京都在住のブロガーKyotaroです。
京都といえば春の桜、秋の紅葉がとても有名ですが、実はここ数年は初夏の“青もみじ”の季節もとても人気があります。
“青もみじ”とはゴールデンウィーク明けぐらいから梅雨に入るまでの約1ケ月に見ることができる萌えるような“新緑”の事です。
今回は京都洛西エリア「嵯峨・嵐山」の“青もみじ”名所と穴場を紹介します。
京都洛西エリア「嵯峨」の青もみじ名所
京都洛西は京都の中でも名所旧跡が非常に多いエリアで秋には紅葉名勝としても有名です。
「嵯峨」は「嵐山」のさらに奥、小倉山の麓に位置するのどかな風景が広がる散策エリアで人気があります。
初夏のシーズン平日は比較的、観光客も少ないのでのんびり散策できるのでおすすめです。
祇王寺
祇王寺は平清盛と白拍子の祇王による悲恋の尼寺として有名な竹林と楓に囲まれた草庵。
秋には緑いっぱいの苔の上に敷き詰められた“敷き紅葉”の名所として知られ、新緑のシーズンは“青もみじ”が境内一面に映えます。
見どころは境内にある草庵と草庵の前に広がる苔庭で初夏には竹林、苔、そして“青もみじ”が萌えるように美しいグリーンシャワーの景観を作り上げます。
草庵には京都ならではの風情を感じる大きく丸い“吉野窓”があり、仏壇には御本尊の大日如来のほかに平清盛、祇王、祇女、母自刀、仏御前の木像が安置されています。
また境内には祇王寺墓地もあり、祇王、祇女、母自刀の墓と平清盛公供養塔が並ぶように建っていて、参拝することも可能です。
二尊院
二尊院は寺名にもなっていますが、本堂に安置される二体の御本尊「発遺の釈迦如来像」と「来迎の阿弥陀如来像」が有名です。
この二尊が本堂に並んで安置されている光景は全国的にも非常に珍しいと言われています。
御本尊の二体安置については浄土宗経典の「観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)」に描かれた「発遣来迎(はっけんらいごう)」の情景が大きく関与しています。
そして「二尊院」が二体の御本尊とともに有名なのが「桜の馬場」「紅葉の馬場」と呼ばれる総門から境内入口にある黒門まで続く参道沿いに続く桜と楓の並木です。
総門から続く“青もみじ”に囲まれた景観はまさに絶景ポイントとなっており、また境内にもたくさんの楓があるので“青もみじ”を楽しむことができます。
常寂光寺
「嵯峨」にある“青もみじ”名所の3ケ所目は「常寂光寺」です。
二尊院から歩いて5分程度の距離、小倉山の麓、自然豊かな環境にあるため境内全体が庭園のような寺院です。
Kyotaro個人的にも秋の紅葉時期よりも初夏の“青もみじ”のほうがお気に入りでどちらかといえば初夏に訪ねることが多いですね。
ここのハイライトはやはり苔と“青もみじ”に映える「仁王門」ではないでしょうか?
仁王門から階段を駆け上がった先にある境内、本堂、鐘楼、多宝塔などすべてが“新緑”のグリーンシャワーに囲まれるように建っています。
他にも本堂裏に広がる「池泉回遊式庭園」や多宝塔背後の高台から眺める「京都の街並み」など静かで美しい景観に癒されるスポットとなっています。
京都洛西エリア「嵐山」の青もみじ名所
京都「嵐山」といえば“渡月橋の景観”は世界的にも有名な“テッパン”名所です。
春の桜、秋の紅葉、冬のライトアップなど今や一年中が観光シーズンと言っても過言ではないエリアです。
「嵯峨」に比べると駅に近いこともあり、観光客も多く賑やかなエリアです。
大本山天龍寺
京都「嵐山」の中心に位置するのが臨済宗の禅刹「大本山天龍寺」です。
嵐電(京福電鉄)の嵐山駅のすぐ目の前なのでアクセスも便利で一年を通じて観光客が多いスポットとなっています。
「天龍寺」といえば法堂の“八方睨みの龍”といわれる「雲龍図」と夢窓国師作でわが国初の史跡・特別名勝となった「曹源池庭園」ではないでしょうか。
「曹源池庭園」の裏山は「望京の丘」とよばれる小高い丘になっており、こちらも散策ができますし、さらに境内にある多宝殿奥に広がる季節の花々が美しい「百花苑」など境内は見どころが満載です。
“青もみじ”は「曹源池庭園」や「望京の丘」など境内至る所で楽しむことができて、初夏であれば「百花苑」の季節の花々も満喫できるスポットです。
