京都在住のブロガーKyotaroです。
今回紹介する善峯寺は京都西山に佇む古刹。西国三十三ケ所20番札所として有名なお寺。
Kyotaroの自宅からも近いのですが、ここはひとりでもの思いにふけたい時に良く来るスポットです。
その理由は、境内にある“けいしょう殿”から京都市街が一望できる絶景を堪能しながらボーっと物思いにふけるため。
今回は西国三十三ケ所20番札所というより、桂昌院ゆかりの地という観点から善峯寺についてまとめました。詳しく見ていきましょう。
善峯寺は京都の景色が一望できる西山随一のスポット
1029年に源算上人が創建した京都西山の古刹、善峯寺は西国三十三番20番札所で参拝者の多いお寺です。
鐘楼(つりがね)堂や護摩堂付近から眺める京都の景色は最高です。さらにお気に入りなのが薬師堂がある善峯寺奥の院の「けいしょう殿」から眺める絶景。
ここで1時間くらいベンチに座ってボーっとすることが年に2,3回はあります。
でも善峯寺の境内は結構、アップダウンがあり、秋でもやや汗ばみ息切れするぐらい、良い運動になります。
善峯寺奥の院にある“けいしょう殿”
Kyotaroが絶景スポットとして絶賛してる“けいしょう殿”は善峯寺境内のいちばん奥にある絶景スポット。
ここから京都市街から京都府南部の山城地方まで180度の大パノラマが広がります。
眼下にはわが家がある洛西や西京の街が見降ろせます。
実は、ここまで来るのって結構、健脚コースですが、ゆっくりあなたのペースで歩けば20分程度で辿り着くことが充分可能です。
善峯寺境内でもいちばん標高が高い場所にあるから、京都の景色が大パノラマで愉しむことができますよ。
“けいしょう殿”は昭和62年に花山法皇西国札所中興一千年を記念して建立されました。
境内随一の見晴らしがよい景勝地ですが、あまり大きく紹介されてません。
善峯寺の境内見どころについて
善峯寺は京都西山の中腹に位置し、境内3万坪の敷地は非常に広大で、そのすべてを回ろうと思うと最低1時間は時間が必要。
境内にある諸堂をめぐりながら京都の景色展望と四季折々の花々や深緑、紅葉など心身ともリフレッシュできる古刹です。
山門(楼門)
善峯寺の楼門は写真映えするのでインスタ映えスポットとしておすすめです。楼下の金剛力士像は源頼朝寄進、運慶作と云われます。
1716年に建立された三間一戸の楼門形式のお堂で楼上には本尊文殊菩薩、脇侍二天が泰安してましたが、現在は宝物館に所蔵されてます。
観音堂(本堂)
観音堂は1692年に建立され、桂昌院の寄進により再建された入母屋造のお堂です。
西国三十三ケ所第20番札所、京都洛西観音霊場第1番札所の本尊で納経、御守はこの観音堂で授与します。
鐘楼(つりがね)堂
鐘楼堂は1686年に桂昌院により建立、徳川5代将軍綱吉公の厄年にあたり寄進されました。
ここの鐘は“厄除の鐘”と云われます。ここから京都の景色が一望できます。
護摩堂
護摩堂のご本尊は五大明王(不動・降三世・軍茶利・大威徳・金剛夜叉)で1692年に観音堂と共に桂昌院により建立されました。
ここからも美しい京都の景色が展望できる写真撮影スポットです。
遊龍の松
善峯寺の名物のひとつでもある全長37mもある樹齢600年の五葉松。国の天然記念物に指定。もとは50mあったのですが、平成6年の松くい被害により切断、現在の全長になったとか。
「遊龍の松」最大の特徴は地を這う臥龍のように横向きに伸びる主幹。名前の由来はこの雄姿をみた花山前右大臣家厚公によって“遊龍”と名付けられました。
多宝塔
1621年に建立、国の重要文化財に指定されています。本尊は愛染明王。
経堂
1705年に建立、桂昌院によって寄進。傳大士(ふだいし)を泰安、鉄眼版一切経が納められています。
春になると桂昌院お手植えのしだれ桜(樹齢300年)が咲き誇り、経堂とのコントラストが絵になるスポットとして人気があります。
開山堂
1685年に建立された開山源算上人の御廟所。ここからも京都市街の眺望が楽しめます。
上人117歳の尊像が祀られています。
白山桜あじさい苑
春はしだれ桜、夏は紫陽花が一帯を彩る。
ここの幸福地蔵には「自分以外の誰かの幸せ」を願い、白山社に祀られてる白山明神にもお参りをしましょう。
鎮守社
1692年に建立された四社、十三仏堂・弁財天堂・毘沙門堂・御法堂があります。
やや小さいので気付かず通り過ぎる可能性があるので注意深く境内を歩いてみましょう。
宝篋印塔
鎌倉時代に慈鎮和尚によって伝教大師筆の法華経が納められたことで有名。
秋になると美しい紅葉に囲まれるロケーションにあります。
桂昌院廟
1705年に建立された善峯寺復興の大檀那である桂昌院の遺髪を納めたという廟所です。
ここから眺める春の桜、秋の紅葉と多宝塔、経堂のコントラストは本当に見ごたえがあり、境内随一の写真撮影ポイントです。
釈迦堂
ご本尊の釈迦如来は源算上人の作と云われ、1885年に建立されました。
明治時代の篤い信仰によって釈迦堂の南嶺にあたる釈迦岳より遷座して現在の場所へ。
腰痛神経痛に効果がある、霊験あらたかなお釈迦さまとして今でも参拝に訪れる人が後を後を絶ちません。
薬師堂
ご本尊は薬師如来で1701年に建立され、昭和63年に現在の場所に移築されました。
桂昌院出生のゆかりから、出世薬師如来と云われています。
薬師堂の裏手(西側)には蓮華寿院旧跡があったとされ、現在は池のある庭園になっています。
ここは“けいしょう殿”とならぶ境内一の佳景「絶無の勝地」です。
京都北方にあたる鞍馬山~東山三十六峰を眺め、遥か南に大和葛城山、近隣に山崎天王山が山城平野を取り囲むように連なっています。
阿弥陀堂
ご本尊は宝冠阿弥陀如来で1673年に建立されました。
阿弥陀仏を讃えて極楽往生を願う勤行、いわゆる常行三昧の道場であり、別名「常行堂」ともいいます。
いかがでしたでしょうか?
