京都在住のブロガーKyotaroです。
梅雨の中休み、例年であれば梅雨明けしてもおかしくない時期ですが、まだ梅雨は明けず。
長引く梅雨の天候ですが、太陽が顔を出す度、日に日に陽ざしが強くなり、季節は夏。
約1ケ月の蒸し暑い本格的な夏が京都にやって来ました。
今回は京都の桂にある「桂地蔵」の紹介です。“京の六地蔵めぐり”の中でも比較的広い境内、綺麗なお堂が印象的でした。
“京の六地蔵めぐり”桂地蔵・地蔵寺を参拝
桂地蔵は正式名称を「久遠山地蔵寺」といい、京都桂川の西方、旧山陰街道沿いに位置します。
地元では“桂地蔵”として親しまれ、毎年8月22,23日は“京の六地蔵めぐり”の参拝者で賑わいます。
元来、京都で六地蔵めぐりをするようになったのは平安初期に京で流行した疫病退散を祈願する為、そして厄病が京の街に入らぬよう街道口6ケ所に地蔵尊を安置したことに由来。
もともと京都伏見の六地蔵大善寺に安置されていた六体の地蔵のうちの一体が桂地蔵に移されました。
小野篁卿が命果てて冥土に行った時に出会った生身の地蔵尊を拝んだことで蘇り、一木から六体地蔵を彫った際、一木最下部を刻んだのもので“姉井菩薩”とも呼ばれています。
一木の最下部というのはいわゆる根元に近い部分で他の五体に比べて大きいのが参拝してみるとわかります。
“姉井菩薩”には「大きい、お姉さん」という意味が込められています。
桂地蔵・地蔵寺は京の六地蔵めぐりの第3番札所、境内に祀られる十一面観世音菩薩は京都洛西観音霊場の第23番札所となります。
安産祈願のご利益があり、岩田帯が授与されることでも知られています。
桂地蔵・地蔵時が京洛六地蔵のなかで誇る2つの最大級とは?
桂地蔵・地蔵寺の創建や変遷の歴史は不明であるが、諸説あるようです。
1416年頃の鎌倉時代に創建されたという説や南北朝時代1339年(暦応2)に光厳天皇の勅許によって虎関師錬が大明国師の塔所として建立した説などがありますが、詳細は不明。
また、再興された歴史も1602年(慶長7)に細川幽斎が再興したという説、1693年(元禄6)、江戸時代になって暫くしてから現在の桂で再興されたという説が最も有力とも云われます。
創建されたであろう年代は遥か昔ですが、境内の諸堂は2007年(平成19)に建て替えられたものでとても新しく美しい、立派な建物になっています。
「地蔵堂はどこだろう?」と六角のお堂を探しましたが、境内に見当たらず、正面のお堂を参拝して中を覗いてみるとお地蔵さまが祀られてました。
そうなんです、他の六地蔵めぐりの寺院と異なり、桂地蔵では山門から正面に建つ大きく立派なお堂が本堂であり、地蔵堂で地蔵菩薩立像を祀ります。
桂地蔵の地蔵堂は京洛六地蔵のなかでも最大規模となります。
地蔵菩薩も六地蔵のなかで最大、地蔵堂と併せてスケールの大きさが印象に残る寺院でした(境内の広さは鞍馬口地蔵・上善寺)。
方丈の襖絵は智積院の障壁画でも有名なあの“長谷川等伯”によるもので重要文化財に指定されています。
桂地蔵・地蔵寺へのアクセスと駐車場について
■久遠山地蔵寺
TEL:075-381-3538
〒615-8071 京都府京都市西京区桂春日町9
拝観料金 無料
拝観時間 9:00~17:00
アクセス
阪急京都線/「桂駅」下車、東口から徒歩10分
市バス/「桂消防署前」下車、徒歩1分
駐車場 なし
まとめ
桂地蔵は“京の六地蔵めぐり”の中でも比較的、境内が広く諸堂も真新しい寺院で地蔵堂も六角のお堂ではなく、山門正面に建つ本堂が地蔵堂を兼ねています。
地蔵寺境内には六体地蔵、子安地蔵、日比地蔵、水子地蔵が安置され、本堂の横には“水琴窟”もあります。
旧山陰街道沿いで車通りも多いのですが、境内に普段はほとんど参拝者もいないのでとても静かで敷地面積がそこそこ広く、フラットなスペースが多い寺院です。
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