大河内山荘庭園
「大河内山荘庭園」とはその名の通り、聖和初期の映画俳優「大河内傅次郎」氏が京都嵐山に別荘として造営した回遊式日本庭園のことです。
大河内傅次郎氏がいつまでもこの地に美しい景観を残したいと願って自ら設計に加わり、庭園造営にあたったというとても贅沢で美しい景観を誇る庭園。
嵐山と保津峡に挟まれた場所にあり、大きな借景庭園といった感じの造りになっていて保津峡を眼下に見下ろす「嵐峡展望台」や霊峰「比叡山」を正面に遠望できる「月香亭」など絶景スポットが複数あり、傅次郎氏の贅沢な構想を垣間見ることができます。
庭園内には茶室もあり、入園料には抹茶と茶菓子まで付いた金額となっており、庭園散策の後はのんびり休憩もできます。
庭園内の“青もみじ”以外にも周辺の自然と調和した美しい庭園に圧倒されること間違いありません。
野宮神社と竹林の道
「渡月橋」とともに「嵯峨・嵐山」の代名詞になっている「竹林の道」はもはや世界的に有名な観光スポットでシーズン中は観光客で大渋滞するほど人気があります。
そんな「竹林の道」の途中にあるのが「野宮神社(ののみやじんじゃ)」でここは“嵯峨野めぐり起点”とも言われる場所です。
最大の見どころは境内奥に絨毯のように広がる「じゅうたん苔」と「黒木鳥居」です。
特に「じゅうたん苔」は源氏物語の世界を想起させるほどの美しさでその美しさは“京都洛西随一”とまで言われています。
秋には紅葉の名所としても知られ、初夏には「じゅうたん苔」と相まって“青もみじ”が境内に映え“緑一色”のグリーンシャワーが降り注ぐ神社となります。
京都洛西エリアの青もみじ穴場とは?
京都の「嵯峨・嵐山」“青もみじ”の穴場スポットを1ケ所ずつ紹介します。
いずれも人里離れた場所にひっそりと佇むスポットなのでもしあなたが「嵯峨・嵐山」を訪れる機会があればぜひ訪ねてみてください。
時間を忘れて“ぼーっ”とできる時間がここにはあります。
化野念仏寺(奥嵯峨)
京都「嵯峨」よりさらに奥地に「嵯峨鳥居本保存地区」と呼ばれる“石畳と茅葺”がノスタルジックな景観を作り上げる「奥嵯峨」エリアがあります。
この辺りまで来ると駅からもかなり遠いので観光客も少なく、静かにマイペースに観光ができます。
そんな「奥嵯峨」に佇む「化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)」は法然上人が開いた念仏道場が始まりと云われます。
境内最大の見どころは約8,000体の石仏や石を積み上げた石塔が作り上げる景観が「賽の河原」にそっくりなことからその名が付いた「西院の河原(さいのかわら)」。
山門までの参道沿いと「西院の河原(さいのかわら)」手前に広がる“青もみじ”が作り上げる景観はまさに幻想世界への入口のようです。
また境内奥には「竹林の道」があり、嵐山にある「竹林」は人が多いのですが、ここは人も少なく、いい写真が撮れるので“インスタ映え”スポットになっているようですね。
大悲閣千光寺(奥嵐山・嵐峡)
京都「嵐山」にある渡月橋よりさらに歩いて上流へ15分くらい行ったところにあるのが「大悲閣千光寺」です。
星野リゾート「星のや京都」の真上、嵐山の中腹にあたるロケーションで独特の景観が特徴の寺院です。
この辺りは楓の樹々が多く初夏になると“青もみじ”が青々と茂るため、グリーンシャワーに囲まれた静かな境内でつい時間が経つのを忘れてしまいそうになります。
特に大悲閣と呼ばれる「客殿」は崖にせり出すように建てられており、眼下に保津峡、正面に「東山三十六峰」や霊峰「比叡山」が遠望でき、また境内の“青もみじ”を観賞することもできます。
まとめ
京都にある“青もみじ”名所と穴場の紹介、今回は京都洛西の「嵯峨・嵐山」エリアでした。
「嵯峨・嵐山」といえばかつて平安貴族たちの別荘があったほどで、当時からこのエリアで静養する習慣が根付いていたことが伺い知れます。
特に初夏のシーズンは春と秋に比べると観光客も少ないのでゆったりのんびり自分のペースで散策できるのが魅力のエリアです。
まる一日時間をとっても足りないかもしれませんが、ゆっくり堪能してみて下さい。
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