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京都在住のブロガーKyotaroです。
今回は新春に京都でおすすめの御朱印めぐりを紹介します。
新春の七福神めぐりは京都が発祥と云われ、室町時代に始まった習わしで約600年もの歴史があります。
新春初詣を兼ねて巡ることのできる御朱印めぐりや“御朱印ガール”に人気のお洒落な御朱印など京都ならではの新春を堪能できる御朱印めぐりをまとめました。
ぜひ参考にして下さいね。
都七福神めぐり
新春といえば七つの福をめぐる“七福神めぐり”に注目が集まり、日本各地に様々な七福神めぐりが存在します。
七福神とは「ゑびす神」「大黒天」「福禄寿神」「毘沙門天」「寿老神」「弁財天」「布袋尊」の七神のことをいい、中国やインドの神様を中心に構成されています。
日本の神様は「ゑびす神」が唯一入っており、「大黒天」とともに「二福神」として祀られていました。
七福神が構成する神々は京都最古の禅寺「建仁寺」開山の栄西禅師が禅とお茶を日本に持ち帰った頃、室町時代に日本に入ってきたと云われています。
このように七福神信仰は「禅と茶道」の隆盛とともに広まったといっても過言ではなく、当時人気を呼んだ「竹林の七賢人」をモデルに福の神を七人にしようと「ゑびす神」「大黒天」の二神に五神を加えたのが始まりと伝えられています。
このように古来より信仰の厚い“七福神めぐり”は室町時代に京都が発祥の地と云われ、現在の「都七福神めぐり」は近年整備され、現在に至るものです。
正月に七福神をめぐる新春行事としての習わしは、江戸時代後期に盛んになったとされ、文化文政の時代に当時の風流人たちによる郊外散策、春の行楽として行ったのが始まり。
この七福神をお祀りする社寺を巡拝するルートを構成した“七福神めぐり”のコースが各地でも盛んに行われるようになり“●●七福神めぐり”という呼称で江戸庶民の間にも広まっていった歴史があります。
御朱印めぐりの色紙は各社寺にてオリジナルデザインのものが販売されており、どこから始めても良くて、特に決まった順番はありません。
京都五社めぐり
京都五社めぐりとは風水の思想からなっており、古来中国や東アジアにおいて大地の四方を司る「四神」の存在を伝統的に信仰されてきた地勢、地相に基づいて成立しています。
京都も当時の平城京(現在の長岡京市)から平安京(現在の京都市)へと都が遷り変わる際にこの四神相応の思想に基づき、平安京が造られたといいます。
方角を司る四神とは「北の玄武」「東の蒼龍」「南の朱雀」「西の白虎」をいい、都の四方を守護する「四神相応の地」としての思想が平安京にあったといいます。
「四神相応の地」として位置づけられている神社は北は「上賀茂神社(賀茂別雷神社)」東は「八坂神社」南は「城南宮」西は「松尾大社」でその中心にあるのが「平安神宮」です。
いずれも京都を代表する神社ばかりで新春にこの五社を巡るとそのご利益も相当なものであることは間違いありません。
京都の地図を見ればわかるのですが、東西を司る「八坂神社」と「松尾大社」は四条通の東西両端に位置し、南北を司る「城南宮」と「上賀茂神社(賀茂別雷神社)」は鴨川で繋がる、まさに都を縦横に繋ぐ要所にある神社というわけです。
御朱印の色紙は5つの神社どこででも授かることができますのでどこから巡り始めてもOKです。
初穂料を納めた神社の御朱印は既に押された状態で色紙を授かることができるので残り四神社での御朱印料(各300円)が必要となります。
京都十六社朱印めぐり
京都十六社朱印めぐりは京都の中でも街中に点在する地元民による信仰の厚い十六の古い神社をめぐる御朱印めぐりとして50年以内の比較的歴史の浅い朱印めぐりです。
毎年元旦から2月15日までの間に十六社めぐりを達成すると記念品が授与される朱印めぐりですが、記念品は無くなり次第、終了となるのでなるべく1月中に巡拝することをおすすめします。
「京都五社めぐり」のような有名な神社はありませんが、京都市内に点在する(長岡天満宮のみ京都郊外)神社を東西南北くまなく巡るのと併せて京都観光を楽しむことができる御朱印めぐりでもあります。
長岡天満宮や御霊神社、熊野神社、藤森神社など歴史を辿ると興味深い神社も含まれていますので「都七福神めぐり」や「京都五社めぐり」に行ったことがある人におすすめしたい御朱印めぐりです。
自転車でめぐるとより京都の風景を満喫しながら巡拝できるのでサイクリングがてら巡拝してみては如何でしょうか?
