中は暑いので、今回16時前後の到着で逆算して大本山南禅寺の塔頭寺院「天授庵(てんじゅあん)」へ行って来ました。

秋には紅葉名勝としても有名な塔頭寺院ですが、ここは菱形の畳石が特徴的な枯山水庭園、南北朝時代の池泉式回遊庭園、2つの庭園が楽しめることで知られています。

詳しく見ていきましょう。


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天授庵の見どころは枯山水庭園と池泉式回遊庭園

「天授庵(てんじゅあん)」は大本山南禅寺の塔頭寺院で南禅寺屈指の紅葉名勝としても知られます。

2つの庭園を楽しむことができるのが最大の特徴である「天授庵」の見どころについて紹介します。

本堂前に築庭された菱形の畳石、白砂と苔、楓のコントラストが特徴的な枯山水庭園と書院南側の南北朝時代に造られた池泉式回遊庭園、2つの対照的な庭園を同時に楽しめます。

また庭園以外の「天授庵」の見どころについても見ていきましょう。

表門(開かずの門)

「天授庵」入口の少し先にもうひとつある閉ざされた門が「表門」で1602年(慶長7)安土桃山時代に細川幽斎によって再興時に建立されたものです。

表門前の石碑から南禅寺初代の大明国師の塔所であることがわかります。

この「表門」は京都市指定有形文化財に指定されています。

山門(天授庵入口)

「表門」より少し手前にあるのが山門でここが境内への入り口となります。

正面には庫裡が見えて、その向こうには緑に囲まれた美しい庭園まで見渡せますが、残念ながら庫裡内部は非公開となっています。

入場して左手に拝観受付があるのでこちらで拝観料を支払い、境内へと進みます。

庫裡

山門の正面に立つのが庫裡で内部は非公開になっています。

現在の建物は1853年(嘉永6)江戸時代に再建されたものです。

内部で書院と繋がっており、入口からいちばん奥の広間越しに書院南庭の様子がガラス戸越しに見ることができます。

内部が公開されておらず、中に入れないのが非常に残念です。

本堂(方丈)

庫裡の左横にある通路から順路に従って進むと最初に出てくるのが本堂です。

天授庵の本堂は1602年(慶長7)頃、安土桃山時代に細川幽斎が再興した時に表門とともに建立されたと云われています。

表門と同様に京都市指定有形文化財に指定されています。

本堂は通常非公開となっており、内部には長谷川等伯による三十二面もの壮大な襖絵(重要文化財指定)や細川家の位牌が安置されています。

「本堂襖絵」は等伯が64歳の時、晩年の傑作といわれています。

中央の室に禅宗祖師図にみられるように禅宗の阻師の行状、逸話を題材とし、禅の鋭く厳しいはたらきを描き出したのは天授庵のものが唯一無二とされています。

枯山水庭園(本堂前庭)

「天授庵」は紅葉名勝としても知られますが、その一番の見どころとなるのが本堂前庭です。

白砂と苔、そして楓のコントラストが非常に美しく、また畳石は菱形をしたものが連なった、幾何学的なデザインが素晴らしく、とても印象に残ります。

本堂前庭は秋の紅葉シーズンでなくとも“青もみじ”の季節でも充分楽しめます。

本堂の縁側から眺める景観は観光ポスターにもなるほどの絶景、インスタ映えスポットでもあります。

庭園内には細川幽斎のお墓もありますが、こちらは非公開となっております。

書院

本堂から奥に進むと書院が見えてきます。

書院は江戸時代1848~1854年(嘉永年間)に再建され建物で通常非公開となっています。

書院の中には入れないのですが、書院から眺める庭園は庫裡の入口から見えていましたが、とても美しい景観であることは容易に想像できます。

ここも初夏は青もみじ、晩秋になると紅葉に包まれるかのような景観となり、圧巻の絶景を楽しむことができます。

池泉式回遊庭園(書院南庭)

「書院南庭」と呼ばれる南北朝時代の池泉式回遊庭園は大小ふたつの池があり、池を取り囲むように庭園が広がります。

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奥側の池は水面を睡蓮が覆いつくすほどの景観で圧倒されます。池には優雅に泳ぐ錦鯉の姿も見ることができ、パクパクと口を開けて近づいてくるのでとても人懐っこいです。