薬師堂よりさらに奥の院のいちばん奥へ進むと「御陵」と呼ばれる宮内庁が管轄している「青蓮院親王御陵」や功績のある祖師の御墓があります。
ここは何とも言い難い、荘厳な雰囲気のエリアです。
特に参拝しない人は立ち入らないようにしましょう。
このように諸堂めぐりをしながら、境内は四季の花々や紅葉など見どころがたくさん、参拝する御堂もたくさんあるのでゆっくり回ると軽く1時間は必要です。
時間配分には注意したいですね。
善峯寺周辺のスポットも紹介
善峯寺の周辺には大原野神社、真言宗東寺派の正法寺、十輪寺や紅葉名勝として知られる光明寺など有名な西山のスポットがたくさんあります。
秋の行楽シーズンを除けば、山道が多く、自家用車で移動したほうが小回りが利くのでとても効率的にまわることができます。
それぞれのスポットに駐車場がありますので、車での参拝をおすすめします。
大原野神社
桓武帝が長岡京遷都に際し、皇后の氏神と奈良の春日明神をここに分祀したのが大原野神社の起源と云われます。
あの「源氏物語」で有名な紫式部も大原野神社を氏神と崇め、この大原野の地をこよなく愛したそうです。
建立は平安時代で850年には社殿が造営、その後、春日造りの丹塗りの壮麗な本殿や猿沢池を模したという鯉沢池が造られました。
駐車場ありますが、ここは観光シーズンになると普通車500円も駐車料金を取ります。
滞在時間からすると???なところがありますが、拝観無料なので行楽シーズンは拝観料と思えばいいのかもしれませんが。
正法寺
大原野神社のすぐ向い側にある真言宗東寺派の寺院で法寿山と号します。
奈良唐招提寺を創建したという鑑真和上の高弟、智威大徳が隠世したのがその始まりと云われます。
秋には美しい紅葉を見るために大原野神社と併せて訪れる参拝客が非常に多いです。
無料駐車場はありますが、最大20台までとなっています。
光明寺
長岡京市西山の麓、栗生広谷にある西山浄土宗の総本山。
宗祖円光大師・法然上人が43歳の時に日本で最初に念仏の産声を上げられたのがこの光明寺と言い伝えられます。
以来、立教開宗の地として崇められています。
秋には西山を代表する紅葉名勝として他府県から大勢の参拝客が訪れます。
善峯寺への交通アクセスで便利な方法とは?
善峯寺までの便利なアクセス方法についてまとめました。
まずバスを利用する場合は、阪急電鉄の「東向日駅」、もしくはJR京都線「向日町駅」からそれぞれ阪急バスを利用します。
運賃はともに370円で善峯寺まで約30分かかります。
また、タクシーを利用するのもいいですが結構、費用がかかります。
阪急長岡天神駅よりタクシーで移動した場合、善峯寺までが片道2,500円程度、往復で5,000円程度は必要。
大原野神社や正法寺、光明寺の参拝を絡めると交通費はもっとかかることになりますね。
善峯寺まで健康のために歩く人もいますが、それなりに時間がかかり、ほぼまる一日ハイキングコースとなります。
特に善峯寺へと続く道は上りのかなり険しい道のりです。
健脚でない方は車、バス、タクシーの利用をおすすめします。
いちばん便利な交通アクセスは、自家用車です。
周辺スポットにも自家用車なら15分程度で移動できますので。
善峯寺へのアクセスと駐車場について
●西山善峯寺
TEL:075-331-0020
〒610-1133 京都府京都市西京区大原野小塩町1372
■拝観時間 8:00~17:00※受付終了16:45
■拝観料金 大人500円 高校生300円 小・中学生200円
■アクセス 阪急、JRの駅からバス乗継
・阪急バス/JR向日町駅、阪急東向日駅前より66系統に乗車、終点「善峯寺」バス停まで約30分、下車後山門まで徒歩約10分
■駐車場 専用駐車場あり(150台) 有料500円一律
まとめ
京都西山の中腹に佇む善峯寺は西国三十三ケ所20番札所として年間参拝者数がとても多いお寺です。
巨大な杉の木が建ち並ぶ山中に佇む荘厳なお寺ですが、境内も非常に広大な敷地があり、見どころが満載の寺院です。
Kyotaroはこれからも一人の時間が作りたい時はここの“けいしょう殿”にあるベンチに座り、京都の景色を眺めながらもの思いにふけることでしょう。
誰にも邪魔されず、生まれ育った京の街が見降ろせるお気に入りの癒しスポットです。
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