伏見五福めぐり
近年、京都で気軽に楽しめる御朱印めぐりとして人気の「伏見五福めぐり」。
Kyotaro個人的に可愛らしい干支のイラストが描かれた色紙が気にっています。
歴史は非常に浅くて2023年で38回目を迎える「洛南保勝会」が主催する御朱印めぐりで半日で満願達成できるコンパクトなエリアに社寺が集約された御朱印めぐりです。
京都全体で見ると伏見というエリアに凝縮されたローカルな御朱印めぐりですが、人気の秘密は京都幕末の歴史舞台となった「伏見」を深堀できるルートにあります。
特に南の方に位置する「長建寺」周辺には坂本龍馬ゆかりの「寺田屋」があったり、京都を代表する酒処伏見の酒蔵など古い町並みが残るエリアを散策しながら御朱印めぐりが楽しめるのもポイントが高いですね。
そう、酒処といえば京都伏見は“名水の地”としても知られ、五福めぐりをする社寺には全て各社寺境内に沸く湧水スポットがあり、御朱印とともに名水めぐりも楽しむことができます。
毎年開催期間は元旦から1月15日までの短期間ですが、三が日の藤森神社、御香宮の二社以外は比較的参拝者が少ない神社なのでスムーズに巡拝が可能です。
期間中に満願成就達成者には記念品の授与がされます。
女性に人気3つのおすすめ御朱印
近年“御朱印ガール”とよばれる御朱印めぐりにハマる女性が増えており、京都の観光振興に追い風を吹かせている観光客層が増えています。
本格的な御朱印めぐりへと行く前にとてもお洒落で芸術的な要素を兼ね備えた御朱印、そして訪れた人の心を癒してくれる花手水が有名な3つの寺院を紹介します。
柳谷観音 楊谷寺
全国的に“花手水”のさきがけとなってSNSで大ブレイクした京都西山にある寺院。
山門入ってすぐの花手水の他、境内にあるハートを意識した花手水もSNS映えで女性にとても人気があります。
もともと紫陽花や紅葉の名所として初夏、新緑、紅葉の時期に訪ねる人が多く、また四季折々の限定御朱印が人気を呼んでいる寺院でもあります。
特に特別拝観で公開される上書院から眺める紅葉やライトアップされた紅葉は必見の価値ありです。
毘沙門堂 勝林寺
京都でも有名なあの「東福寺」の塔頭寺院のひとつで柳谷観音 楊谷寺と同様にSNSで毎週花手水を入れ替えすることで話題を呼んだ寺院です。
特に色鮮やかな花手水が特徴的で訪れた人の心を魅了する、寺院を紹介するのに欠かせない芸術的なコンテンツのひとつとなっています。
小さな寺院ですが、シーズン中は多くの参拝客が訪れ、個性豊かな期間限定御朱印のほか、境内では坐禅体験も行われており、一年を通じて訪れる人が後を絶たない寺院です。
境内の本堂前にある「吉祥紅葉」の木は12月中旬ころでも紅葉が楽しむことができる、まるで炎に包まれたような鮮やかなもみじを楽しむことができます。
證安院
京都の奥嵯峨にある小さな寺院ですが、全国的に有名になったのが可愛いお地蔵さんや舞妓さんの絵が描かれた御朱印がSNSで拡散され、今や全国から多くの参拝者が訪れる寺院。
正直、前を通っても気付かずに通り過ぎてしまうほど小さくて地元の住宅街に溶け込んだ寺院ですが、御朱印に関しては全国区となり、書置き御朱印の送付まで対応しておられます。
周辺には嵯峨野の古刹「二尊院」や苔の絨毯で有名な「祇王寺」など有名寺院もあり、嵐山嵯峨野散策とともに楽しむことができる、隠れた人気スポットとなっています。
まとめ
今回は京都で新春におすすめの御朱印めぐりの紹介でした。
1月に京都初詣を兼ねていずれも周辺観光を楽しむこともできる社寺めぐりばかりを紹介させて頂きました。
近年の御朱印めぐりはご利益を授かる目的の他にも目で見て楽しむ御朱印など芸術的な要素、趣味の領域を深堀するような御朱印が増えているように感じます。
この流れは京都だけではなく全国的に波及効果を呼んでおり、観光振興に繋がる新しいジャンルと言えそうですね。
まだまだ魅力的な御朱印めぐり、初詣ルートが京都には存在しますのであなただけの拘りのルートを探してみては如何でしょうか?
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