約1000坪の敷地内を池の周囲に沿って散策することができ、池の周囲を苔と楓、そして所々に竹林もあり、新緑と紅葉の時期それぞれで幻想的な光景が広がります。

普門殿(宝物収蔵庫)

書院南庭のいちばん奥にある「普門殿」は寺宝を収蔵するための収蔵庫で当然、中は非公開となっています。

普門殿の前まで行くことができますが、他に何があるというわけではありません。

ここで折り返しとなり、池の反対側を歩いて再び来た道を戻る順路となっています。

境内を散策してみて

「天授庵」は公開されてるのが庭園のみで庫裡、本堂(方丈)、書院は中に入ることが出来ません。

よって御本尊のお参りもできず、2つの庭園散策を順路に従って進むのみとなります。

本堂は靴を脱いで上がることはできますが、当然中には入れず、内部にある長谷川等伯の最高傑作と云われる有名な襖絵も見ることが出来ません。

本堂前庭の枯山水庭園からはそびえ立つ南禅寺三門を見ることができ、ここから撮る写真はインスタ映えスポットとして最適の場所です。

東山文化特有の「侘び・寂び」が庭園内にも散りばめられており、散策していると時間が経つのを忘れてしまいそうなスポットです。

とても静かな庭園寺院で夏の夕暮れ時は神秘的な景観を楽しむことができます。

南禅寺塔頭寺院「天授庵」の創建歴史と由来

大本山南禅寺は室町時代に制定された「京都五山」のなかでも最高格式である“別格”の位を持つ臨済宗南禅寺派の総本山です。

南禅寺は日本の禅宗を代表する寺院として知られ、その塔頭寺院として南北朝時代に建てられたという「天授庵」創建の歴史と由来について見ていきましょう。

「天授庵」創建の歴史

天授庵は南北朝時代の1339年(暦応2)に南禅寺開山の大明国師、無関普門禅師を祀るため光厳天皇の勅許により建立されました。

御本尊は釈迦如来、及び大明国師(無関普門)。

後に応仁の乱によって焼失し、安土桃山時代に細川幽斎によって天授庵の本堂、書院、表門などが再興されました。

現在の建物はほとんどが細川幽斎により1602年(慶長7)頃に再建されたものばかりであり、京都市指定有形文化財に登録されています。

天授庵の由来

南禅寺開山の無関普門(大明国師)は1292年(正応4)1月3日に東福寺龍吟庵で示寂します。

その後、南禅寺山内になぜ開山の塔所がないのか?と遺憾に思った虎関師錬は南禅寺第15世にすぐに開山の塔所がない状態に問題を提言したといいます。

虎関師錬は1339年(暦応2)に朝廷に上奏、開山塔建立の勅許を請願し、光厳天皇の勅許を得ました。

勅許の内容は「塔を霊光と名付け巷を天授と名付ける」との勅状を賜り開山塔の建設に着手し、見事翌年に開山塔は完成、これが「天授庵」の開創となるわけです。

この様子は表門前にある石碑に刻まれた文字を見れば一目瞭然です。

天授庵へのアクセスと駐車場について

■天授庵
TEL:075-771-0744
〒606-0017 京都府京都市左京区南禅寺福地町86-8
拝観時間 9:00~17:00※冬季は早く閉まることあり
拝観料金 大人500円 高校生400円 小中300円
アクセス 市バス又は地下鉄を利用
・京都駅、四条河原町より市バス5系統「南禅寺・永観堂道」下車、徒歩約10分
・市営地下鉄「蹴上駅」徒歩約10分
駐車場  南禅会館前の駐車場利用(2時間以内1,000円)

まとめ

今回は南禅寺塔頭寺院の天授庵の紹介をさせて頂きました。

ここは紅葉名勝としても名高い南禅寺のなかでも特に紅葉が美しいふたつの庭園が魅力的な塔頭寺院で枯山水、池泉式回遊庭園2つの対照的な庭を同時に楽しむことができます。

特に本堂(方丈)前にある枯山水庭園は見事で紅葉時期、青もみじの季節問わず、白砂と苔の美しいコラボレーションに彩りを添える楓が最高の景観を作り出します。

南禅寺周辺は東山の自然がたくさん残されており、緑苔や楓も多く、春から初夏の眩しい「青もみじ」と晩秋に境内を彩る「紅葉」など四季折々の風景を満喫できます。


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