“京都はんなりずむ”を訪れて頂きありがとうございます。
京都在住のブロガーKyotaroです。
京洛八社集印めぐりをしていて気付いたのですが、八社めぐりのうち実に四社が菅原道真公にゆかりのある神社ということ。
そしてうち二社に菅原道真公が生まれた場所、いわゆる生誕の地、産湯の井戸跡がある、といった史跡が残されています。
そこで思い出したのが京洛八社集印めぐりに入っていない吉祥院天満宮(京都市南区)も菅公生誕の地だったなぁ、ということ。
さて、本当に菅原道真公が生まれた場所はどこなのか?調べてみました。
詳しく見ていきましょう。
菅原道真公、生誕の地といわれる3つの神社とは?
学問の神様として知られる菅原道真公“生誕の地”との言い伝えが残る神社が京都市内に3ケ所もあります。
確かに京都市内には菅原道真公ゆかりの地がたくさんあるのですが、なぜ3ケ所もあるのでしょうか?
まず、菅原道真公“生誕の地”といわれる3つの神社を紹介します。
吉祥院天満宮
まず最初が京都市南区にある「吉祥院天満宮」です。
「吉祥院天満宮」は菅原道真公が大宰府で失意のうちに亡くなられてから三十一年目にあたる934年(承平4)、朱雀天皇の勅命によって創建された最初の天満宮と云われています。
“天神信仰発祥の地”である「文子天満宮」が942年(天慶5)に菅公の乳母であった多治比文子が自宅内に小さな祠を建てたのが始まりとされてますが、それよりも早い時期に「吉祥院天満宮」は創建されています。
朱雀天皇が現在の場所に「吉祥院天満宮」を創るよう勅命をだした理由はこの地が菅原道真公御生誕の地であるから。
境内中心部は広い公園のようになっていますが、その周囲には道真公の“へその緒”を埋めた「胞衣(えな)塚」「産湯の井跡」など菅公ゆかりの史跡が残されています。
「吉祥院天満宮」という名称も菅公の幼少期の呼び名であった「吉祥丸」から来ています。
御祭神は本殿が菅原大神でご利益は学業成就、吉祥天女社の御祭神が吉祥天女でご利益は渡航安全、福徳招来、大願成就とそれぞれなっています。
菅大臣神社
「菅大臣神社」は京都市下京区にある菅原道真公を御祭神とする神社ですが創建年代は不明で鎌倉期が有力と云われています。
もともとこの地に菅原道真公の邸、菅家廊下と呼ばれた学問所の跡地があったと伝えられています。
境内には「天満宮誕浴の井」が保存されており、このことから菅公御生誕の地との言い伝えが残されています。
また境内は“東風吹かばにほひおこせよ梅の花 主なしとて春なわすれそ”と詠まれた飛梅の地でもあり、古くより天神御所紅白殿とも呼ばれ、本殿の他に幣殿など複数の社殿が建っています。
現在の本殿は1869年(明治2)に下鴨神社の本殿を移築したもので、幣殿と合わせた八棟造り、銅巻柿葺の勇壮な建築様式となっています。
境内は住宅街のなかにあり、周辺住民の生活感が漂うアットホームな境内となっています。
菅原院天満宮神社
「菅原院天満宮神社」は“学問の神様”である菅原道真公が生まれた場所、霊地と云われ菅公の先祖三代が住んでおられた地でもあります。
菅原院の名称は代々帝にお仕えし、栄職にあった菅原家の邸宅の当時の呼び名「菅原院」からきています。
現在は非常にコンパクトで小さな境内ですが、「拾芥抄」によると当時の菅原院の敷地は烏丸通、室町通、下立売通、椹木町通に囲まれた邸地となっており、かなり広大な敷地であったことが伺えます。
御祭神は菅原道真公の他、父上の是善卿、祖父の清公卿をお祀りし、学業向上と書道上達のご利益があります。
また、地元では“烏丸の天神さん”と親しまれており、厚く信仰されています。
境内には「菅原道真公産湯の井戸」が残されており、現在も水が湧き出ており、ミネラルが豊富でとてもまろやかであり、受験や病に対してご利益があると云われています。
「菅原院天満宮神社」は京都御苑とは烏丸通を挟んだ向い(西側)に位置し、代々帝にお仕えしていたことも頷けます。
菅原道真公が本当に生まれた場所はどこ?
京都市内にある菅原道真公3つの生誕の地ですが、本当に生まれた場所はどこなのか?
有力なのはずばり「吉祥院天満宮」ではないか?という見解に至りました。
理由は3ケ所の中で創建年代が明確でいちばん早いのが「吉祥院天満宮」であり、他2ケ所にはない「胞衣塚」と「産湯の井跡」が残されていることです。
「菅原院天満宮神社」にも「菅原道真公産湯の井戸」がありますが、井戸の跡ではなく、現在も水が湧き出ていることから考えると「吉祥院天満宮」の説が有力ではないか?と思われます。
以上が実際にそれぞれの神社を訪問してみたKyotaroの個人的な見解ですが、勝手にほぼ間違いないと考えています。
菅公生誕の地へのアクセスと駐車場について
●吉祥院天満宮
TEL:075-691-5303
〒601-8331 京都府京都市南区吉祥院政所町3
■拝観時間 9:00~17:00
■アクセス
・市バス/吉祥院天満宮前から徒歩3分、千本十条から西へ徒歩7分、西大路九条から南へ徒歩7分
・JR「西大路駅」下車、徒歩15分
■駐車場 あり(無料)
●菅大臣神社
TEL:075-351-6389
〒600-8444 京都府京都市下京区菅大臣町187
■拝観時間 9:00~17:00
■アクセス
・市営地下鉄「四条駅」下車、徒歩5分
・市バス「西洞院仏光寺」下車、徒歩2分
■駐車場 なし
●菅原院天満宮神社
TEL:075-211-4769
〒602-8021 京都府京都市上京区 下立売下ル堀松町406
■拝観時間 6:00~17:00
■アクセス
・京都市営地下鉄「丸太町駅」下車、徒歩5分
・京都市営バス「烏丸下立売」(51号系統)、下車すぐ
・京都市営バス「烏丸丸太町」(10・51・65・93・202・204号系統)下車、徒歩7分
■駐車場 なし
まとめ
今回は京都にゆかりの深い“学問の神様”こと菅原道真公の生誕地、生まれた場所についての紹介でした。
京都市内に菅公の生誕地と云われる神社がありますが、今のところKyotaroのなかでは「吉祥院天満宮」が有力という結論に至りました。
京都市内には菅原道真公を御祭神としてお祀りしている神社がたくさんありますが、御生誕の地となるとかなり絞られます。
唯一「胞衣塚」があり、創建年代が最も早くて明確という理由から「吉祥院天満宮」を菅公御生誕の地、生まれた場所として紹介させて頂きました。
いろんな見解があると思いますので今回はKyotaroの個人的な結論として受け止めて下さいね。
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